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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
333/520

忠勝対ナーダ3

新岐阜城 地下4階 大食堂

お雪の新たなスキル【煽動】(魔力消費を抑え、魔力も通常の倍以上の速度で回復する)を受け、急速に魔力を回復しつつある エヴァ達と天武の子供達


「忠勝さん 意識があるのでしょうか? あれは、僕達が使ったメテオ·ストライクですよね?」

手に汗を握りながら、映像を見つめる 織田信忠が誰にとも無く問いかける

「メテオ·ストライクですね。。。ナーダの奴、ここに向かって落ちるように調整していますよね?」

その問に応える 北条氏直

「エヴァ!みんなで上へ行って、以前やったように、あのメテオ·ストライクを押し返すか!?」

「ルイ 落ち着いて下さい 今の私達にあれを押し返すだけの魔力は残っていません

茶々ちゃん 旦那様の意識があるか、判りますか?」

「はい天女様 忠勝さんは、怪我もしていませんし 意識もあります」

「じゃあ 大丈夫ですね!?」

「エヴァ!?本当に大丈夫なのか? あれだけの大きさだぞ? 意識があってもどうにもならずに藻掻いているのかもしれないぞ!?」

「大丈夫ですよブルート あれしきの岩で、どうにかされるような旦那様ではありません!! たぶん。。。」



大岩の中の本多忠勝

「ちっ! 油断したな この窮屈さは、棺桶に入れられていた時の事を思い出させるな

このままみんなの居る岐阜城に叩きつけようというのか!? 舐めるな!!【神震】」

忠勝の全身から放たれた神威が、大岩の分子を振動させ雲を突き抜けた所で、細かな砂となって爆散する 青空に巨大な砂埃がきのこ雲のように膨張し、折からの東風に流され

ぱらぱらと地表へと落ちていく

手足を大の字に伸ばし、背中を地表に向け落下しながら 上空に居るナーダに向けて

印を結ぶ【神龍】

忠勝の身体が、蒼い閃光に包まれ 引絞った弓から放たれた巨大な矢のように

一直線に上空のナーダに向かい飛翔する 蒼い光の龍と化した 忠勝


それを上空で滞空しながら、待ち受けるナーダが黒い瘴気を解き放ち

どこかベヒーモスを連想させる、短い手足に太い尾を持った 暗黒の竜を具現化させる

巨大な顎を大きく開き、暗黒の竜の喉元に噛み付くと 長い身体を全身に絡ませる

龍と竜の体内に居る 忠勝とナーダの視線が近距離で交わる ナーダが、にやりっと笑う

蒼き神龍が渾身の力を振り絞り、暗黒の竜を締め上げる

“ぱんっ”という破裂音とともに、弾けた暗黒の竜の粒子が大気を漂い 巨大な球形を

形作る 音も光も通さない直径500mにも及ぶ暗黒の球に閉じ込められた 忠勝

忠勝の神威である 蒼き神龍の光が力無く萎んでいく

「はじめから、これが狙いか!?」

「我の暗黒の世界にようこそ お前の力の源を遮断させてもらった」

この世界に産まれ落ちてから間もないナーダであるが、数多の人間の知識を喰らい

さらには、ネボアと一体化した事で戦略家としても本多忠勝の1枚も2枚も上手のようだ


「こんな物で、俺を捕らえたと思うな【神威】」

忠勝の身体から、蒼い光が溢れる しかしそれを身体の周囲に留め置くことが出来ずに

例えるなら水蒸気が蒸発するように暗黒の大気に溶け込んでいく

「んっ!?こんな筈では??力が入らん!?」


サンドマンの眼も、暗黒の球の内部に入ることができずに外殻から 内部を映し出す

黒い外殻から、淀んだ空気の中、大天狗である忠勝の姿がぼんやりと確認できる

«天女よ あれはちと厄介じゃぞ お前の連れ合いは、宇宙より精気を借り受け

己の体内で精気を練り神通力としているのだが、あれでは気を練ることも出来ぬし

時間が経てば内部が、魔王の瘴気で満たされ 取り返しのつかぬ事になるぞ!»

「そんな!?古龍様 一体どうすれば?」

「我の覇気をすべてぶつければ。。。あるいは? 天女よ お前の身体が耐えられれば

あの球を破壊できるかもしれんが」



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