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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
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お雪と風車

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ありがとうございますm(_ _)m

「そう あなたお雪ちゃんっていうの? 可愛いのね〜 何歳? お団子食べる??」

考えてみると、女中以外の若い女の子と接した経験がほとんど無いエヴァが少し嬉しそうに

本多忠勝が連れて来た 女忍者いわゆる[くノ一]に団子をすすめる

「は はい頂きます はい雪です 16になります」背が低いせいもあるが13,4歳くらいにしか見えない

それが彼女の忍者としての強みである事は、想像に難くない 

「まもなくお雪ちゃんの話を聞きに榊原様が来るから ちゃんと正直に話してね 嘘をつくと私には、わかっちゃうからね あなたの為だから」少し身を乗り出して お雪の目を覗き込む

「これを持ってくれる」お雪の手に風車を持たせ その手を両手で包み込む ポッと黄色い光が2人の手から発する

「今から私が聞くことに、すべて"はい"って答えてね」

「私は、16歳です」 「はい」 「私は、本当は男です」 「は はい」 風車がカラカラと回る

「私には、妹がいます」 「はい」 「私には、兄がいます」 「はい」 風車がカラカラと回る

「妹はいるけど、兄はいないのね」 「はい」

「私は、人を殺めたことがあります」 「はい」 風車がカラカラと回る

「わかったかな? 嘘をつくと風車が回るの」 「はい」 本当に理解したようだ

「それは、面白い道具ですな どのような仕組みで??」徳本が興味を示し 身を乗り出してくる

「これは、持つ人の心の臓の鼓動、血管内の圧力や手のひらの汗 声の変化や脳から出る波長に反応して偽りを話すと風車が回る仕組みですね やってみますか?」

「ほ〜う 持っていればよろしいのですな」お雪から風車を受け取る

お雪にしたように、徳本の手を両手で包み込む 徳本の顔が真っ赤になり 風車が勢いよくぐるぐると回る

「「「。。。。。。。。。。。。。」」」


しばらく後に、榊原康政がエヴァの元に急ぎ足でやって来る

「お待たせをさせてしまい申し訳ありません あの娘が忠勝が捕らえてきた尾張の忍びですか?」

「はい 本多殿が捕らえてまいりました 忍びかどうかは、何も聞いていませんのでわかりません」

「なるほど 忠勝は今は、どこに?」辺りを見渡しながら聞いてくる

「他に怪しい物が居ないか、城下を見回るそうです」

「では、あの娘を取り調べるために連れて行きますが 構いませんか?」

「榊原殿 あの娘お雪には、私が嘘をつけない呪いを掛けておりますので 縄も責も必要ありませんよ

 忍びかどうかは、わかりませんが 人を殺めたこともありません 配慮して頂けますか?」

「承知しました 天女様がそう言われるのでしたら そのように」

徳本に手招きをしてお雪を連れてくる

「榊原殿 もしお雪が嘘をつくと この風車が回ります」風車を指差す エヴァ

「はっ? この風車がですか?」真剣に風車を見つめる 榊原康政

「試してみましょうか? お雪 あなたは本当は男ですね?」 「はい」 風車がカラカラと回る

「榊原殿もなにか聞いてみてください」

「なるほど それでは あなたは、尾張の忍びで響談の一味だな?」 「はい」

「この城下に あなた以外の忍びは、あと何人いる?」 「もう居りません6人いて私以外は殺されました」

「あなたは、織田信長に会ったことはありますか?」 「いいえ。。。ありません」風車がゆっくりと回る

「ん?」 「あの すいません 会ったといいますか 遠くから見かけたことでしたらあります」

「なるほど これは面白い これがあれば拷問など必要ありませんな」

「呪いをかける必要がありますので 風車だけでは意味がないのですが」

「なるほど いちいち天女様のお手を煩わせる事になるわけですか。。。」申し訳なさそうな顔をする

「たいした術ではありませんので いつでも呼んでくださって結構ですよ」

「ありがたい事です では、この娘はお預かりしますので 手荒なことはしないと約束します」



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