パンダさんの母をたずねて三千里!
はるかな草原を、ひとつかみの雲が飛んで行く。
山もなく谷もなく見渡す限り何も見えやしない。
だけどお前はここに来たんだ。この地にやって来た。
さあ、出発だ!今、陽が昇る!
あの空の下、懐かしい母さんの元へ!
冷たい風がようやくおさまり、春の足音が聞こえてきます。
おだやかなアンニュイな午後。
パンダさん家の郵便受けにコトリと便りが届きました。
何だろう?今ごろ・・・
首をひねったパンダさん、ひっくり返してビックリ!
何と何と、パンダさんのお母さんからの手紙だったのです。
「今すぐ、会いたい」
お母さんは切々とつづっていました。
ああ、お母さん・・・
懐かしい響きでした。何年振りでしょうか。
甘酸っぱい記憶がつぎつぎと思い出されます。
笹の葉の柔らかいところをくれたお母さん。
夜なべして手袋編んでくれたお母さん。
穴に落ちた時、助けてくれたお母さん。
でんぐり返しをほめてくれたお母さん。
クマに出会って、死んだふりしてくれたお母さん。
辛いとき、悲しいとき、挫折し枕をぬらした夜・・・
いつも脳裏に浮かぶのは、あの優しかったお母さん。
ずいぶんと会っていません。
でもでも、マブタを閉じれば今もクッキリ浮かぶお母さん。
ああ、お母さん!お母さん!お母さん!
パンダさんは静かに涙を流します。
この様子見て、パンダ奥さんビックリギョーテン!
「アンタ、お母さんがいたの?」
失礼な!親がいなきゃ子が生まれないだろ?
い、いやっそうゆうことじゃなく・・・
奥さんはパンダさんの両親について一切聞かされていません。
別に必要ないからとはぐらかされてきたのです。
よほどフクザツな事情があるのでしょう。
奥さんもあえて古傷をエグルような事は避けてきました。
しかし、行かねばならぬ。
とうとうこの日がやってきたのです。
少年はオトナへの階段を上る時、家族と訣別します。
退屈な故郷を飛び出し、自由への翼を広げるのです。
男は皆、見果てぬ夢を追って心を燃やすのさ。
だけどだけど、最後に帰ってくるのはふるさと!
そう、あのお母さんのところなのです。
さあ、出発だ!今,、陽が昇る!
あの空の下、懐かしい母さんの元へ!
今、帰ったよ!ただいま!マミィーッ!
「神様に呼び出しくらったぞ!何したんじゃ、ワレ!
いい年こいて親にメイワクかけるなっ!」
パンダさんの母をたずねて三千里!
お父さんお母さんを大切にしよう!
・・・・・・・・・・To Be Continued




