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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
323/521

古龍の覇気2

古龍の覇気を、練るコツを掴んだ エヴァ

「魔力操作の初歩的な修練と同じだったのですね つい怠っていたようです」

«ならば、実戦と行くか 草薙剣は、背中に縛っておけ、今は必要ないからな

右手の手の平に覇気を集めて放つぞ 頭を狙え»


エヴァの両目が赤い龍眼へと変化し、強制的に全体に赤みのかかった八岐大蛇の視界に

切り替わる 100mほども離れた怒愚魔の頭部に黒い点で照準が重なる


丹田に溜めていた覇気を右手の手の平に集め “ふっ!”と軽く息を吐き出すと

風刃を放つ要領で、手の平から古龍の覇気を射る 

手の平から、覇気が放たれわずかな反動を感じた瞬間には、黒い焦点のついていた

怒愚魔の頭部が、弾けて消える

「早いっ!!」

«当然じゃ 次は両の手の平から同時に放つぞ»

ゴーレムへと滑空していく2匹の魏頭魔に照準が重なり、両手の平に覇気を集め射る

瞬きの時間よりも速く、200m以上離れた魏頭魔の頭部が爆ぜる

滑空する敵の未来位置を予測する必要のないほどの速度で敵を葬る

«どうじゃ? 次々と行くぞ!習うより慣れろじゃ!»

全体に赤みのかかった八岐大蛇の見ている世界、10個の照準が現れる地上の怒愚魔に5個

空中の魏頭魔に5個 少し慌てたエヴァが両手のそれぞれの指から覇気を撃ち出すイメージで放つと 各指先に熱が籠もる

正確に頭部を撃ち抜けたのは、6匹 残りの4匹は行軍を続けている

«不器用じゃな。。。我の目を貸し与えても反応しきれぬか?»

「まだ少し慣れていないだけです どんどんお願いします!」


東の空が白み始め 魔力の乏しくなった者から順番に階下へと降り回復した者と交代する

今も茶々と真田幸村が降りて行き、完全ではないがある程度、魔力の回復した井伊直政と伊達政宗が起き上がる

「茶々ちゃん、幸村君、ご苦労様 上の様子はどうだい?」

茶々と幸村に歩み寄る 政宗

「ナーダは相変わらず、怒愚魔と魏頭魔を生み出し続けている 魔力の乏しくなってきたみんなは、大きな術が使えなくなっている分 押し込まれ始めている。。。」

「殺生石の残りも少なくなってるの。。。弓兵のみんなも焦り始めてます。。。」

「僕が降りてきたから、ブルート先生が氷壁を維持してくれているけど、その分 攻撃に穴が出来るだろうから 2人とも大変だと思うけど頑張ってくれ!」

黙って頷くと、上階へと続く扉を開ける直政と政宗 その後ろ姿を不安気に見守る 直虎


茶々と真田幸村に足早に駆け寄る 浅井夫妻と真田幸隆と昌幸

「茶々、その壁の映像で見ていたぞ! みんなの為に頑張ったな!!父は誇りに思うぞ」

「母もです 傷付いた兵達が、茶々の回復魔法を受けて安心しきった顔になるのを見ました 茶々も立派になりましたね」

「ありがとうございます 父上、母上 少し休んだら また頑張ります!」


「幸村よ 大儀であった 祖父として鼻が高いぞ」

「幸村 怪我などしていないか?何か食べてゆっくり休むのだぞ 誰かこの二人に食べ物を用意してくれ!」

「ありがとうございます まず休ませて下さい。。。」

糸の切れた人形のように崩れ落ちそうになる 幸村を慌てて支え 抱え上げる 昌幸

「父上 幸村はこんなに小さいのに、こんなになるまで頑張って。。。我等にも何か出来る事は無いのでしょうか?」

「そうだな、信じて祈る事しか出来ないのが、これほどに口惜しいとはな。。。」


増え続ける怒愚魔と魏頭魔に、天武の子供達の魔力が乏しくなってきた事により

目に見えて、地上を覆う怒愚魔の黒い波が、勢いを増しブルートの氷壁へと迫りくる

 

«天女よ、だいぶ我の力にも慣れてきたようじゃな 次は白兵戦だ、地上に降りて奴らを蹴散らすぞ 草薙剣を抜け!»




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