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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
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胎動

いつも短めですが

さらに短めです。。。

焼け野原と化していた鳴海城が、ルイの土魔法とエヴァの石化の

魔法により全方位を掘りと曲輪に守られ 高さ20メートルの石の本丸がソビえる

難攻不落、凶悪なまでの様相を呈した要塞が完成しようとしていた

「魔力が残りわずかだな 休憩にする」

「おぉっルイよ 休憩か!? 死合おうぞ!!」

本多忠勝が愛槍を手にこっちに駆けてくる

「そんな事をしていたら 休憩にならんだろう」

「魔力とやらを使わなければよいではないか なんなら手を抜いてやっても良いぞ」挑発するように笑う 忠勝

「まぁいい 相手をしてやる、かかってこい」

そう言いながら、風魔党から拝借したクナイを両手に握る 

この世界の人間では、ありえない速度で間合いを詰め 忠勝が愛槍【蜻蛉切り】を右手下段より、一気に払い上げる

その初動に合わせ 一歩を踏み込み 蜻蛉切りの胴金に左手を置き 回転に逆らわずにふわっと浮かび上がる

空中で1回転すると 忠勝の突きによる追撃をクナイで受け空中で逸らす

ルイの着地と同時に3メートルと短く切った蜻蛉切りを上段から振り下ろしながら【縮地】を使い

ルイの頭上に穂先が現れる ガキッ! クナイを十字にして受けるルイ 両足が地面にめり込むほどに重い一撃

「忠勝! 指弾だけでなく、縮地まで盗んだな!!」

「天女様にコツを教えて頂いたのでな」

その後も10分ほど切結ぶが クナイを左肩に受けた 忠勝の負けで終わる



岡崎城 本丸


「お館様、たった今 天女様よりの文が届きました」

真田昌幸が襖越しに武田信玄に声を掛ける

「入れ 読んでみよ」

「はっ 大野城、佐治信方が我が方に寝返り 鳴海城の再建が

あと10日ほどで整うので、調度品、糧食を送って欲しいとのことです これで知多半島のすべて、鳴海城以東を手に入れた事になります」

「もう大抵のことでは、驚かぬが これを死傷者を皆無で手に入れたのだからのう 信じられぬ話よのう さらに焼け野原と化した 鳴海城を2週間足らずで再建。。。」

「お館様に日の本を平定せよと、天が望んでいるとしか思えませぬ」

「岐阜へと攻め込むのは、雪が溶けるのを 春を待つより仕方あるまい その前に家康殿の葬儀を終えねばならん 徳川のおもだったものを呼び戻さねばならぬな 昌幸よ 頼んだぞ」

「はっ 直ちに」




これまでに、この世界が経験したことのない現象

3日間に及び魔力が吸収され、放射されるという異常な現象 人の目で捉えることは出来ないが

ここ鳴海城を中心に魔力の渦が大気を伝わり 遠く離れた土地にまで干渉していた

西に80キロメートルほど離れた 日の本最大の湖 琵琶湖

その湖底で、この星の生物の進化では、けして生まれることのない生命 存在してはいけない生物が

それを封印していた者の魔力に抗い 目覚める兆候を見せていた

その琵琶湖の東岸に佇む 長身の男 髪をボサボサに伸ばし 着ている着物からも浮浪者にしか見えない

その男が、湖底を見つめながら 時折 両手を不規則に湖面に向かい漂わせる

「東の方から、膨大な魔力の奔流を感じてから3日 湖底にいる奴に干渉してしまっているのは間違いないな

 もし目覚めたら 俺一人では封印を保つことは出来ない さてどうしたものか。。。。」










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