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パンダさんのパン屋さん  作者: 山田靖
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パンダさんの宇宙世紀0022!

宇宙、それは人類に残された最後の開拓地。

そこには想像を絶する世界が待ち受けているに違いない。

これは史上初の有人火星探索宇宙船の驚異に満ちた物語である。


宇宙船は火星の周回軌道に入った。

これまでの道のりは決して平坦ではなかった。

燃料漏れ、通信途絶、電源喪失、隕石、UFOの襲撃!

数々のピンチを知恵と勇気で乗り越え、遂に火星に到達したのだ。

そしていよいよ、火星に降り立つ日がやって来た!


宇宙船に乗り込んでいたのは人類ばかりじゃありません。

何しろ有史以来のビッグイベント!

地球規模でお祝いしようと、万物の代表が集結!

鳥もいます。魚もいます。昆虫・植物・細菌から妖怪変化まで!

動物界からはモチロン、パンダさんが選ばれた。

そんな中、最初に火星に降りるのは・・・やっぱりニンゲンですね。

このイベントはニンゲンが企画立案出資実行してきたものです。

MVPとして当然の権利でありましょう。

さすがのパンダさんにも異論はありません。


火星への第一歩は実況生放送されます。

全世界が注目する中、ミスは許されない!

そこで入念なリハーサルが行われました。

まずヘルメットにカメラ着けてみましたがブレて足元がおぼつかない。

自撮り棒にスマホでは、河原でBBQやってるみたいで緊張感に欠けます。

「うーん、マズイなぁ」パンダさん、ダメ出し!

やっぱ、宇宙船から降りてくるところから撮りたい。

ハッチが開いて慎重にハシゴを一歩づつ踏みしめる。

バックには暗闇にポッカリ浮かぶ青い地球!

この感動的な構図をカメラに収めるには・・・

パンダさん、スタッフ数名と絶好の撮影ポイントを見つけました。

でもこれだとニンゲンが小さくなって顔がよくワカンナイ。

そこでハンディカメラが並行してワイプ処理することにした。

予定進路はゴミをひろい、小石をかたづけ、打ち水します。

「レフ板、入るなよ!こらっカメラの前を横切るな!足跡、消せっ!」

ようし、これで完璧だ!あとは本番を待つばかり!


みなさま、こんばんは!

遂にやってきました世紀の瞬間!

人類初めて火星に立つ!

いやあ、いよいよですね。いてもたってもいられません。

さっそく現地に繋いでみましょう。

火星の探検隊のみなさーんっ!

「ハーイッ!」

ハッチが開き宇宙服のニンゲンがゆっくりとハシゴを降りる。

バックには暗闇に青い地球がポッカリ!

あっ今、人類が初めて火星の大地に触れます!

パンパカパーン!

火星の夜空にファンファーレ!花火が上がり、くす玉が割れる!

宇宙服男が威風堂々と歩いてくるのをカメラは正面から捉えます。

花道の両サイドにはクルー総出でスタンディングオベーション!

フラダンスのおねえさんが花束渡してホッペにCHU!

いよぉーっ!色男!ひゅーひゅーっ!


この日、人類は火星への歴史的な一歩を踏み出した!



パンダさんの宇宙世紀0022!

これは小さな一歩だが、偉大な飛躍である!


・・・・・・・・・・To Be Continued


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