パンダさんの人魚の眠る家!
海を見下ろす丘の上に、その家は建っていた。
高い塀に囲まれ、いつもひっそりと静まり返っている。
よほど古い洋館でツタが絡まり壁や柱はヒビ割れ。
広い庭は荒れ放題。朽ちた門にはサビた鉄の扉が半開き。
いつから、ナニモノが住んでいるのか、誰も知らない。
もし君が通りかかったら、禍々しい風を感じるかもしれない。
そうして君は目をそむけて駆け出すことだろう。
パンダさんはお屋敷に招待されました。
カワイイお嬢様がぜひ会いたい!との申し入れです。
ゴージャスな応接間。パンダさん、落ち着きなくキョロキョロ。
黒い執事がオモムロに口を開きました。
ここはさる高貴な一族の別荘なのであります。
お嬢様は最近こちらに移ってこられました。
ところが、お嬢様が息苦しいと、しきりに訴えるのです。
そこで、パンダさんに治療の協力をお願いしたい、と。
「そんなのボクじゃなく、お医者さんに頼めばいいじゃん」
箱入りのお嬢様はコミュ症なので病院には行きたくない。
それに一族には秘伝の特効薬があるのです。
そこへナースに付き添われた車イスのお嬢様がきました。
ナルホド、呼吸困難で酸素ボンベをつけています。
顔色も悪く苦しそうでかわいそうでした。
「パンダさん、おねがい・・・」
薄幸の美少女にウルウル見つめられたらもう、たまらんっ!
「大丈夫!ボクにオマカセを!」
パンダさんは手術室に案内されました。
手足をしばられ、板前が大きな出刃包丁を振りかざします。
「ちょっちょっ待てよ!何するんだよっ!」
実は彼らは海洋を支配する一族の末裔なのでした。
かつてお姫様が病気になった時、サルの生肝で助かったのです。
今回もそれでいこうと、クラゲに取りにいかせたら失敗!
仕方ないんで、パンダで代用というコンタンだった!
フザケンナ!パンダさん、ブチギレ!
これだから魚介類はっ!なんの、お嬢様はボクが治す!
お嬢様は水族なのでエラ呼吸、陸にあがったらそりゃ苦しい!
酸素ボンベはずして海水を注入したら、あら不思議、呼吸がラクに!
重症だったのは、サルの生肝がなかなか手に入んないので、
ツナギに家来のフグのを食べていたからでした。
「んなもん、食うな!」
するとどうでしょう!お嬢様はみるみる回復なされたのであります。
すっかり元気なお嬢様より、パンダさんへゴホウビの贈呈です。
小さな箱はキレイな包装紙でピンクのリボン。意外と軽い。
「こっこれは!ははーん、ムフフフ・・・」
察しのいいパンダさん、そうです!今日は2月の14日!
パンダさん、大急ぎで家に帰って、オゴソカに開封の儀!
ポムッ!
箱の中から白いケムリがモクモクモク!
パンダさん、全身白髪のシロクマじいさんになっちゃった。
パンダさんの人魚の眠る家!
ギブミー!チョコレイトォォォォォーッ!
・・・・・・・・・・To Be Continued




