思い出の場所4
激しいアトラクションを次々と楽しむ優奈はあの思い出を思い出さないように無理をしているようだった。
「優奈ちゃんって凄く元気だね」
優奈の底無しの元気に美奈ちゃんはダウンしそうだった。
「美奈ちゃん、ゴメンな。アイツはしゃぎすぎでさ」
僕は疲れ気味の美奈ちゃんの肩にそっと手を乗せた。
「ううん。優奈ちゃんが楽しんでくれて、ここを選んでよかったって思ってるの」
そういう美奈ちゃんが、心から嬉しそうで安心していた。
「おーい、優奈。そろそろ合流時間だぞ」
ほっておいたら、いつまでも楽しんでいそうな優奈に腕時計を指差しながら伝えた。
「あっホントだ。早く戻らないとね。沙ぁちゃんがユウ君に襲われちゃうよ」
冗談なのか天然なのかわからない優奈の返事に僕たちは笑っていた。
優奈と美奈ちゃんは、楽しんだアトラクションの感想を話ながら僕の前を歩き合流場所に歩いていた。
(大丈夫みたいだな、優奈。)
そう思いながら二人を眺め歩いていた。
合流場所に着くと二人の姿はなかった。
すると優奈は、目を丸くして、何を期待したのか、こんな事を言い始めた。
「ねぇねぇ、もしかして二人って付き合ってたりする?美奈ちゃんは沙ぁちゃんから何か聞いてない?」
「えっ?そ、そんな事ないと思うよ…」
いきなりの優奈の推理に驚き、動揺しながらも美奈ちゃんは否定していた。
「ねぇ?カズ君はユウ君から相談されたりしなかった?」
「あるわけないだろ。悠太は沙織のタイプと真逆だし」
とんでもない推理に呆れながら僕は淡々と答えていた。
「そっかぁ残念だなぁ」
自分の推理が外れて残念がっているのか詰まらなそうに返事した。
すると優奈は、僕たちの肩を叩き
「ちょっとトイレ行ってくるから、留守番よろしく」
そう言って小走りに場を離れて行った。




