【コミカライズ】初恋の君と再婚したい?お好きになさって下さいな
「マルレーネ。離縁して欲しい」
「……理由をお伺いしても?」
「ああ。ついに、あの女性が見つかったんだ!」
きらきらと目を輝かせてそう語る旦那様に、私は「はあ」という気の抜けた返事をするしかありませんでした。
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私ことマルレーネがテオバルト・クランベック伯爵と結婚したのは、三年と少し前のこと。
当時伯爵位を継いだばかりのテオバルト様は、社交界でかなりの有名人でした。すらりとした長身に切れ長の瞳。艶やかな銀髪をさらりと流し、立ち居振る舞いはあくまで上品。よく通る低めの声が、外見によく似合っています。
夜会に出ようものなら、煌びやかに着飾った麗しい令嬢たちが、花に群がるミツバチの如く彼の周りへ集ったものです。彼女たちはみな、テオバルト様へ熱の籠もった視線を向けていました。
由緒あるクランベック家の若き当主で、あれだけの美形。そりゃあご令嬢たちの目の色も変わると言うものですわ。
だけどテオバルト様はいつも鬱陶しそうな顔をして、彼女たちを適当にあしらっていました。その白銀のように輝く銀髪と言い寄る女性たちを歯牙にも掛けない様子から、“氷冷の貴公子”なんて呼ばれていたとか。
いつも思うんですが、この手の呼び名って誰が名付けるんでしょうね?言われた当人は恥ずかしくないのかしら。
それはさておき。
私はといえば、隅っこでデザートをもぐもぐしながらそれを眺めていました。不細工とまでは言わないけれど、私は平凡な容姿。実家のケステン子爵家だって、お金があるわけでも権力があるわけでもありません。ちんまりとした領地からの収入で、何とか体裁を整えている……要は普通の下位貴族です。
私には縁の無い相手ですわ。
そう考えていましたから、興味なんか持ちませんでした。だからクランベック家から縁談が持ち込まれたときは、本当に驚いたものです。
何で私?
テオバルト・クランベック伯爵が26才になっても結婚どころか、婚約すらしていないという話は有名でした。あれだけご婦人に人気がおありなのだから選り好みしているのだろうとか、実は第三王女殿下と密やかな恋を育んでいるとか、そんな噂がまことしやかに囁かれていました。
顔合わせの時も、彼は私に対して興味がないという態度を隠しもしませんでした。もちろん、会話が弾むわけもなく。
こりゃ駄目ですわねと思っていたら、その後正式に婚約を申し込まれました。
何で私!?
両親も戸惑っていましたが、しがない子爵家が伯爵家からの縁談を断れるはずもありません。訳の分からないうちにあれよあれよと話が進んで、あっという間に結婚式が終わり、初夜を迎え。
「俺は、君を愛せないと思う」
メイドに磨き上げられ、肌が見えそうなほど薄手の夜着を身に纏って緊張しながら待っていた私に向けられた第一声がそれでした。
驚きのあまり固まってしまった私。
今なら「ふざけないで下さる!?」と言い返すでしょうけれど、当時の私はまだ初心な新妻でした。
「俺には、忘れられない人がいるんだ」
避暑地を訪れた幼いテオバルト様は、一人の少女に出会いました。ふわふわの金髪にぱっちりとしたおめめの、人形のように可愛らしい少女。
歳の近い二人はすぐに仲良くなり、ひと夏を共に過ごしたそうです。
夏が終わり王都へ戻ったテオバルト様は、彼女の事が頭から離れなくなりました。ですが、分かっているのは彼女が名乗った「オティーリエ」という名前のみ。両親に頼んで方々の知り合いに当たってみましたが、見つからなかったそうです。
そこまでならまあ、よくある初恋の美しい思い出でしょう。
ですがテオバルト様は今でも彼女を忘れることができず、想い続けているのです。だから婚約者を作らなかったのだと彼は語りました。
「つまり、白い結婚をなさりたいということでしょうか?」
「いや、それは……」
先ほどまで高らかに初恋の少女について語っていた彼が、一転してもごもごと口が重くなりました。
何とか聞き出した言い分はこうです。
この年まで結婚しないと周りが煩い。それに、伯爵家当主として後継ぎを設ける必要もある。
「だから、離縁などされては困る」
白い結婚だと、三年後に妻から離縁を申し立てられる恐れもある。そこからまた新しい相手を捜すのも面倒だ。
ちなみに私を選んだのは、テオバルト様に対して興味が無さそうだったから。他の縁談相手は彼の煌々しいご面相にのぼせ上がり、目を潤ませながらずいずいと寄ってくる女性ばかりだったそうです。
つまりは夫に愛や気遣いは期待するな。でも伯爵夫人としての責務はしっかりこなせ。
そういうことです。
なんと勝手な言い分でしょう。
私は怒りを通り越して、もはや呆れるしかありませんでした。
そんなこんなで始まりは散々でしたが、一応は夫婦となったのです。私は何とか旦那様へ歩み寄ろうとしました。
政略結婚なのだから、最初に愛が無いのは仕方ありません。だけど長年共にいるうちに、愛情が芽生えることもあるでしょう。いずれは幼い恋など忘れて私と向き合ってくれるかもしれませんもの。
共に過ごすのは食事の際か、建前上の夫婦としてパーティへ出席するときだけ。それでも何かと話題を作って話しかけましたが、旦那様は面倒そうに一言二言返事をした後は黙ってしまわれました。
執務中の旦那様へ「少し休憩致しません?」とお茶を持って行ったこともあります。ですが彼は「これ以上、俺を煩わせないでくれ」と仰って、シッシッと私を追い払いました。
妻相手にその手振りは、如何なものかと思いますわよ。
「毎日毎日深酒をなさると、お身体に障ります」
「肉ばかりお食べになっては良くないですわ。野菜もお召しになって」
無下に扱われているとはいえ、妻は妻。夫の身体を心配するのも私の役目と、口出しをしてくる私を鬱陶しく思われたのでしょう。
ある日、旦那様は「……オティーリエならそんなことは言わない」と仰いました。
何と返せば良いのか分からず押し黙ってしまった私に、気を良くしたのでしょう。それからというもの、彼はことあるごとに初恋の人の話を持ち出すようになりました。
夜会へ出席するために着飾った私を見て、ボソッと「オティーリエならもっと可愛らしいドレスを着るだろうに」と呟かれたこともあります。
だって、仕方が無いのです。背が高く肩幅も広い私には、可愛らしいドレスよりも、シンプルでスッキリとしたドレスの方が似合います。だいたい、今まで私が何を着ようとも興味一つ示さなかったでしょうが。
それでも彼の好みに合わせ、フリルがふんだんに付いた淡いピンクのドレスを着たこともあります。そんな私を見て、旦那様は深い溜め息をついただけでした。
ええ。フリルのドレスを着たガタイの良い女は、さぞ滑稽に見えたでしょうね。
分かっていたとはいえ、流石に少し傷つきましたわ。
耐えきれず「いい加減、現実を見ては如何ですか」と苦言を申したこともあります。彼はこれまた溜め息まじりの声で「初恋の女性に拘るのは男のロマンだよ。君のようなガサツな女性には、理解できないだろうけど」と答えたのでした。
失礼な。私にだって初恋の君くらい、いますわよ。
ここまでくれば、私にも分かります。テオバルト様は頭の中で、オティーリエという理想の女性を作り上げているのです。
そんな妄想上の人物に、生身の女が勝てるはずもないでしょう。
一年で歩み寄りを諦め。
二年目には対話も諦め。
三年目は会話すらほとんど交わさなくなりました。
私にとって、テオバルト様は夫ではなくただの同居人。おそらく、向こうもそう思っているでしょうね。
幸いなことに、彼は伯爵としての執務はキチンとこなしているようでした。それに、妻として体裁を整えるだけの予算は与えてくれます。
もういいわ。貰ったお金の分は働きましょう。伯爵夫人としてやるべきことをやり、残った予算は好きなように使えばいい。
そう割り切った私は妻として、出来得る限りのことをしたと思っています。
伯爵夫人として社交には力を入れました。“氷冷の貴公子”に嫁いだ私をやっかんだご令嬢たちにちくちくと嫌みを言われることもありましたが、笑って受け流しましたわ。
クランベックの領地からは新鮮な野菜が収穫できるのに収入には結びついていなかったから、伝手を辿ってかなり有利な条件で商会と定期販売契約を結びました。社交で人脈を作った成果です。
もちろん、家内を取り仕切ることも忘れてはいません。仕事をしない使用人には暇を出し、よく働いてくれる者の給料を上げました。彼らに慶事があれば、私の予算の中から祝い金を出しました。おかげで使用人たちからの評価は上々。妻を省みない旦那様に対してよく尽くしている、うちの奥様は貴族夫人の鑑だ。なんて言われていたそうですわ。
夫を気にしなければ、この生活もなかなか悪くないわね。
ようやく、そう思えるようになっていたところだったのです。
「ついに、あの女性が見つかったんだ!」
「はあ」
その女性の名はオティーリエ・ヴァイス子爵令嬢。身体が弱く、ずっと領地に引きこもっていたそうです。
社交界へ出るどころか、王都へ来ることも稀。探しても見つからなかったわけですわね。
幼いテオバルト様と避暑地で出会ったのも、療養が目的で訪れていた際のことだったそうです。
ですが最近病気に良く効く薬が見つかり、体調が劇的に回復。そして王都へ戻ったオティーリエ様は、偶然にテオバルト様と再会したのです。
「オティーリエも、俺のことを覚えてくれていた。あの時俺は君に恋をしたと話したら『まあ、嬉しい。私もですわ』と恥ずかしそうに微笑んでくれたんだ。その様子の可愛らしいことといったら……!」
ハア、ソウデスカ。
「それで彼女と再婚したいので、私と離縁なさりたいということですわね」
「君には申し訳ないと思っている。だけど、最初から彼女のことは話していたろう?きちんと慰謝料は払うから受け入れて欲……」
「分かりました」
旦那様が言い終わる前に、きっぱりと答えて差し上げました。
彼は何故か「えっ、いいのか……?」とキョトンとなさっています。私が泣いてすがるとでも思ったのでしょうか。
そんな無駄なことは致しませんわよ。
私は素早く離縁に際しての条件を書面にしてお渡ししました。こんなこともあろうかと、以前から準備していた甲斐がありましたわ。
それに目を通した旦那様は顔を顰めました。
「この三年で購入した物を持ち帰るのは、まあいいとして。慰謝料に金貨200枚は多過ぎないか?」
「野菜の出荷については、私の人脈を使って販路を拡大したのですよ。販売権を貰っても仕方ありませんから、その分の対価を頂きますわ」
初恋の君との新生活に向けて、何かと入り用ですものね。渋りたくなるのは分かります。
だけど私も女として一番価値の高い時期を、三年も無駄にしたのです。その代償はきっちり頂きますわよ。
「君がこんなに守銭奴とは思わなかった」
旦那様はそう仰って、渋々と書面にサインしました。最後くらい、男らしく度量の広い所を見せる気もないようですわね。
そうして離縁届けを出し、私はクランベック家を去りました。
執事や使用人たちは泣きながら見送ってくれましたけど、旦那様は顔も見せませんでしたわ。
「こんばんは、マルレーネ」
「あらケヴィン、いえ、フォルマー子爵。ごきげんよう」
夜会の場で話しかけてきたのは、ケヴィン・フォルマー子爵夫妻です。
ここのところ、私は夜会やパーティへ精力的に参加していました。傷心の私を受け入れはしたものの、このまま実家に居残られては困る。再婚相手を探して来い、と両親に言われていたのです。
「クランベック伯爵との話、聞いたよ。大変だったね」
「酷い話ですわ。妻のことを何だと思っているのかしら」
ケヴィンとは幼い頃からの顔見知りです。私にとっては彼が初恋の君でした。
ケヴィンの婚約が決まったときは、泣いたものですわ。懐かしい思い出です。
今では奥様となられたカテリナ様と共に、友人として交流させて頂いています。
……初恋なんて、普通はこういうものでしょう。
中には初恋を実らせて結婚なさる方もいらっしゃいますが。それは長年共に接した上で、かけがえのない相手と判断し伴侶に選ばれたのだと思います。テオバルト様のように、一度しか会ったことのない初恋相手に拘る方がおかしいのですわ。
「ありがとうございます。そう言ってもらえると救われますわ……本当に無駄な結婚だったもの。今は再婚相手を探しているところですけれど、この年齢だとなかなかねえ」
離婚歴のある20歳過ぎた女なんて、婚活市場ではしなしなになった野菜のようなもの。
三年間の結婚生活で伯爵夫人としての評判を上げておいたおかげか、再婚相手としてはそれなりに縁談の話は頂いています。
ですが離婚歴のある男性は、調べますと浮気癖があったり借金持ちだったりと、当人に問題があるため奥様に逃げられた方ばかりでした。中には連れ合いを無くされた方もいらっしゃいましたね。良い人ではありましたが、だいぶ年上でしたのでお断り致しました。
私だって自分の子供を産みたいのですもの。
「そういうことなら、俺の知り合いを当たってみようか?」
「本当ですの!?是非お願いしますわ!」
それから半年ほど経った頃でしょうか。突然、テオバルト様が我が家を訪れました。
先触れも無くやってくる無礼さに苛ついたものの、伯爵様を追い返すわけにもいきません。客間へ通されたテオバルト様は、久々に会った私へ挨拶もなく捲し立てました。
「聞いてくれ、マルレーネ!酷いんだよ。オティーリエには男がいたんだ」
オティーリエ様には、既に婚約者がいるのだそうです。療養中に知り合った方で、病気に苦しむ彼女にずっと寄り添っておられたとか。
ひと夏の恋に拘っていたのは、テオバルト様だけだったのです。
……そんなことだろうと思いましたわ。
「話はそれだけですか?私も暇ではないのです。愚痴なら、他の方になさって下さいませ」
「夫に対して、そんな言い方はないだろう」
「元夫でしょう。離縁したのですから」
「離縁したとはいえ元夫婦なんだから、他人じゃないはずだ」
「いいえ、他人です。元配偶者なんて、離縁すれば家族や友人よりも縁の遠い他人ですわよ」
テオバルト様は、何だかひどくショックを受けたような顔をしています。私が『よしよし』と頭を撫でて慰めてくれるとでも思っていたのでしょうか。気持ち悪い。
「だったらもう一度結婚しよう。オティーリエが理想の女性だと思っていたけど、勘違いだったよ。君は、妻としては申し分のない相手だ。君だって、俺とやり直したいと思っているのだろう?あんなに俺へ付き纏っていたじゃないか」
「それは、妻として夫へ歩み寄ろうとしていただけです。無駄な努力と理解した後は、必要最低限の会話しかしていなかったでしょう?それに、私にはもう婚約間近の相手がいますのよ」
「何だって!?どこのどいつだ」
ケヴィンの紹介でお会いしたディルク・ロイスナー子爵です。彼も離婚歴はありますが26歳と年も近く、顔合わせですぐに意気投合致しました。
「離婚歴があるなんて、ろくでもない男に決まっている!それなら俺と再婚した方がよほどいいだろう」
……自己紹介でしょうか?
まだご自分が結婚相手として、優良物件だと思っているとは。現実が見えていないにも程がありますわ。
ディルク様の元奥様は、とある伯爵家の次女で、ご実家はお姉様が婿を取って継がれる予定でした。ですがお姉様が侯爵家の嫡男と恋仲になり、婿予定の方との婚約を勝手に破棄。侯爵家へ嫁ぐことになりました。
そのため元奥様は、ディルク様と離縁。お姉様の婿予定だった方と再婚し、伯爵家を継がれたそうなのです。
随分勝手な話だと思いますけれど。ディルク様は、元奥様やそのご実家の悪口を一切仰いませんでした。そこに好感を持ちましたわ。
「ディルク様はとても誠実な素晴らしい方ですわ。それにたとえ彼がいなくとも、私はテオバルト様と再婚する気はありません。だって、気持ち悪いんですもの」
「気持ち悪い……!?この俺がか?」
「ええ。家庭を持つ年齢になっても初恋に拘っている貴方が、です」
「一人の女性を想い続けることの、どこが気持ち悪いんだ!それに女は一途な男が好きなものだろう?」
これはもう、はっきり伝えないと理解しないでしょうね。
はあと溜め息をついて私は続けました。
「想い続けるというのならば結婚などせず、独身を貫けば良かったじゃありませんか」
「それは……両親や周りがクランベック家当主として身を固めろとうるさかったから……」
「つまり、周囲を説得する気概も無かったということでしょう?妻を娶るにしても、“初恋の君”のために白い結婚を貫いて、後継ぎは養子を迎えることもできたでしょうに。でも貴方、閨でやることはやっていましたわよね?結局のところ、全てが中途半端なのです。本当に彼女を愛していらしたのかも怪しいものですわ」
テオバルト様は顔を真っ赤にして、ぱくぱくと口を開けてらっしゃいます。図星を指されたので言い返せないのでしょうか。
「幼い頃の思い出は美化されるものです。人生で一番無垢だった時期に対する郷愁を、初恋の相手への恋慕と重ねてしまう……。それを否定する気はありません。ですが普通は成人する前に現実と向き合い、その想いと決別するものですわ。それなのに、いつまでも幼少期の記憶に浸っている貴方は……私が思うに、精神性が子供のままなのですわ。そんな方と夫婦生活なんて生理的に無理です」
「せ、生理的に……?」
「はい、無理です」
言いたい放題言ってしまった気も致しますが、私もこの三年で鬱憤を溜め込んでいたのですもの。このくらいは許されますわよね。
そこまで言われては、流石に諦めざるを得なかったのでしょう。彼は肩を落として帰って行かれました。
その後、テオバルト様は何人かのご令嬢へ縁談を持ちかけ、全て断られたと聞きました。
“氷冷の貴公子”も三十路を過ぎた今では、その美貌に陰りが見えています。長年の不摂生のせいか肌は荒れ、身体も少し丸くなってきていますもの。
それに初恋の君へ横恋慕したあげく、何の落ち度もない妻を一方的に離縁したという噂は、すでに社交界中に広まっています。
そんな男性に嫁ぎたいご令嬢はいないでしょうね。
その後私は、つつがなくディルク様と婚約。
婚約者と共に参加した夜会で、テオバルト様の姿を見かけました。何か言いたげに私をちらちら見ている様子でしたが、気付かない振りをしましたわ。
もしかすると初恋が破れた今、テオバルト様はようやく現実と向き合い、大人になろうとしているのかもしれません。
だけど私には関係のないことです。
私だって、もう齢24ですもの。三十路になってから生き直そうとする方に付き合って、これからの人生を無駄にしたくはありませんわ。
テオバルト様の心を理解して、寄り添ってくれる女性が見つかるといいですわね。そんな聖母のように慈悲深い方が、存在するかどうかは分かりませんけど。