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諸賢との遭逢、諸賢からの涵養9

 この星の人々はいつもこんなふうにサクッと思い付いた何かを一緒に楽しむ時間を作るのだろうか。ああ、きっとマルベレクという存在のせいだろう。気の合う者同士、無理をせずとも素のままの自分でいられる関係性が保たれているのは、どれだけか先のいつか、個人個人が心境の変化を迎えたとしてもそれなりに調整されていくからなのだろう。


 自分を抑圧するものから解放されるということはなんて心が安らかでいられるんだろう。処世術など必要なく、言の葉の裏など案じる必要もなく、神経を張りつめなくてはならない息苦しさから解き放たれた世界。ずっとこうしていたいと思わせる世界だ。


 散会はそれからほどなく行われ、翌日に備えるため皆は場を後にした。


「明日また」

「おやすみ」

「衣装はアスタへ入れておいてください」

 美しいグランはそう言うと、大地を送り出した。




 ベッドに仰向けになって、目を閉じる。ほんの少しまだ自分の心が動揺しているのを感じる。今日のグランは性別を感じさせなかったが、そんなことはどうでもよく、それよりも不思議に人を引き付けるグランという人のことに、だ。


 大地は自分が何年もの間封じ込めてきた思い、誰かを信じるということ、誰かを信じたいという思いのその封印が解かれつつあるのかもしれないと思った。今日は眠れるだろうか、いや、眠ろう。取りあえず明日という日は来るだろう。


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