表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
パンダさんのパン屋さん  作者: 山田靖
181/224

パンダさんのプロジェクト✕子さん!(後)

やあやあ、みなさん、ようこそ!ボクが名探偵パンダです。

今日、お集まりいただいたのはですね、そう、ちょうど一年半前、ここA氏邸にて当時売り出し中のアイドルFちゃんがキブツジ無惨な死体となって発見されたのです。

事件は当時大騒ぎ。第三者委員会が設置されたものの結局ウヤムヤになりました。

しかし、ボクは納得いかない!Fちゃんのためにも独自に真相を究明したのです。


さて、みなさんは当日、被害者と一緒にBBQを楽しまれていた。

その時のようすを再現いたしましょう。コンロはここ。テーブルにイスを用意して、と。

よろしいですか?Bさん、Eさんはそこ。CさんDさんGさんも間違いないですね。

あっAさんはこちらに。Fちゃんの役はボクがしましょう、ウッフン。

この配置はBさん、アナタが指示したものですね。いいえ、調べはついています。


いいですか?これは明らかにAさんとFちゃんをくっつけようとしたものです。

なぜ、Bさんはそんなことをしたのでしょう?

それはAさんに頼まれたからです。

Fちゃんと仲良くなりたい!連れてきて!お礼にTVに出るからさぁ。

これは想像です。ですが、あの後、Aさんは芸能界復帰。所属はE事務所、担当はGさんですね。この一年半、Aさんが出演したのはすべてBさんの番組。そして必ずCさんDさんが共演しているじゃありませんか。

さよう、最初から仕組まれたワナでした。Fちゃんは上納されたのです。


Aさん、アナタはFちゃんを手ゴメにしようとした。

Bさんたちはソンタクして引き上げ、ふたりっきりにした。

そしてAさんは「泣いた赤鬼作戦」を発動します。

すなわち、Fちゃんをストーカーに襲わせそいつを撃退することによって信頼を得るという、八百長プロレス!

ここは野生の王国です。暴漢には事欠かない。しかしAさん、アナタは慎重でした。

本物はアブナイと、パンダにスミ塗って真っ黒のクマに変装させたのです。

そのパンダが何を隠そうボクなのですよ。これがアナタの第一の失敗でした。

いやあ、ボクも謝礼とFちゃんに逢えるという誘惑につい、引き受けてしまいましたがね。


それでもボク、ちゃんと仕事しようと思ってたんですよ。

ところが、あの雨じゃないですか。スミが流れてすっかり元のパンダに!

「わーい!パンダさんだぁ!」Fちゃんはボクに抱き着きました。

そしてAさんにチェキ撮ってもらおうと振り向いたのです。

「きゃーっ!」


雨はすべてを洗い流してしまいました。

AさんはSFX特殊メイクだったのです。ズラ、化粧、シークレットブーツ・・・

その実態は!50過ぎのハゲ、デブ、チビ!

そしてFちゃんにはトラウマがありました。

こっコイツは一ヶ月前の握手会で粘着してきたキモヲタ!

かわいそうにFちゃんはショック死してしまったのです。


A!キサマは頭髪が後退したため引退を余儀なくされた。そして引きニート後はネットで動画三昧だった。そこでFちゃんをロックオン!元スターだからとウヌボレて、騒がれないようスッピンで握手会に参加したんだ。で、スタッフに引きはがされた。俺はAだぞっても、誰も知らんかった。Fちゃんにはウザがられるし、そのウラミでBに上納させた!だが、キサマの敗因はボクに協力を頼んだことだ。なぜって?フフフ、あの日、Fちゃんの握手会に参加してたのはキサマだけじゃない!ボクもいたのだよ。そしてボクの灰色の脳細胞にシッカリ記録された。あぁみっともない、ヤッカイなヲタだな、あんな風にだけはなりたくない、とね。なにぃ?示談にしないか、だとぉ?フザケンナ!いいか、キサマには地獄すら生ぬるい!オラオラオラッ、三べん回ってワンと鳴けぇ!



パンダさんのプロジェクト✕子さん!

えーしぃーっ!


・・・・・・・・To Be Continued


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ