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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
335/520

亜空間

「こ、これは三種の神器の一つ、草薙剣なのですよね? 僕などが手にしていい物なのでしょうか?」

受け取ろうと差し出した手を引っ込める 直政 

それを聞き、隣で「ひっ!?」と短い悲鳴を上げる 直虎

「それは大丈夫だと思います 古龍様本人が、直政君に渡せと言っていますし。。。

将軍もあちらで、見て見ぬふりをしていますから 問題ないでしょう ただ古龍様は

スパルタが過ぎますから、覚悟して下さいね。。。」

厳粛な顔立ちで、エヴァの手から草薙剣を受け取る 井伊直政

「では、私と一緒に上へ行きましょう」


氷壁の解除された 新岐阜城地上階に立つ エヴァと直政

上空を覆う 禍々しい瘴気を放つ 黒い球を仰ぎ見る

「直政君 その剣に貴方の魔力を通してみて下さい さっきも言いましたが、古龍様は、とても厳しい方です、無理そうでしたら言ってくださいね」

「はい。。。」

短く答えると、目を閉じ 徐々に魔力を通し始める

«小僧 もっと魔力を通しても構わんぞ»

はっと目を見開き エヴァを見る

「古龍様が、話しかけて下さいましたね」

頷きながら、さらに魔力を通していく

直政の身体が金色の覇気に包まれ、髪が逆立つ

閉じていた眼を静かに開けると、金色の龍眼が鈍い光を放つ

「これが、古龍様の力ですか。。。」

«小僧 周りにある我の妖力を取り込み、お前の魔力と我の妖力を、同時に丹田で練る事を意識してみよ»

「はい 古龍様」

直政の纏う 古龍の覇気が質量を感じさせる 重厚さが増す

«ふむ 天女よりも筋がいいようじゃな»

「とんでもありません 古龍様!僕なんか。。。」

«小僧 お前に足りないのは、自分に自身を持つことだ 右の手の平に我の妖力だけを集めてみよ そして左の手の平には自分の魔力だけを集めるのだ ちと難しいぞ»

眉間に皺を寄せ、集中する 直政の右手の平に金色に光る玉が、左手の平に紫色の丸が

ゆらゆらと揺れる

「出来ましたっ!?」

«思った通り お前は我との相性が良いな 天女では数時間の時を要したからな»


「古龍様 私にも古龍様の声が、まだ聞こえるのですが?」

«おおっ!我の欠片をお前の中に残してあるし、妖力も残っておるじゃろう?»

「先ほどから、私の悪口ばかりが聞こえるのですが?」

«ふむ 欠片がきちんと機能しているという事じゃな いざという時には、お前とお前の腹の子くらいは守ってやる»

「それは、大変有り難いのですが。。。それで旦那様を救って頂けるのでしょうか?」

«焦るでない 小僧、よく聞くのだ!»


«お前の時を操る精霊は、時間を支配する精霊の中でも唯一無二、亜空間までも支配する

精霊なのだ お前とも親和性が高く、お前自身が亜空間に入る為の、許可を出している筈だ語りかけてみよ»

「そうなのですか?僕の精霊ハロルが?。。。わかりましたやってみます」

目を閉じ、脳内でハロルに語りかけ 頷いたり首を傾げる 直政

「どうですか?直政君。。。ハロルは答えてくれましたか?」

「はい許可を出してくれていたそうなのですが、僕が認識できない事は、実行出来ないようなのです 目に見えていない別の次元の世界があると言われても。。。」

「確かに。。。そんな事を言われても。。。」

首を傾げる エヴァと直政

«良いか よく聞くのだ頭で理解せよという事だ、お前も瞬間移動は解るな?»

「はい ネボアやナーダが使っているのを見ました」

«奴らの使う瞬間移動と言うのは、この見えている空間を捻じ曲げて、自分のいる地点と

行きたい地点の面を接地させ潜り抜けるのが瞬間移動だ その間に、あの黒い球のようなな障害物があると空間を捻じ曲げる事が出来ぬし 目に見えていない範囲にも瞬間移動は使えん しかしお前の精霊の能力は2つの点の間に亜空間を挟むことによって繋げることが出来るというものだ ここまでは、解るか?»

「はい 解ります!」

「えっ!?解るの直政君!?」



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