俺、吹き飛ぶ。
下書きが消えて一週間放置しました。、すいません。
「旦那さま、ギルドから出勤要請です。」
朝、ポストにギルドからの手紙。その要請は任意だ。
「あーパス。とりあえず飯食おう。」
アルを除く家族で朝飯を食べていると、
ガチャッ、ドタドタ!、バンっ!
「主殿っ!要請はとっくに届いてたろう!?なぜ来ない!」
「いやー、飯食ってから行こうと思ってて。」
音兎に、サイテー、とか言われたが気にしない。
「で、何の用?」
ギルドには俺とクルン。ティアと音兎はお留守番。
「昨日のことに決まっているだろう?カレン。はいっていいぞ。」
ドアから赤髪ノッポのカレン。下を向き頬を染める。
「あぁ、おもらし?」
「もう少しオブラートに包んだらどうだ!?」
経験者はキレて、2代目おもらしのカレンは大きい体を縮こませた。
「ごめんごめん。それでおもらしシスターズは俺に何の用なの?」
「「いい加減にしろっ!一重!」」
「クルン。後で買い物に付き合うから部屋の外にいなさい。」
「ホント!?御主人様、約束!」
クルンはスキップしながら部屋を出た。
「さて、お仕置きだ。」
「今のは君が悪…わかった!私が悪かった!だから…」
「オラオラオラオラ!」
アルの尻を10回ほどシバくと、うつ伏せになって尻だけ高く上げた状態で恍惚の表情とガチで痛い感情が混ざった表情をしていた。
「次はお前だ…」
ズンっ…ズンッ!とカレンに向け歩を進める。そして近くまで行き、恐怖で腰が抜けたカレンの股の間をドンッ!と踏みつけた。
ショワァァァァア!
二日連続の黒歴史。わずか一日で誓を破った俺。(前話参照)
「こっち…見ないでぇ…ぐす。」
涙目のカレンは妙に色っぽくてムラッときたが我慢して後ろを向く。
そして時間が経ち、カレンが復活する。
「カレンから君に話があるそうだ。」
「ところでなんで立ってんの?」
アルは元の配置で立っていた。
「お尻が痛くて座れんのだあ!」
かわいい。
「そっか。で、カレンの話しって?」
カレンは神妙な顔つきで話し始める。
「私は鬼人なんだが、種族の掟として負けたら勝者に付き従え、という掟があってだな。不本意だが貴様に従わなければならない。」
なるほど。だが、
「結構です。里へお帰りください。」
カレンはガーン!って感じで項垂れた。
「……。まぁ付き従うんじゃなくて仲間ならいいよ。」
パァァァ!と一転、歓喜の表情を見せたカレンはすごいかわいい。それはとても。
そして話はまとまり、ギルマス部屋を出るときにアルのケツをパーン!と叩き、「がんばれよ。」と囁いた。
アルは「はひゃぁぁぁあ」と蕩け、へにゃへにゃになった。
「ねえ?御主人様?クルンとお買い物するんじゃないの?なんで昨日の人がいるの?」
やべえっ!
クルンはこう見えて嫉妬がエグイ。ヤンデレ並なのだ。
「こここここれは違うんだ!カレン!お前からも説明してやれ!」
「簡潔に言えばレオに手ごめにされた。」
カレンンンンンン!
「……我が拳。岩を砕き魔を屠る。我が爪は鋼鉄を裂き邪を滅す。…爆ぜろ!魔拳ヘラクレス!」
詠唱し、拳が変化する。
ガチでやばい感じのカイザーナックルと篭手がクルンの拳を覆う。
「破戒の暴拳!」
「がはっ!?!?」
俺は腹に拳打をくらい弾け飛ぶ。王国から付近の湖にまで吹き飛び、異世界に入って一番のダメージを負った。
さすがの俺もこの攻撃は効いた。昔の交通事故のときのような衝撃。しかも鳩尾。
「げほっげほっ!ぐふっ!」
吐血した。そして目の前には悪魔。
「えーと…ごめんっ!」
俺は一瞬で後ろに周り、漫画とかのトンッをした。格闘スキルの高い俺ならではって感じだ。
それにしても効いた。今でも痛い。
「レオ!無事か!」
カレンが追いつき心配してくれた。
「大丈夫ではない。クソ痛てぇ。悪いけど、クルン持ってくれる?」
「任せろ。とりあえず治療だな。」
そして俺は家に戻り、音兎に女神の慈愛で治してもらった。
意識が戻ったら色々聞くことがある。