パンダさんの流れゆくもの!(後)
パンダさんは慎重に歩を進めていた。
灯はあるが暗い。まるでダンジョン、だがスグ最深部に着いた。
そこはあまり広くない殺風景なスペースであった。
ん?これはキンモクセイの香り・・・
中央に通路があり、両サイドに分れている。
片側には何やら妙な白い陶器でできたイス?がズラリ。
横に一列に座ってもなあ。トナリとオシャベリもできないぞ。
で、目の前には複数のドアが並んでるだけだし。
開けてみようとしたら施錠されてる!
誰かいる!おい、開けろ!ドンドン!
「入ってるよ!」
おっこっちは開くぞ!
狭い部屋。真ん中にやはり白の陶器の壺?がひとつ・・・
フタを開けると底に水が溜っている。
洗面器かっ!パンダさん、顔をジャブジャブ。
拭くもの、拭くもの、と。あっこれか。カラカラ・・・
ありゃっ破れちゃったぞ。紙じゃん!ちっ、気が利かねぇな。
そうか、これがウワサのカプセルホテルだな。ナルホド、狭い。
フト見れば壁に操作パネルが設置されています。
試しに押してみたら洗面器の中央にパイプがウィーン・・・
と思ったらイキナリ顔面に水が直撃!パンダさん、ビックリ!
油断してた。公園とかにある水飲むヤツだったんだな。
こんなに勢い強くなくていいぞ。ゴクゴク。
パネルには他にもボタンがいっぱい。
手元ですべての機能が操作できるようになってる。
分った!これはコックピットなんだ。
洗面器は操縦席だったんだ。そうだよな、こんなに深さいらない。
この中に入るのかなあ。小動物専用機だな。
それでもパンダさん、ムリヤリ体を押し込んだ。
発進するには、と。おあつらえ向きのレバーを見つけました。
よしっこれだな。
イザ、パンダ!いっきまぁーす!
動物たちが突入したとき、すでにパンダさんは転送済み。
「するとこれは瞬間移動装置だったのか」
今ごろパンダさんは新たな戦場で闘ってるハズだ!
よしっみんな、パンダさんに続け!
動物たちは次々とコックピットに乗り込んだ!
パンダさんの流れゆくもの!
動物はそこら中にマーキングするんで、トイレの概念がありません。
・・・・・・・・・・To Be Continued




