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トレモロ 2  作者: 安之丞
26/27

2巻 3章 8話

1ヶ月後。


早朝、クラウン達のログハウスにノックの音がした。


扉を開けるとミゲルだった。

「通ったぞ!こんな幸運が来るなんて!」


みなミゲルとハイタッチした。

ミゲルは皆を起こしに行った。


ラファエルからメッセージが来ていた。

ー昨夜、ミゲルの事業計画書が通った。こんなに早く決まったのは、アルトゥールがサッカー協会やスポーツ庁にも働きかけてくれたからだ。朝の首長会見を見逃すな。ー


外の炊事場に集まり、みなで首長の会見を見た。


音楽を奏でて喜ぶ者、ラップしたり、踊ったり、士気が高まった。


クラウン達もあちこちにメッセージを送った。


⭐️


2週間後。

役所の広場のテント前には行列が出来ていた。


「シシッー!ジュニア、久しぶりだな。元気そうだ。」


「当たり前だ!お前こそ。新しい事始めたんだな。シシッ。」ジュニアはスノーとハグした。


「こっちに来てくれ。ヤシの葉のワックスがある。クラウンとブラストもいるぞ。」


スノーの要請に応え、mcs[モロクリアンカスタマーサービス]の局員達が応援に来た。


虎徹の要請に答えたのは、HOMAREから闇の戦いを得意とする忍者部隊と運河の安全対策の技術者の使節団、商人団もやってきた。


「虎徹様、兼定様から手紙を預かっております。」忍者族長の武将は懐から手紙を出し、虎徹に渡した。


「ご苦労様でした。手続きをこちらで致しましょう。」虎徹は忍者の一族を案内した。


⭐️


それから数日間で、自警団のログハウスは賑やかになった。みな武器を磨き、体をリフレッシュさせ、自警団員達や地元の戦士達とも打ち解けてきた頃。

ミゲルがみなに語りかけた。

「皆様、私達の為に遠路遥々、ありがとうございます。作戦はクラウンから伝えます。」


「はい!!」クラウンは緊張のあまり声がデカくなった。


ハニ達はクスクス笑った。

「クラウンがんばれー。」


「夜中に川から北を目指します。最北には、全身金色の毛に覆われた先住民の部族がいて、近づくと誰に対しても攻撃して来ます。北に追いやって、挟み撃ちにします。これで北側一帯は水も安全になります。今回の作戦はここまでで解散です。それで、残った南側は広大です。これからも国から正式に自警団、ギルド、mcs、HOMAREにクエスト要請を続け、運河の安全対策を継続的に続けます。」


「クラウン、ありがとう。今日はたくさん食べて飲んで楽しく過ごしてくれ。明日の夜、決行する。行くぞ!」ミゲルが声を上げた。


「オオッー!!」大歓声が上がった。


⭐️


自警団のログハウスはどんちゃん騒ぎ。

呼ばれてやって来たのが、トラックに大きなスピーカーを積んだDJ。さらに盛り上がった。


キング達は輪になって順に即興でラップをしてサイファーを始めた。何故かブラストも輪に入って頭を振っていた。


自警団員や地元の戦士達は戦いのダンスをした。


スノーとジュニアはブレイクダンスでバトルしたり、ハニは周りに集まった自警団員や地元の戦士達に熱く語りかけていた。「発展とクリンネスはセットよ。絶対、ぜったい。」みな深くうなずいた。


焚き火の側ではクラウンと犬達がまったりと過ごし、虎徹や武将、忍者達も焚き火の側で静かに武器を磨いて過ごした。


⭐️


決戦の日。

ジャングルに夜の帳が下りた。


真夜中2時。

忍者の一族は2チームに分かれ、手押し車を押しながら、出発した。


違法業者達のキャンプ場。

盗んだ果物が軽トラに山積みになっている。

焚き火の側の見張りは、うとうと体が揺れている。

吹き矢がパスッ!首元に刺さり、そのまま気絶して見張りは倒れた。


テントで寝ている4人の違法業者に忍び寄った。ドスドス!「うっ。」「ううー!」刃が一斉に刺さり、そのまま永遠の眠りについた。


「チーム忍、クリア。」


「チーム武将、クリア。こちらは取り尽くしたのか誰もいない。食器や鍋が転がっているが人気は無し。」


「武将様、ここより北に煙が上がっています。違法業者を見つけました。」忍者の斥候が戻ってきた。


「承知した。出陣致す。」武将は闇に消えた。


焚き火が消され、煙が上がっている野営地。

溶鉱炉を作って、ここで鉱物を溶かしている様だ。


忍者は焚き火跡に煙玉を投げ入れ、煙と灰が舞い上がった。


「なんだ?煙が、ぐはっ!」


煙の中から手裏剣が四方八方に飛び、辺りの違法業者達は顔面から血を流して倒れた。


奥で焚き火を囲っている3人の違法業者が、物音を聞いて立ち上がると、すぐ側のテントの屋根から武将と忍者2人が飛び降り、喉を斬った。


溶鉱炉の側で作業してた違法業者達の足元にマキビシが撒かれ、一番若い小柄な忍者が姿を見せた。違法業者達はスコップを持って襲いかかって来たが、マキビシが裸足やビーチサンダルの足に刺さり、叫び声をあげよろけた。

小柄な忍者は素早く分銅鎖を投げ、3人をひとまとめにし、溶鉱炉に引き落とした。


「チーム武将、クリア。」


⭐️


ギルドチームと自警団キングチームは小さな集落についた。「チョコ、イカロスを使って。」


「反応無しかー。集落も襲われてもう人がいないのかな。」クラウン達は草むらから出て、辺りを見回した。


「バウバウ!」ゴーストが吠えて知らせ、みな駆け寄った。一番大きな納屋の中で、違法業者達が酷い殺され方をしていた。


キングは顔のわかる死体をひとつずつチェックした。


「チームキング、クリア。すでに空だ。違法業者は争った形跡がある。」


⭐️


mcs、ジュニアチームは教わった通り、蔦をたぐり寄せ、蔦渡りしながら木から木に身を隠し、逃げ惑う違法業者をアサルトライフルで撃ちながらジャングルを移動した。


手榴弾でテントや拠点のツリーハウスを爆破した。


「逃げろー!RPG!」潜んでいた違法業者達は叫び、吹き飛んだ。


「チームジュニア、クリア。ペッパークラゲを火炎放射器で燃やしてから進む。」


ジュニア達は火炎放射器で駆除した。


mcsの斥候が戻って来た。

「ジュニア、次の野営地はものけの空だった。メモを見つけた。」


ー違法業者のメモー

「元首相が死んでから物を運んでも金が入ってこない。安全対策のメンバーを役所で募集しているのを見た。この件から降りる。舟は貰っていく。」


「シシッ。水辺の戦いは得意だ。」局員達は自信に満ちた顔だ。


「チームジュニア、クリア。違法業者達は野営地から舟で逃走している可能性がある。」


ジュニアは仲間が見つけたメモをログに残し、川を目指して出発した。


⭐️


川のボート小屋。

違法業者達は慌てて、舟に荷積みしている。


「チームジュニア、漁師の休憩所に着いた。」


「チームミゲル、舟が出発するまで待機。最初の舟が出たら発射してくれ。」


「チームジュニア、了解。」


武装した違法業者達は警戒しながら舟を出した。


シュバーン、ドーン!

mcs局員はRPGを最初の舟に命中させた。

舟は炎を上げて大破した。


続く舟の違法業者達は川に飛び込み、斜めに泳いで逃げる者や岸に辿り着き、岩陰から発砲してくる者もいた。


チームジュニアは応戦した。


違法業者達は舟をひっくり返し、盾にしながら手榴弾を投げて来た。チームジュニアは素早く避け、回り込み側面攻撃をした。木の上から泳いでいる者を狙撃。RPG弾はさらに2隻の舟を撃破した。


川が燃え上がる炎で薄っすら明るくなった。

タン、タン、タン、タン!銃撃と船のモーター音が聞こえる。タレット銃を撃ちながら、チームミゲルが船で合流し、川に集まった違法業者達の撃破に成功した。


「チームミゲル、チームジュニア、合流した。クリア。」


⭐️


スノーは連絡を聞いて喜んだ。

「よしっ!このまま北に進んで追い込むぞ!シシッ!チームギルド、クリア。」


「周りが凄すぎて、ここにいたはずの違法業者達は逃げ出してるね。」ハニは誇らしげだ。


クラウンは事態が変わったので、もう一度イカロスを使った。「待って、マーキングポイントが山に向かってるよ。」


「チーム武将かもしれん。もうすぐ合流ポイントでは?」虎徹はマップを見た。


クラウンはうなずき、合流ポイントに近づくと、銃声が聞こえた。チーム武将と合流した。「威嚇射撃。あそこからです。」武将は場所を指した。ジャングルの山肌は採掘で段々に削り取られていた。山の監視小屋から狙撃している。


小柄な忍者はハングライダーを広げ、山の上昇気流を掴みながら、段々と高く舞い上がっていく。


虎徹と武将は身を隠しながら、監視小屋に向かった。


ハングライダーに気づいた違法業者達は監視小屋から出て来て、上に向かって銃を乱射した。


虎徹と武将は茂みから素早く走り込み、夜空に向かって乱射している違法業者達を斬った。そのまま監視小屋の窓や扉の側で待ち伏せし、出てきた者から順に斬った。


ハングライダーは蜂の巣の様に穴が空き、そのまま落下した。塹壕から違法業者達が出てきて、落ちたハングライダーを槍で滅多刺しにした。


それを見た、キング達はカルバンが立ったまま膝を曲げ、太ももを土台にした。キャメロンとキングは太ももに飛び乗り、より高く飛んでカミハタの実を塹壕に向かって投げ入れた。


塹壕から怒号が聞こえ、銃が使えなくなった違法業者達は這い出てきた。チームキングは駆け込み、這い出て来た違法業者に、片足で下から蹴り上げるフリップキックを連続できめた。飛びかかってきた者には、回転しながらツイストキックで塹壕に蹴り落とし、3人は見事なコンビネーションを見せた。


虎徹は制圧した監視小屋から、塹壕の側まで駆け寄り、ハングライダーをひっくり返した。ハングライダーに結ばれた丸太には銃撃跡に槍が刺さっていた。虎徹は丸太に絡まった分銅鎖を拾い上げ、横笛を吹いた。


ピー!


笛の音に気づいた違法業者達3人は、削った木や槍を持って、虎徹を囲んだ。

虎徹は間を取って少し脱力すると、違法業者はオラついて威嚇した。「お前らなんか皆殺しにしてやるー!」


そう叫んだ違法業者は言い終わると同時に、気絶して倒れた。両サイドにいた違法業者達は訳が分からず、お互いの顔を一瞬見合うと、片方が倒れ、ビュ!もう1人も音がした後に倒れた。虎徹は素早く手首を振り、分銅鎖をノーモーションで当てた。


「虎徹様、流石です。」小柄な忍者は般若の面のガスマスク姿で現れ、虎徹は分銅鎖を小柄な忍者に返した。


「無事か?」虎徹が聞いた。

「はい。塹壕に潜んでいた者は痺れ煙で制圧完了です。」小柄な忍者はみなに連絡した。

「チーム武将クリア。」


武将と忍チーム、ギルドチームは火薬樽を運び、プレハブ小屋の周りに設置し、連絡を受けてすぐに爆破した。辺りが炎で明るくなると、プレハブ小屋の少し先に重機が並んでいるのが見えた。


その時、サイレンが鳴り、山の上からミリタリージープに乗った大群が襲いかかってきた。


「ここは俺らの島だー!」銃を乱射した。


動物の毛皮や骨を身にまとい、違法業者とは雰囲気が違い、より凶悪そうだ。


「業者も全員殺せー!」奇声をあげて向かって来る。


「一旦引けーー!!」キングが叫んだ。


みな一斉に茂みに走った。


「こわっ。誰?」クラウンは茂みに向かった。


キングが側に来た。「あれは山賊だ。」


ミリタリージープは、燃え上がるプレハブ小屋の周りを銃で撃ちながら走り周り、炎に突っ込み、重機を盗み出している。


別のミリタリジープは監視小屋の周りを調べ、死体から武器を奪っている。塹壕の中で痺れて動けない違法業者達を銃で撃ち殺し始めた。


クラウンは引き返すのを辞めて、立ち止まった。「フレイヤ!山賊長を見つけて!」


闇から炎が浮かび上がり、炎をなびかせフレイヤは飛び出した。クラウンはフレイヤに追従し、走った。チョコと虎徹が追いかけた。


「ハニ!残ってサポートだ。オレ達は重機を追う!行くぞ、ブラスト!」スノーとゴーストは走り出した。


「よしっ!行こう!」ブラストも追いかけた。


ハニはクラウン達の方へ走った。

走り回るミリタリージープが犬達を狙って追いかけ、轢こうとスピードを上げた。


「タクシス!」銃を撃ちまくるミリタリージープは横に転倒し、前から来るミリタリージープを犬達は避けきれない。ハニは犬達をタクシスで掴み、シャッフルする様に指を開いた。犬達はハリケーンの様に回り、牙で山賊達を喰い千切った。ガウガウガウ!傷だらけになったミリタリジープの運転手は燃え盛るプレハブに突っ込んだ。


ハニは犬達を吹き飛ばさない様に、自分の元へ戻し、抱きしめた。犬達は大興奮して、ハニのヘルメットを舐めた。


⭐️


フレイヤは山賊長を乗せたミリタリジープに追いついた。後部座席にいる山賊長を太ももで締め、投げ飛ばした。車から転がり落ちた山賊長に、フレイヤは肘から体当たりした。ダーンッ!ぐったり横たわった山賊長を肩に担ぎ上げ、のけ反らせたまま、夜空に昇っていく。フレイヤは山賊長に上下の揺さぶりをかけた。


「熱い!熱い!ぐえっ、降ろせっ!」山賊長はもがいて抵抗した。フレイヤは高所からアルゼンチンバックブリーカーで山賊長を落とした。


挿絵(By みてみん)


ドッシーン!!

山賊長が死んだのを見て、運転していた山賊は逃げ出そうと、車をバックで走り、ハンドルを切って減速した瞬間「ロージー!」バン!クラウンの火の玉が顔面に命中し炎が散った。


次々に山に登って逃げようとする山賊達をクラウン、虎徹、武将、忍者達と撃破に向かった。


⭐️


逃げた重機に追いついたスノーとブラスト。

先頭の重機は浅い池の側のぬかるみにハマって立ち往生していた。


後に続く重機が追い抜こうとしたが、さらに重機は池に傾いて落ちた。


スノーは池の茂みの中を進み、立ち止まって見ている山賊達をスリープスタンプで眠らせた。


池にバチャーンと倒れた音を聞いて、山賊が銃を構えて向かってくる。


「ブラスト、ここに隠れてろ。シェル。」スノーは岩肌になり、山賊に体当たりして、1人ずつ殴り飛ばした。重機の上に投げ飛ばれた者達、池で気絶する者達、銃声が一斉に響き、同志撃ちで倒れる者達もいた。


殴り飛ばされた山賊が重機の上から飛び乗り、スノーの背中にナイフを突き立てて飛びかかった。岩肌のスノーにナイフは効かない。スノーは背中の山賊の両腕を背面で掴み、回って、振り回し、重機に叩きつけた。バチーン!山賊はハイジャック・ボムの衝撃で倒れた。


掴むアームがついた重機、グラップルがスノーめがけて襲い、スノーは強く掴まれ岩肌が壊れ、そのままぐったりした。


立ち往生していた山賊達は奇声をあげ、池に飛び込み槍を持って、スノーに近づく。


「後少し、、来たっ。ストーム!」ブラストは池の茂みで構えた。

池の水も吸い上げ、魚も巻き込み、水流の竜巻が起きた。迫る山賊達は竜巻にのまれ、吹き飛び、重機も薙ぎ倒した。雷光がピカッ!ドーーン!山賊達は雷も浴びて気絶した。


「スノー!大丈夫?」ブラストが駆け寄った。

「水に浸かったおかげで回復した。スゲーのキマったな。シシッ。」スノーは笑った。


「はは。今、アーム開くね。」ブラストは重機のレバーを動かしたが、ストームや雷の衝撃で動かない。


「どうしよう。」ブラストは考え込んだ。


「おい、逃げろ。またマーキングポイントが複数向かって来る。一個はとんでもねースピードだ。」スノーがブラストに言ったが、上空にヘリが現れて、ブラストには聞こえなかった。


ヘリは撃ってこず、ライトで辺りを照らし、スピーカーで呼びかけた。「おーい。ブラスト?いたら手を振って〜。」


見上げたブラストは聞き覚えのある声に、思わず手を振った。


ヘリからロープが降り、1人ロープ降下して来た。グリーンのギルドスーツの男はヘルメットを開けて手を振った。


挿絵(By みてみん)


「ヴァル?!」ブラストはグラップルから飛び降りた。


「久しぶりの挨拶は後でな!ワッペンいい?」ヴァルはブラストと軽くハグし、ワッペンタッチした。スノーともアームの隙間からワッペンタッチした。


ヴァルは構えた。

「スピリット。」

ヴァルが手を開くと、重機のアームも開き、スノーは脱出できた。ヴァルはマップを見ながら言った。


「そのまま重機を盾にしててね〜。」ヴァルの目は紫色のグラデーションに光っている。池の魚達の目も同じく紫色のグラデーションに光り出し、電気ウナギや巨大ピラニア、ワニなど山賊の残党めがけて放った。


池の茂みの先から叫び声が聞こえ、山賊達は北に逃げて行った。


「このまま北に追い込むんだっけ?」ヴァルはヘリにブラストとスノーを誘った。2人はヘリに乗り、上空から戦況を見た。


次々に連絡が来た。

「チーム武将、忍クリア。山賊を撃破。」

「チームジュニア、クリア。北のエリアまでもうすぐだ。」

「チームミゲル、クリア。舟で逃走した業者と、各所船着場にいた業者も撃破。」

「チームキング、クリア。池の近くに来たがブラストとスノーがいねー。」

「チームギルド、応答して。」クラウンの声に、ブラストはヴァルに静かにのジェスチャーをして答えた。


「オレもスノーも無事だよ。様子がおかしいと思ったら山賊だったんだ。こっちも撃破。応援のヘリにレスキューしてもらって、北に向かう。」


クラウンは声に元気が戻った。「チームギルド、クリア!」


⭐️


目指す北のエリアでみな合流した。

ヘリからロープ降下で降りた、ブラスト、スノー、ヴァル。


「えっ!ヴァル??」ハニが気づいて駆け寄りハグした。


「あれ?ずいぶんクラウンも大人になってきたなー。」ヴァルは両手を広げた。


「応援ってヴァルだったの?ありがと!」クラウンはハグした。


「そう!友達の為に安い仕事も引き受けました、ヴァルです。稚魚の調達、コンプリート!皆さんよろしく。ヘリで照らしながら前進のサポートするよ!」こんな場でもヴァルは陽気に挨拶した。


⭐️


作戦通り、違法業者達と山賊達は北に追い込まれ、ヘリに照らされた時は最北に到着した。


ヘリのライトに向かって、北の先住民達は太さ20〜30cmはある丸太の槍を投げて来た。その下で逃げ惑う、ならず者達に丸太の雨が降った。


北の先住民の森の茂みに入った者は捕まり、引きずられ、叫び声と共にジャングルの奥に消えて行った。


「オールクリア!うおー!」ミゲルが作戦の終了を伝えた。みな讃え合い、船に乗り込んだ。


「ヘリは自警団本部で合流。応援に感謝する。ひとつ頼めるか?ロングハウスと川の南側を守っているmcsと地元の戦士達から、数ヶ所、違法業者達が逃げ出していると報告があった。追わなくていいから、様子を見て来てくれないか。」ミゲルは頼むと、ヴァルは快くヘリで偵察に向かった。


空がだんだん明るくなり、ヘリは朝日の中へ飛んで行った。


⭐️


続く。

絵:クサビ

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