表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
62/515

キンカ頭

位置関係ですが

小谷城 関ヶ原 大垣城 岐阜城       美濃




            鳴海城

岐阜城 天守 織田信長居室

「光秀 大垣城に詰めている兵は、今どれほどか!?」

背の高い豪奢な椅子に背を預け 肘掛けにおいた手で頬杖をつきながら さりげない様子で光秀に聞く

「はっ 先ほど入りました報せで3万8千との事です 3月に入りましても雪が深く 到着が遅れているとの事でございます」恐る恐る 答える 明智光秀

「朝倉軍2万がまもなく小谷城に入ると響談から報せがはいっておる なにゆえこのように後手後手に回るのじゃ??」

「はっ わたしの飼っている忍びによりますと、奴らの使っている伝書鳩なのですが、通常の鳩より早く飛び

正確に相互連絡が可能とのことで 雪の少ない道程を調べ朝倉に送っていたようにございます 鷹を使って迎撃を試みましたところ 返り討ちにあったとか。。。」


『こ奴は、何を言っているのだ? 鷹がどうやったら鳩に負けるというのじゃ!? こ奴の頭にこの壺を叩き落としたら気持ちが良いじゃろうな〜 いかんいかん家康の二の舞じゃ この壺も高いし』


「ふむ 腑に落ちんが、大垣城に兵が揃い次第 小谷城を攻め 浅井、朝倉を蹴散らし 京に上り、将軍を追放し

覇を唱えるより、この信長包囲網とやらは収まりそうもない 大垣城の滝川、丹波にも伝えておけ」

「お言葉ですが 殿の今の官位ですと 将軍義昭公を追放しましても、取って代わる事は、難しいかと」


『こ奴の私は、賢いんですよ〜って顔が前々から気に食わん! やっぱこの壺で。。。ん〜〜 堪えろ俺!

 今は我慢じゃ!!』


「京を抑えてから、各個相手をするよりあるまい とりあえずは、代わりの将軍を探すがな」

「はっ 直ちに大垣城に使いを出しておきまする」


『このキンカ頭め 命拾いをしたな‼ 俺も大人になったものよ』



岡崎城 天女御殿 居間

エヴァ、ルイ、本多忠勝、お雪の4人がオランダ製の椅子に腰掛け お茶を飲んでいる

「ルイ 今から大垣城、岐阜城より東に居る、織田の斥候をすべて捕らえてもらえますか 美濃から進軍する武田軍の情報の一切を織田に入らないようにしてください 饗談の残党も居るようですのでお願いしますね」

「いいけど お雪ちゃんも一緒でもいい?」

「駄目です お雪ちゃんには、別にやってもらいたい事があります」

「ちぇっ!」唇を尖らせ抗議する ルイ

「それから忠勝殿 貴方には、鳴海城から岐阜城、大垣城の間をお願いしますね」

「はっ この忠勝、命に替えましても ネズミ一匹通しませぬ」

「二人とも範囲が広くなりますが、取り逃さないようお願いします」

「小谷城の方、西側をお雪ちゃんって事か?」ルイが心配そうに聞いてくる

「いいえ 浅井、朝倉の動きは、織田に入るようにします そうすると武田、徳川の動きが入ってこずとも

 さほど疑わないかと。。。ねぇっ」にこっと笑う エヴァ

「さすがに御座います 天女様! この忠勝 感服いたしました!!」

「お前は、大袈裟なんだよ!」

「何を言うかルイ! お前は、まだ天女様の偉大さをわからぬようだな」立ち上がり、今にもルイに掴み掛かりそうな 忠勝

「違う意味で偉大だけどな。。。」

「うむ わかれば良い」満足気にうなずく 忠勝

「そしてお雪ちゃんには、2日後に大垣城に行ってもらって5日後に鳴海城に集まっている武田、徳川の5万が大垣城に向け出陣すると伝えて欲しいの 今まで捕らえられていて隙を見て抜け出し 伝えに戻って来たと 出来れば饗談の顔馴染みに伝えるのが良いわね 難しい任務だけど出来るかしら?」

「はい! 大丈夫です出来ます!!」

「ちょっと待て それって危険なんじゃ!?」

「ルイ 私も忍者の端くれよ 天女様に与えて頂いた任務 邪魔をしないで」頬を膨らませルイを睨む 

「うん 大事な任務よ そうすると織田は、すぐに動くでしょう 3日後に小谷城に向け出陣するとして

関ケ原で待機している浅井、朝倉軍と接敵するわ そして美濃から来る武田軍と鳴海城から来る武田、徳川連合で

挟撃すると織田も終わりね 籠城されると面倒だからね」

「天女様!さすがに御座います この忠勝」

「お前はもういいから!!」忠勝の台詞を叩き切る

「それで3人には、3日後に関ケ原で浅井、朝倉に合流して武田軍が来るまで、織田軍を止めておいてね」

「簡単に言うけど。。。織田軍ってどのくらい居るの?」

「5万くらいだと思うんだけど。。。私も行くから大丈夫よ」




 











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ