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パンダさんのパン屋さん  作者: 山田靖
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パンダさんの使い魔として異世界に召喚されてしまいアイドル志望のツンデレ女勇者と魔王討伐するハメになった件!(下)

城内は大混乱に陥った!

頭に血が上った失礼女は奇声発しながらメチャクチャ剣を振り回して暴れてる。

ボクも得意のカンフーとお祓いのパントマイムで相手を威嚇した。

魔女と坊主頭は・・・とっくに逃げ出してるじゃねぇかっ!

魔王とトリマキは意表をつかれたが、宴会のジャマをされて激怒!

いや、怖いのなんのって!

ボクの知ってる魔王は、イキるだけで弱かったりバイトしてたり実はイイ奴なんだが、

コイツはマジモンのラスボス!

多勢に無勢、絶体絶命の大ピンチ!

と、その時、奇跡が起こった!

魔王たちの動きが急に止まり、ウメきながらバタバタ倒れていくではないかっ!

そこへサッソウと現れたは、アフロ!おおっ、忘れていたぞ。

コックとして魔王城に潜入してたアフロ、ディナーにシビレ薬を混入!

魔王たちは舌がピリピリしたけど、郷土料理はこんなものかと気がつかなんだ!

アフロ、有能じゃねぇかっ!セリフなかったのに。

魔王は降伏した。


この世界に平和が訪れた。

論功行賞で、失礼女は一躍、大将軍に抜擢された。アガッてたクセに!

MVPのアフロは独立してレストラン開業。結局コイツひとりの功績だしな。

坊主頭は無事進級できた。何もしとらんが、まぁいいや。

納得いかんのが魔女だ、魔女!

見習いから一気にランクUPして伝説にまでなりおった。

それでいて、ボクの返喚については知らん顔!こらこらこらっ!

ボクはといえば、神獣に認定された。

どこへ行っても何をしてもいい。みんながアガメ奉ってくれる。


ふぅーっ!

ボクは酔っぱらっていい気分で原っぱに大の字になった。

いろいろあったか、この世界もマンザラではない。

どころか、元の世界じゃ一介のパン屋だったんだからな・・・

「よおっ、パンダ!ゴキゲンだなっ」

イキナリ声がした。見上げると失礼女じゃねぇか。なんでこんなとこに?

「いやぁアイドルの夢が捨てきれず、軍辞めて再挑戦したが・・・落ちた」

はあああっ?!

「皇帝に推薦状もらったんだがな、実技で目の前にズラッと審査員が・・・」

また頭に血が上ったのか!ゴリ押しでもダメだったとは、よっぽどだぞ。

どうせ前回もコレだったんだろ?エルフのせいにしてたが。

それでオカシラ、これからどうするんで?

「お頭はもう止めてくれ。今はただの無職の風来坊だ」

じゃ、なんて呼べば?また名前長くなったろうし。プーちゃん?

「んーっと、あっパンダ、カゲでコソコソ言ってたろ。シツレーオンナだっけ?」

ちっ違う違う、そっそれは shit Ray Hornre だよっ!shit Ray Hornre!

元の世界の有名な悲劇”君は薔薇より美しい”のヒロインに似てたから、つい。

「ふうん、なんかステキだな。じゃそれでいいや、シット・・・」

あ、shit!は感嘆詞だから・・・Rayちゃんと呼ぶね。Rayちゃん、これから・・・

「そうさなぁ。おい、またユニット組まないか?パンダとなら上手くいきそうだ」

うん、良いかもしれない。Rayちゃんは何もしないほうがカワイイから。

「いつかパンダの世界にも行きたいなぁ。JKとかいう特権階級に謁見したい」

そうだな、Rayちゃんはボクの世界の方が絶対合ってるよ。

「戻れないのか?意外とカンタンそうだがな。テキトーにこうやって・・・」

Rayちゃんはニッコリ笑って「元の世界に飛んでけーっ!」


すうっと体が浮き上がったと思ったら、急にグルグル回って暗黒に吸い込まれてく。

ああああああーっ!


気がつくとボクは、ロッキングチェアに身を沈め優雅にココアをたしなんでいた。


(おわり)



パンダさんの使い魔として異世界に召喚されてしまいアイドル志望のツンデレ女勇者と魔王討伐するハメになった件!!

メンドクサイので、「パンハメ」とお呼びください。


・・・・・・・・・・To Be Continued


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