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【詩集】手になじむ詩

打ち付ける光の季節へと

作者: につき

鏡の田圃

伸びやかな緑

カーテンの隙間から

景色は流れる


古い石垣の城

間引かれない竹林

聞こえない隙間から

明日へと続く



眩しいほどの陽射し

コンクリートの温かさ

カエルの煌めく目玉

立ち漕ぎの自転車の少年

背中に感じている


開け放たれた窓

置いてきた上着

甘く香る闇

雨上がりのアスファルト

吸いこむ夜気にたっぷりと


全ては向かおうとしている

いのちの頂点へ

立ち向かう季節へと



横たわる巨石の影

鏡に止まったハエの羽

留まる大きなタイヤの軋み

知らない間の小さなネジの緩み

束の間に動いていく


空に何かを放射する木々の意志

夜に流れ始めている踏切の赤

傘の下でも真っ直ぐな瞳の光

列車の窓の斜めの雨粒の線

湿潤の中ではっきりと


全ては不快から放たれて

地滑りの末に

打ち付ける光の季節へと

やがて雪崩れ込んでいく

お読み頂いてありがとうございます。

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