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第十七話「捜索団」

レムスはヴァルゴラの顔を目掛けて、ファイヤーアローを放った。


「紅蓮の炎よ、この一点に力を集めよ!灼熱の矢を放ち、敵を焼き尽くせ!ファイヤーアロー!」


ファイヤーアローはヴァルゴラの顔に直撃した、しかしその瞬間、レムスが放ったファイヤーアローよりも鋭く速い攻撃がヴァルゴラからレムスに放たれた。


「どうゆうことだ、」


レムスはヴァルゴラから放たれた攻撃を瞬時に、剣で斬ることが出来た、しかし状況が頭で整理出来てなく、若干焦っていた。


すると現在ユナの治療をしている、リアンからある指示が聞こえてきた。


「レムスさん!ヴァルゴラから距離を取って魔術を放ってください、放ったあとは気をつけて下さい」


リアンにそう言われレムスは、バックステップを踏みながら詠唱をして、無心でサイクロンを放った。


「天の息吹よ、我が声に応えよ!旋風を巻き起こせ!サイクロン!」


サイクロンはヴァルゴラに命中した、すると今放ったサイクロンよりも強力な攻撃が跳ね返ってきた、そして跳ね返えされた攻撃を避けると


「やっぱり、ヴァルゴラは魔術を跳ね返す特性があります、接近戦をメインが最善です。」


リアンはそうレムスに伝えながら、ユナとファーフの治療を終えた所だった


因みに跳ね返すと言う表現は少し違う、実際の所魔術のダメージは受けている、つまり受けた攻撃を威力を上げて放ってくるみたいな感じだ、


「ファーフ、ユナ大丈夫か?リアン、本当に助かった!俺は接近戦で仕掛ける、みんなはそのサポートを頼むぞ!」


レムスはみんなの安全を確認しつつ、ヴァルゴラに向かって走っていった


「レムス君!リアン君のお陰で大丈夫だよ!援護は任せてね」


「私もリアンのお陰で大丈夫だよ!」


ファーフとリアンは、サポートの為に詠唱を初め、ユナはレムスに続き走っていった、


「ユナ、俺は正面への攻撃を繰り返す、すると俺もあいつもお互い隙も多くなるはずだ、そこを任せても良いか?」


ユナはレムスにそう言われ、戸惑いながら


「それって、私がヴァルゴラの隙を狙うってこと?それともレムスを守るってこと?」


「どっちも頼む!」


レムスはそう言いながらニコリと笑い、攻撃を開始した、結果としてはレムスが押されている、


しかし魔術と違って攻撃を跳ね返されることはない、それに攻撃速度はレムスの方が速く、斬撃は与えれていた、そんな時


「レムスさん!ヴァルゴラの脇腹ら辺にえぐられたような傷があります」


リアンが岩魔術などを使って、ヴァルゴラの足止めをしているとふと気になったらしくそう言ってきた、それに対しファーフが


「あそこ僕がさっき魔術を撃った所だよ!」


そう言われリアンが何かに気づいたらしく


「ファーフさんの天級魔術はやっぱり効いてましたね、レムスさん!多分そこが急所です頑張ってそこを狙って下さい!」


「分かった、任せろ!」


レムスはリアンにそう答え、一歩引いたそして傷を目掛けて大きく剣を振った


しかし攻撃はヴァルゴラに受け止められてしまった、


「レムス!引いて!」


レムスが後ろを振り向くと、そこにはユナがいた、ユナは盾を利き手の右手に持た替え、ヴァルゴラの手を思いっきり弾いた、


これは以前見たことのある戦い方だった、レオナール達と練習してた時に戦士のガイルスが、レオナールの攻撃を弾いてた時のだ、


「レムス!今だよ」


レムスはその言葉と同時に体が動いていた、場所はもう既にに脇腹の下、そして足を踏み込み溜めて斬撃を放った


「バタン!」


レムスが斬撃を放ったあと、大きな衝撃地面に響いた、そしてヴァルゴラの討伐が完了した



レムスは魔物が完全に死んだのを確認すると、どっと疲れたかのように、その場に倒れ込んだ


「倒せたぞ!!」


倒れ込んだレムスにみんなが駆けつけてきた、


「レムス君!最後の凄かったよ!」


「お疲れ様でした」


「よく分かったね、私がああ動くなんて」


様々な掛け声を聞きながらレムスは


「ユナが踏み込んだ時、気づいたら勝手に動いてたんだ、それにしても凄かったぜ!あいつの腕をあんな風に弾くなんてな!」


「それはガイルスさんのお陰だよ!」


ユナはそう照れながら言った


「ファーフも凄かったな!いつの間に天級魔術なんて使えるようになってたんだ!」


そう言うとファーフは複雑そうな顔で


「天級魔術には変わらないんだけど、威力が本来の魔術より圧倒的に足りないんだ、もし完成しているやつなら一撃で倒せるくらいの威力なんだよ、それに魔力の消費だって、」


レムスはそんなファーフに対して


「いや、そんな最初から完全なもん打てるわけないだろ!天級魔術を使えるようになったことがまず凄いんだ、誇りに持てよ!」


「ありがとう!」


ファーフはレムスに微笑んだ


「リアンも助かったぜ!リアンが居なかったら俺達全滅だったからな」


そう言うと、ファーフとユナは頷いていていて、リアンは少し照れていた


それからヴァルゴラの頑丈な身体は、売れるとの事で回収して、冒険者ギルドに持っていった。




「お疲れ様でした!ではゆっくり休んで下さいね!」


ギルドの受け付けの人に見送られながら、レムス達は飲食店へと向い食事をしている所だった



「本当に助かったよ!」


「あれはお互い様ですよ、ファーフさんの魔術無しじゃ倒せませんでしたし!」


「やっぱ凄いよな、天級魔術!」


「そうだね!今までの魔術と全然違ったもん!」


「ユナさんのあのヴァルゴラの手を弾いたのも凄かったよね!」

………


みんなで食事をしながら、今日の事を話していた所だった、そしてみんな食べ終わり店から出ていこうとすると


「お客様、冒険者さんなんですね」


この店のおとなしそうな女性店員が、冒険者に気になるのか、そう尋ねてきた


「そうだけど、どうしたんだ?」


レムスが質問すると


「あのこれ良かったら食べて下さい。」


そう言いながら肉や魚など料理を出してきた


「どうしたんだこれ?」


「それは今日作りすぎてしまって、残ってしまったのでもし良かったらと思いまして、」


女性店員はやや困った顔をしてそう言ってきた


「そうゆう事なら、遠慮せずもらっても良いか?」


レムスがそう言うと、女性店員は嬉しそうに頷き料理を机の上に置き、レムス達に頭を下げ厨房の方に走って戻って行った。



机の上を見ると料理以外に小さな紙切れが置いてあった。


「お店が終わったあと、こっから冒険者ギルドに向かう途中にある、耳酒亭と言う名前のお店に来てもらえませんか?お話があります。」


その紙をみたレムス達は、みんなで顔を合わせて、すぐに店を出ることにした、勿論ご飯は全部食べてからだ。




「待っててくれたんですね」


女性はレムス達を見てややびっくりした顔をしていた


「あぁ、それで話ってのはなんだ?」


女性は一瞬いきなり?って顔をしたが、すぐに真剣な顔をして話初めた


「私は元冒険者でした、パーティーは私………あ!すいませんまだ自己紹介してなかったですね、」


女性は大事なことを忘れてたと、慌てながら自己紹介を初めた


「私の名前はミレナ・リーヴァです。今はさっきのお店で店員として働いてます。」


ミレナがそう挨拶すると、


「俺はレムス・ドールだ、冒険者をやってる一様このパーティーではリーダーをやらせてもらってる」


「ファーフ・ニースです、このパーティーの攻撃担当で、魔術師をやってます!」


「私はユナ・シルヴェスタだよ!このパーティーの戦士やってるの!」


「リアン・シルヴェスタです。このパーティーでは治癒魔術師をやらせてもらってます。」


一通り自己紹介を終えると、ミレナがレムス達に向かって、頭を下げて


「わざわざ自己紹介、ありがとうございます!急にお呼びしてしまいすいません、」


ミレナが謝っていると、


「そんなこと気にするな、それでさっきの話しの続きを聞いても良いか?」


「あっ、はい続きですね、えーとその冒険者をやっていたんですんけど、私達のパーティーは私と兄そして私の友達が双子だったんですけど姉の方が友達で弟もついでにって感じで、その4人でパーティーを組んでました。」


ミレナは話始めるとなんだか辛そうな表情になって、若干焦っているようにも感じた、するとレムスが


「無理して話すなよ、焦んなくても大丈夫だからな、」


ミレナはひとまず深呼吸をして心を落ち着かせた


「気にしてくれてありがとうございます、でも大丈夫ですよ、しっかり話します」


ミレナ話を再開し出した


「冒険者となり依頼を受けるために、村から村へと移動をしている時、兄と友達が突然姿を消してしまったんです、


あれからもう1年以上経ちますが、まだ連絡が来ないままなんです、それでここの情報屋に尋ねていると言うわけです」


するとレムスはびっくりしたのか、突然「えっ!」と言う声を上げた


「ここ情報屋だったのか?」


レムスがミレナに聞くと、


「あれ、言ってませんでしたっけ?」


「言ってなかったな、まぁそれは良いとしてなんで俺達にそんな話をしたんだ?」


ミレナはレムスの目を見つめて、


「兄と友達の捜索を手伝って欲しいんです。」


レムス達は正直何を言っているのか、分からなかった、


そう兄と友達の行方は情報屋だって見つけてないんだ、死んでるかも、そんな考えが頭の中をよぎったが、ミレナにはそんな事を言えなかった、彼女の目は本気だったのだ。


「えっと、どうして俺達なんだ?」


ミレナはレムス達を見つめて、こう言った


「あなた達なら見つけてくれるかも知れない、そう思ったからです、それにもし協力してもらえるなら冒険者として一緒に行動させて下さい。」


レムスはそう言われ、考え込んでしまった、状況からすればもういない可能性の方が高い、それに情報が少なすぎる、


「私は兄もライ あっ、いえ友達も生きてると思うんです、理由を聞かれてしまうと、答えは難しいですが、あの時の状況からは絶対にいなくなるはずないんです。」


レムス達は正直不確定な情報が多すぎて、戸惑っていた、しかしミレナの目は本気で語っていた、そしてレムスには決心が着いた。


「よし、ミレナ!俺たちとパーティーを組むぞ、ずっと捜索を手伝うことは出来ないが、一緒に各地回って手ががりを探す事は出来る!みんなも良いか?」


レムスにはそれ以外の考えもあった、もし各地色々な場所で情報を聞き回れば、あいつらの情報が入ってくるかも知れない、そう思ったのであった。


そしてレムスの問いに対してはみんな賛成だった、そして当のミレナは涙ぐんでいた


「協力してくれるってことですか、私を各地に連れて行ってくれるんですか?」


それに対してレムスは、ミレナの肩を叩き


「あぁ一緒に探そう!そして絶対に見つけような、今日から俺達の仲間だ!」


ミレナは手で涙をこすりながら、笑顔で


「はい!よろしくお願いします!」


そしてレムス達に、新しい仲間が追加された、パーティーでの職業はシーフ、ミレナ・リーヴァだ。


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