それぞれの決戦前日
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大垣城 本丸
「殿 朝早くより失礼いたします」森蘭丸が襖越しに織田信長の居室に声を掛ける
「構わん 申せ」昨夜、大垣城に入城し深夜まで軍議を重ねていた為 寝不足なのか声に疲れを滲ませている
「饗談の頭領、新井一慶の報せで鳴海城より5日後にここ大垣城に向け武田、徳川の連合軍が出陣するとの事にございます」
「なに!? それは、誠か?」
「はい 新井一慶の話では、間違いないとの事です」
「すぐに柴田、丹波、明智、滝川を集めよ! それと新井一慶には、鳴海城に配下を連れて向かわせよ」
「はっ 直ちに」
『2日ほど前より武田の動きがまったく入ってこないとは思っていたが いよいよ動くか 朝倉も昨日 小谷城に
入っておる 挟撃されるのだけは、絶対に避けねばならんな 明日に小谷城を攻めるのが得策か。。。』
小谷城下 浅井長政館
「殿、お雪と名乗る娘が武田信玄公の書状を持って参りました」
「花押に間違いはないか? 読んでみよ」
「はい 間違いございません “明日の夜明けと共に出陣し北天満山の東側の麓に陣を構えよ 援軍を待機させてある“との事に御座います」
「それをそのまま朝倉殿に届けよ 後ほど小谷城で会おうと伝えてくれ」
「お市よ 聞いての通りじゃ 明日にもそなたの兄 信長殿と戦う事になるやもしれん すまぬが負けるわけにはいかぬ 許せ」
「兄上は負けません! 長政殿にも死んで欲しくはありませぬ。。。この戦 止めて頂くわけにいきませぬか?」
「すまぬ 許せ」
鳴海城
「では、お館様 一足先に関ケ原でお待ちしています」
「天女殿 供回りは、誠にそれだけで良いのか?」
武田信玄が心配そうに眉を寄せる
「わがままを言い、申し訳ありません 足の速さを優先しますので私と本多忠勝、風魔党の21名で参ります」
「うむ 道中くれぐれも気をつけてのう いらぬ心配だと承知しておるが言わせてくれ わしらも追って出陣する」
「では、忠勝殿 風魔小太郎殿 参りましょう」
「天女様 この風魔小太郎、天女様の御側でお仕えできること
恐悦至極、孫の代まで自慢できまする」
「おい 小太郎とやら、天女様に近づきすぎじゃ 3馬身は
離れろ!」忠勝を一瞬見るが すぐに目を逸らし さらにエヴァ
へと馬を近づける 小太郎
「天女様 天女様は、どういった殿方を好まれましょう?」
『こ奴、なんと馴れ馴れしい しかし、その質問は、拙者も答えを聞いてみたいぞ』開きかけた口をつぐむ 忠勝
「そうですね。。。私は、強い殿方を好みます」
「「「「「「おぉ〜」」」」」」なぜか沸き立つ風魔党と忠勝
「「「「「「この戦の一番手柄を!!!」」」」」」
岩村城を出立し加茂郡を進む
内藤昌豊が率いる 信濃、甲斐より集った3万の兵
「おぉルイよ久しぶりじゃのう 相変わらず元気そうじゃのう」
「内藤殿も久しぶり 高坂殿は、一緒ではないのか?」
「高坂殿は、上杉の抑えで動くわけにいかぬからな このわしが3万の兵の大将じゃ はっはっは」
腰に手をやり 高笑いをする 内藤昌豊
「偉く出世したものだな 手綱を離すと危ないぞ」
「ふむ で? ルイはなにゆえここに? 道案内か?」
「いや 織田の斥候を捕まえるのが仕事だ ほらっ」前方の樹上を指差す ルイ
その樹上を仰ぎ見ると 商人のようにしか見えない男が樹上に縛り付けられていた
「ルイよ。。。商人にしか見えないが、真に斥候なのか?」
「この時期に荷も持たずに街道を歩いて商人ですと言われてもな 疑わしいから吊るしておいた 2日ほどで切れる紐だからな 大丈夫だろう」
『切れたら。。。落ちるよな。。。?いいのか??』




