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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
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鳴海城再建

「ではルイ、早速ですが これを作って欲しいのです 魔力は大丈夫なのですよね?」

エヴァから差し出された設計図を受け取る

「魔力は大丈夫だけど。。。どこかで見た覚えが。。。あ〜マンダカル要塞か! あそこの攻略には苦労したな」

「鳴海城を見た時に、あの要塞に似ているなと思ったんです 裏手が海で東西に長い形がですね

 土魔法でパッパッとお願いしますね」すべての人を魅了する微笑みを浮かべるが ルイには効き目が無い

「ちょっと待て! 深さ5メートルの総堀に、さらに全周囲に高さ6メートル内部が2階建ての曲輪 3階建ての二の丸、三の丸に 5階建ての本丸 高さ8メートルの櫓が8台。。。5万人収容予定と。。。パッパッと作れるか!!」

「じゃあ3日くらいでお願いします 強化は私がしますから」

ルイの後ろから設計図を覗き込む 羽柴秀吉

「いやいや これを3日間って。。。どこから石を持ってくるのですか!? しかも全て土壁ですか??」

「堀をほった土でいけると思うぞ 足りなければ、掘りの幅が広がるだけだな 考えていてもしょうがない

始めるか ちょっと揺れるぞ気をつけろよ」

そう言うと、堀の中へと飛び込み地面に両手を翳す 目を閉じルイの体が紫色の光に覆われ、その光が渦巻く

ごっごっごっごっごと重い音が地中より鳴り響き 深さ5メートル幅5メートルの堀が海へと向かい伸びてゆく

強烈な横揺れと縦揺れが交互に鳴海城周辺を襲う

「おっおっととと」 「うわ〜〜地震だ逃げろ!!!」尻もちをつく者 頭を抱えてうずくまる者 腰を抜かす者

すると鳴海城のあった南側がみるみるうちに盛り上がっていき綺麗な台形の丘が形作られていく

啞然と見上げる 羽柴秀吉の配下500名

「ちょっと待ってくれ!! 一体何が起こっておるのじゃ!!!」秀吉が、盛り上がっていく丘を見上げ 叫ぶ

「ですから 鳴海城の再建ですよ この調子でしたら3日も必要ありませんね さすが土の精霊に愛されている

ルイです まぁ この世界の魔素のお陰ですけどね」

海の手前 3メートルほどで堀を止め 海を背に東に向かい堀を伸ばす

再びごっごっごっごっごと地鳴りが襲う ものの30分ほどで海から東に向かい長さ400メートル幅5メートル深さ5メートルの堀が出来上がる

「わしらは、このような連中と戦おうとしておったのか? 兵をいくら集めようが勝てるわけもない

これが龍神殺しのルイ」

秀吉の脳裏に織田信長の顔が浮かぶが、頭を振って彼方へと追いやる


ひとっ飛びで堀の縁へと着地し両手の平を盛り上がった丘に翳す

先程と同じように、紫の光が渦巻き 盛り上がった土の丘が、垂直な壁へと成形されていく

「あれが曲輪になるのですか。。。6メートルの高さで全周囲!?」夢でも見ているのかと頬をつねる 秀長

「そうですね 西側にも作りますので海からの攻撃も防げます」

「このような城 誰が落とせるというのじゃ!?」

南側の曲輪の外壁が完成しルイがその場で尻もちをつく

「3時間ほど休憩な なにか食わしてくれ」

「あちらに食事を用意していますので そこをどいてください強化しちゃいますね」

そう言うと 杖を掲げ 石化の強化魔法を無詠唱で唱える

杖の先から橙色の光が照射され、その光に触れた土の部分がどんどんと石化していく


「天女様〜〜 ただいま戻りました〜〜〜」そう叫びながら お雪がエヴァに向かい駆けてくる

「お雪ちゃん おかえりなさい ちゃんと文を届けてくれたようですね」

「はい 私 自分でもびっくりするほど早く走れて、全然疲れないんです!!」

「私が、加護を授けましたからね またお願いするかもしれません」

「はい 天女様の為でしたら どこまででも走ります!」




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