パンダさんのひと夏の経験!
夏が、来た!
ギラギラ灼熱の太陽が大地を焦がす。ユラユラかげろうがゆれる。
暑い!暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑いーっ!
夏、真夏、猛暑、酷暑!暑い暑い暑い暑いーっ!
汗はダラダラ!頭はグラグラ!限度ってもんがあるだろっ!
暑い!暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑いーっ!
暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑いっ!
嗚呼、地球温暖化はシャレや陰謀論ではなかった。
暑い!暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑いーっ!
暑い、熱い、焼ける、煮える、溶ける、熔ける、融ける・・・
暑い!暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑いーっ!
いやぁとんでもない暑さですね。
さすがの弱肉強食の無法地帯、野生の王国もグロッキー!
むしろ過酷な大自然の脅威に無防備でさらされているのです。
パンダさんなんか冷え性なもんだから、分厚い毛皮と脂肪でバッチリ防寒対策が裏目というか命取り!歩くガマン大会!何でこれでダイエットできねぇんだよっ!というわけで、野生の王国全域まるごとロウリュウにグツグツ茹で上がっていました。
パンダさんのパン屋さん、カマドで焼き上げる自家製パンがご自慢!しかしストーブの真ん前って、この灼熱地獄に追い打ちをかける自殺行為!またこのクソ暑いのに誰もパンなんか食わねぇだろ、と臨時休業です。でもそれじゃゴハンが食べられないのでバイトすることにしました。
パンダさんは、シロクマくんのかき氷屋さんで働いています。報酬は現物支給。
ビーチサイドで水着のおねえさんいっぱい!地上の楽園!絶景かな絶景かな!
と思いきや、この暑さでおねえさん絶滅、客単価の低いガキンチョばっかり!
遠き山に陽は落ちて星は空を散りばめぬ。今日のワザをなし終えて、パンダさんはようやく解放されました。
「ご苦労さま。ハイ、これ本日の分ね」
「?!おいっ何だ、コレはっ!氷菓の棒じゃねぇかっ!ちゃんとアイスをよこせ!」
「ゴメンゴメン!いやぁ、アイスクリーム売り切れちゃってさぁ。よく見てよ、ソレ当たってるから。どっかで新品と交換してくれるよ」
そんなウマイ話があるのでしょうや?もしや新手のサギでは?んでも福引きで赤玉や白が出ると確かにハワイ旅行やティッシュと交換してくれるな・・・
パンダさんは半信半疑でコンビニに寄った。ここは避暑や読書でよく利用してる店です。
レジにおねえさんがいました。パンダさん、満面の笑みで当たり棒を差し出した。
「(チッ)・・・当店でお買い上げですか?」
「(ギクッ)ななな何だよっ!疑ってるのか?それにどこでも交換できると聞いてるぞ!」
「フム、偽造ではなさそうですね。では身分を証明するモノを提示してください」
「ホワイ?なぜ?」
「転売ヤーが問題になってる、盗品かもしれんし。本人購入でなければ無効です」
「ボ、ボクはパンダだぞっ!」
「アナタをアナタと決めるのはアナタではありません。客観的に確認できなければ、たとえ国民的人気女優であろうとソイツは自称なのです!いわんや、ケダモノをや」
「んじゃ、嫁さんと娘が証言してくれるハズだ!」
がっ何という運命のイタズラ、パンダ奥さんと娘ちゃんは花火大会いってて留守でした。
嗚呼、パンダさん一家の愛のキズナは当たり棒よりもろくペキンと折れた!
パンダさんのひと夏の経験!
I scream!
・・・・・・・・・・To Be Continued