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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
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開戦 関ケ原

「何なのだ? 体が軽いぞ!」 「力が漲っている まったく負ける気がしない」 「槍の重みを感じないのだが?」

「今なら、党首にも勝てる気がする。。。俺が新党首か?」 「すげ〜 早く戦いたい!!!」

「風魔党の皆さんには、身体強化と加速の加護を授けました 武田本隊が来るまでの数時間 敵をあの位置から前に出さないよう努めてください 風魔党、ルイ、お雪ちゃん、本多忠勝殿を入れた24名で前線の3万を食い止めます

味方の矢には注意してくださいね」エヴァが指示を伝える

24名が横に広がり槍を構える その後方100メートルの位置に強化された弓を持つ1000名の弓兵が戦の合図を待つ



「小谷城に籠もらずに 関ケ原まで出て来てくれた事まさしく僥倖 浅井·朝倉を蹴散らし京へと登るぞ」

桃配山に本陣2万を置き 中仙道と北国街道の分岐まで柴田勝家、丹波長秀、滝川一益の軍 3万を進める

「思えば このように正面からの戦も久しいのう 5万対3万では正々堂々とはいかぬが 皆のもの励め!!」

「「「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉ!!!!」」」」」」」織田信長の発破の掛け声に応える 兵達

「殿 前田利家殿の話では、武田の弓は、我が方の弓の飛距離を遥かに凌駕していたと聞いております

 油断は禁物かと」明智光秀が片膝を付き進言する

「相手は、浅井·朝倉ぞ 武田が来る前に方をつける 案ずるな光秀よ負けた戦の言い訳よ」


本多忠勝が強弓【5人張り】を引き絞り 中空へと放つ

‹ピュュュュュュューーーーーーーーーーーー› 甲高い音を弾き 鏑矢が信長の居る本陣手前に落ちる

「馬鹿な!!! ここまで1キロ以上あるぞ!!!! 殿の前に盾を並べよ!!!!」明智光秀が叫ぶ


強化された浅井の弓兵が一斉に織田の前線に向け弓を放つ 

「じゃあ行くか!」ルイの掛け声に横30メートルほどの間隔を開け 横一線に駆ける24名

「なぜ向こうの弓は届くのじゃ!! 盾を持ち距離を潰すのじゃ!! 押し進め!!!」

柴田勝家の怒声に盾を持った兵が弓兵の前に進み出て、前進を始める

カンッ カンッ カンッ 金属の陣笠に矢が降り注ぐ 「ぎゃっ!」 「痛って〜!!」カンッ カンッ

「こちらも弓で応戦しろ!!」 「無理じゃ 届くわけがない!!」 「なぜ向こうの矢は届くのじゃ!?」

「盾をもっと、もっと持ってこい 頭上も防いでくれ!!」混乱する 織田軍の最前線


琵琶湖西岸 湖底

湖底で蠢くベヒーモス ここから東に渦巻く大勢の生物の強大な感情に晒され 地上最強、最悪の生物が覚醒する

何者かに掛けられた封印の鎖も残り数本となり自由を取り戻すことも時間の問題である

絶望、悲哀、憤怒、悲嘆、不条理、身を裂くような叫びが

この生物の力となる だから蹂躙する 滅する 喰らい尽くす!!

ベヒーモスの冷え切っていた身体が、体温を取り戻していく

春先の冷たい筈の湖水がベヒーモスの周囲だけ水温を上げていく

湖面に浮かぶ、この世界でのベヒーモスによる最初の犠牲者である湖の生物達


『ここから東に巨大な魔力を帯びた生物が居るな 判別は出来ないが ルイとエヴァなら、この最悪の状況も好転するかも

アランを救うには、それに賭けるよりないか。。。』

洞から慎重にアランを出し【生命の水】が十分に満たされていることを確認する

「アランもう少し頑張ってくれ きっとエヴァが居る もし違ったら2人で死ぬけどな この世界の住民には申し訳ないが

この可能性に賭けるよりない」

アランを【浮遊する板】に乗せる 地上50センチほどを浮遊し

術者の後をついてくる魔法

残りの魔力を確認し 湖底に向け両の手の平を翳す

【四肢を縛る呪い】湖面が波打ち 固定に居るベヒーモスの

四肢に楔が撃ち込まれる

「たいした時間を稼げないかもしれないが。。。」

ブナの林を抜け東へと駆け出す ブルート












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