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パンダさんのパン屋さん  作者: 山田靖
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パンダさんの侵略者を撃て!(後)

恐るべきエイリアンの襲来!

地球最大のピンチ!

パンダさん、絶体絶命!


史上初、パンダ・エイリアン会談が遂に実現!

「おとなしく降伏すれば命だけは助けてやろう」

「コーフク?もちろん、ボクはHAPPY!だよ」

ええいっ!コイツもかっ。

「君、イグアナに似てるね。そうそう、イグアナといえば面白い話があってね・・・」

「こ、こっちから話があるんだっ!・・・そもそもキサマ、一体ナニモノだ?」

「ボク?ボクはアイドルさ!」

「ああああアイドルって何だ?」

「ムフフ、ヤダなあ。知らないの?みんながアガメ奉る存在なんだ」

何だとっ?!ほほう、それはそれは・・・ようやく支配者にたどり着いたようだ。

「でもここだけの話、アイドルといっても、いろいろあってね」

「?」

「動物だとボクの他にも“黄色いの”とか“居候”だのがいるけど俗物でさあ・・・」

「そそそんなに支配者がるのかっ!」

「そうだねえ、ビギナーの君にオススメは美少女ダンスユニットかな」

「何だ、それは?」

「推しメンと握手したりチェキ撮ったりできるんだ」

「そっソイツは今どこにいるっ?」

「おやおや血相変えちゃってぇ。アワテないアワテない。ガツガツしてると嫌われるぞ」

来週イベントがあるから連れてってやろうと、パンダさん口笛を吹きます。


エイリアン、ようやく降伏勧告ができそうです。

できそうです、が!なぜか一抹の不安。

こっそり、相方を物陰に呼びます。

「アイツの言うことだが・・・イマイチ信用できん」

「そっそれもそうだな。嫌な予感しかしない。念には念を入れとこう」

パンダさん、もうウキウキでチケット手配してる。

「おい、その美少女ユニットとやらはホントに地球の支配者なんだろうなっ?」

「シハイシャ?」

「一番強いとか、恐れられてるとかだっ!」

「???美少女はか弱くて怖がりでKAWAIIから崇拝されてるんだよ」

「ななななな何だとっ?」

「オンナノコが一番恐れオノノイてるのは・・・やっぱ、ゴキブリかなあ」

「そ、それは何だ?」

「別に強くもないけどね、動きは敏捷だよ」

ナルホド、我々は重大なアヤマチを犯していた。

しかし、今度は聞けば聞くほど有望でした。

絶対崇拝対象のアイドルでさえ、キャアキャア逃げ回る程の存在感。

何より、その圧倒的な数!一匹見つかればその背後には三十匹はいる!

さよう、ゴキブリこそ、真の地球の支配者であるっ!


悪の帝王は一個中隊を出動させ、さんざん苦労して数匹のゴキブリを確保した。

そしてUFO母船内において厳かに無慈悲な宣告!

「地球をワシラにくれっ!」

だが何と何と、ゴキブリの姿はとっくに交渉テーブルから消えていたのです。

大騒ぎ、テンテコマイでUFO内を捜索したが、時すでに遅し!

キッチンはマタタク間にゴキブリによって占拠されてしまった。

「おのれ、兵糧攻めとは・・・ヒキョウなっ!」


ゴキブリのたくましい生命力によって、

悪の帝王エイリアンUFO軍団、壊滅!

地球の危機は去った!



パンダさんの侵略者を撃て!

美しいミドリの地球、いつまた狙われるかもしれない!

その時、君は生き延びることができるか?!


・・・・・・・・・・To Be Continued


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