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パンダさんのパン屋さん  作者: 山田靖
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パンダさんの忍者武芸帖!

光あるとこに影がある。闇に生まれ闇に消える。

それが忍者のオキテなのだ。吹けよ、風!呼べよ、嵐!


濃い霧につつまれ森閑とす、人知れぬ深い山奥・・・

この最後の秘境に今、血なまぐさい風が吹いてきた。

かくれ里に隠居した忍者が潜んでいるというウワサが!

こっこれは絶好のチャンス!パンダさん、さっそく弟子入り。


「一にも二にも、修行じゃ」

カメの師匠は、まず準備運動から指導します。

腕立て伏せ100回、上体起こし100回、スクワット100回、そしてランニング10km、これを毎日やる!

ええーっ?!そんなの、やだよう!疲れる、キツイ、メンドクサイ!

もっと手っ取り早くさあ、火を噴いたり、ガマ出したり、手裏剣投げさせてよぉ。

「だから基礎ができてからじゃないと・・・」

ええいっ、わからず屋っ!だから外来種はダメなんだ!

もう、いい!自分でやるっ!パンダさん、師匠を破門しちゃった。


ウッソーとした森の中、パンダさんのブートキャンプ!

独力で忍術を会得してやる!

どーも地味な術はイカン!男なら大技にチャレンジするのだ!

ジャジャーン!姿を隠して行動する「隠行術」!

お城に忍び込んだり、敵の首領を暗殺したり、まさに忍者の真骨頂!

それに姿が見えないということは・・・ムフフ、現代社会にも汎用性が高いっ!

では、さっそくやってみよう!

巻物をくわえ九字切って、ドロンドロンドロン・・・

ほぉら、姿が見えなく・・・ならないっ!

あれれれっ?変だなあ?なんで消えないんだろ?

もう一度・・・ダメだ、消えない!どこがおかしいんだろう。

しかし、この術だけはどうしても会得したい!アキラメられん!

そうだ!集中するんだ!雑念を払い、無になるのだ!

パンダさんは、しっかりと目を閉じました。

するとどうでしょう!その時、奇跡が起こった!

目を閉じパンダさん、何も見えなくなった。

世界が消えてしまったのです。

こっこれは!世界に隠行術をかけてしまった。

パンダさんは目を開けて術を解きました。

世界は元通りです。隠行術は完成したのです。


うーん、しかし世界が姿を消してもなあ。

ボクが姿を消すから、女湯に入れるんだが・・・

こんなスゴイ術なのに、何という宝の持ちぐされ!

ピコーン!パンダさん、ヒラメイた。逆転の発想だ!

パンダさんは女子校の更衣室にズカズカ入っていきました。

そして大騒ぎするJKたちに静かに語りかけます。

「目を閉じて、隠行術を使うのです。ほぉら、ボクはいない」



パンダさんの忍者武芸帖!

光あるとこに影がある。闇に生まれ闇に消える。

それが忍者のオキテなのだ。吹けよ、風!呼べよ、嵐!


・・・・・・・・・・To Be Continued


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