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私たちの決意。私の本気

「「アルフィナ!助けて(下さい)」!!」


「うわっ!どうした!?」


私がギルドの仕事をこなしているとティアスタとクルンが侵入してきた。


「これを見て下さい!」


「えーと?」


『修行してくる。探したら嫌いになるぞ

レオ』



「……なんだこれは?」


「そのままの意味だよ!どうしよう!」


意味がわからない。どうしたというのだ。


「「探したいけど嫌われちゃう!」」


「……は?」


「ご主人様に嫌われる想像してみなよ!」


主殿……


「うっ…ぐすっ……」


「えっ!?ちょ!泣かないでよ!」


私は昨日、主殿を愚弄した。主殿の為を思って。


恐らく彼の為にはなるだろう。しかし、私は寂しくて死にそうなのだ。助けて欲しいのは私なのだ。




「見苦しいところを見せたな。」


「で、どうすればいいでしょうか?」


そ、それを私に聞くか。


「うーむ。どうしようもないな。彼が来るまで待ち続けるしかないだろう。もちろん君たちは信じてるのだろう?」


「「当たり前!(です!)」」


この子たちは本当に仲がいいな。


「なら帰ってきたとき、暖かく彼を迎えてやればそれていいだろう?」


「それはそうなんですが……」


「寂しくて死んじゃいそう。1日会えないと発作が……」


重症すぎる…。とかいう私も枕を濡らす日々を送っているわけだが。


「……耐えるのだ……。ぐすっ。」






♢♢♢



ん……。ここは…?


「ここは僕の家さ。オト=ハギタ。」


「……そう。それで私を連れてきてどうするつもり?」


「んー。特にないよ。君が気に入っただけさ。」


彼ーーー、ギルティ=ロードはそれからというもの本当に特になんにもなく、まるで子供のように生活していた。


しかし、一週間ほどたったある日。


「うーん。なんかつまんないなぁ…。そうだ!今やったら楽しいかも……。オト、今から君を壊すよ!」


私は身構える。

そしてーーー


「創世魔法!タイムマジック!」


時が止まる。静寂が場を支配し、世界で行動できるのは私だけ。


「面白いね!とても興味深い!」


「なっ!?、」


事もあろうに、ギルティ=ロードは動き始める。


「魔道を極めし時、氷結の極地へ汝を誘う。……氷白銀世界アイスロックワールド!」


決して溶けないと言われる氷魔法の最終奥義がギルティ=ロードを包み込む。


だけどーーー。



パキィン!



「この程度じゃ僕を倒すなんて、不可能だよ!」


信じられない!?氷白銀世界を力だけで砕くなんてレオしか出来ないと思ってたのに!?


「まだだ。まだ君の面白さはこの程度じゃない。もっとだ!もっと見せてくれ!」


「ならとっておきよ!」










「……この程度なのかい?オト。」


私はギルティ=ロードに手も足も出せずにいた。でも私の計画通り。



「君のとっておきは炎精の弾丸(イフリートバレット)だったのかい?その程度の魔法なら誰でも使えるのに」



「まだよ!炎精の弾丸(イフリートバレット)!」


「だからこの程度じゃ……!?」



「……今ので150発。魔法陣でヒト族が炎神召喚に必要な弾数よ。」



そう。私は始めからこれを狙っていた。これで終わりよ!



「いでよ!火炎を司る焔の権化!炎神スルト!!!!!!」



ズズズ……!



「すばらしい!やっぱり君は面白いよ!」



ゴゥッ!



爆発とも取れる業火が魔法陣から飛び出し、徐々に象られていく。



そしてそれは完成された。


5mに及ぶ巨体と全身を炎で包むその出で立ちは炎神と呼ぶにふさわしい。



「これが私の本気よ!爆炎乱舞スルトプロミネンス!」



スルトが両手から業火を放つ。その炎は凄まじい熱量と共にギルティ=ロードを包み込む。





「ふふ……」



「うそ……でしょ!?」



「アハハハハハハハハ!!最高だよ!」



彼は体を半分焼き焦げながらも平然と立っていた。



「そんな……」



「君は僕が飼ってあげるよ!永遠ね…!」


恐らく私は絶望に彩られた表情をしているだろう。だって、心情もそうなんだもの。



レオ……助けに来ないで……!こいつには勝てない!



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