パンダさんのサイレントマジョリティ!
野生の王国!弱肉強食の無法地帯!
ルールも情けも無用!勝てば官軍の常在戦場!
勝者だけが栄華を極める!血も涙もないサバイバル!
この美しき残酷な世界で、動物たちは生き残らねばなりません。
強者はそれで良いでしょう。では、弱者は?
野生の王国には、強者ばかり居るのではありません。
どころか、圧倒的に弱者の数が多いのです。
弱者はどうやって生きているのでしょう?
常にビクビクおびえながら?それともナニクソと困難に立ち向かった?
いいえ、そのいずれでもなかった。
彼らもまた、弱いものをイジメていたのです。
強者からは逃げ回り、弱者を叩いてウサを晴らしていたのです。
このヒエラルキー、そうです!食物連鎖!
大自然の過酷は、強者VS弱者が無差別級であることです。
ただ自分より弱いもの、だけではなく、もっとずっとうんと弱いのを探す。
ヘビー級のボクサーがわざわざ減量してまでクルーザー級で戦うのはナゼ?
そりゃ、ランク落とせば対戦相手が弱くなるから!
ボクシングはまだダイエットのリスクがありますが、動物は問答無用!
超ヘビー級オオアリクイの対戦相手はアリですよ、アリ!
50kgはあろうかというオオアリクイに対し、アリさんの体重はわずか1mg!
そりゃ、楽でしょう。勝てるでしょう。大人げない?いいえ、これが弱肉強食!
もっと悲惨なカーストがあります。さよう、植物!
野生の王国は動物ばかりが居るのではない。いや、むしろ植物のほうが多い。
彼らは大地に根を張ってその場に静かにたたずんでいるのです。
アリは小さいとはいえ、数が多い。動ける。堤防に穴開けて決壊させます。
しかし植物は?植物は雨が降ろうが敵が来ようが逃げも隠れもしない。
そして、なすがまま、なんの抵抗もできず食べられてしまうのです。
植物にとっての強者とは、嗚呼、他では弱者と呼ばれるヴィーガンたち!
ホントのことを教えましょう!弱いものがさらに弱いものを叩く!
さて、パンダさんです。
この哺乳網食肉目クマ科は、食物連座ヒエラルキー最上位。
つまり、とって食おうなどとという不届きな天敵は存在しません。
恵まれた体格、鋭い爪、どう猛な牙!
そんなパンダが選んだ対戦相手は・・・笹の葉!
何ということでしょう!これは酷い!アカラサマというかオーバーキル!
「だって楽じゃないか!植物は文句も言わないしな!」
「フフフ、本当にそう思ってるのかい?」
モーソーチクは不敵に笑いました。
「えっ?野菜だって果物だって無抵抗主義だろうが!」
「確かに我々は、見ざる聞かざる言わざる動かざる!何万年ものイニシエより不当な搾取から耐え忍んできた。だからといってその逆境に甘んじているとでも?積年の恨みツラミに一矢も報いないとでも?声を上げないのは諦めてるんじゃない!俺たちは俺たちのやり方で、静かなる復讐をしているのだよ。それが何か分かるかね?君たちはそう、野菜や果物を栽培するであろう。基本、おてんとう様と水があれば育つ。だけど、それだけじゃマズイんだ。君たちは、ウマくしようと品種改良したね。そこでだ、我々はワナを仕掛けた。肥料で味を良くしたんだ。肥料とは何だ?お前らのフンじゃねぇかっ!つまりキサマらは、自分のフンと間接キッスしてんだぞ!ワーハッハッ!これからも俺たちは肥料を使えば使うほどウマくなってやる!さよう、それが俺たちのレジスタンス!」
パンダさんのサイレントマジョリティ!
Yesで、いいのか?
・・・・・・・・・To Be Continued




