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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
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天下布武

徳川家家臣って面白い人材が沢山居ます

世襲制ですが服部半蔵や渡辺綱の子孫 渡辺守綱とか

北条方には風魔の小次郎も居ますし

どう イジりましょう? 楽しみです

「繰り返すが、ここに駆け付けられた事に、この武田信玄、心より感謝する」この日の信玄は、黒の朝服一式を伝統通りに着こなし 最高の敬意を示し臨んでいた

さらに驚くべきことに 頭を下げて感謝の意を示してみせた

これには、武田の重臣は、戸惑い 我が目を疑い

徳川家縁故の者たちは、歓喜に震えた

この日の本において、武田信玄が頭を下げる相手など天皇、将軍など数えるほどしか存在しないのである

それが、このような場で徳川家康のために頭を下げた。。。


「わしはな家康 お主との約束通り この東国に幕府を興す

 その障害と為るものは、全てねじ伏せる 改めて誓おう

 この誓をもって お主への送別とする」

ここ大広間が静かに震えた そして真田幸隆より丸められた布地が渡され一気に広げる 【天下布武】

「まずは、此奴じゃ! 天下布武つまり京に武士の国を作るということじゃな? どうじゃ? 松平信康殿??」

「はっ 恐れ乍ら それは、織田信長めが我が父を手に掛け

 そのようなものを送って寄越すなど 徳川家、並びに武田信玄公に対する宣戦布告以外にほかなりません!!」

最前列で拳を強く握りしめ 先程から片時も信玄から目を離そうとしない 徳川家康が嫡男 信康が吠える


真田幸隆が一歩前に出て告げる

「遠見、三河の各々の領土は留保とする ここ浜松城を、信康殿に収めていただき そして織田との最前線となる岡崎城に、忌が明ける今日より7日後に戦う意志のある者は集って頂きたい

各々の意志、兵数、入城される日取りなどは、後ほどそれがしと酒井忠次殿で面談を予定しております」

「これは、無理強いするものではない 信玄公に助力することを良しとしないものは 帰路につかれるが良い そうでない者は

 この日の本で最強の槍と鉾を手に入れることになる!」

すくっと酒井忠次が立ち上がり 自分たち家老衆が武田に就くことを明言する

「我等も信玄公と共に戦いますぞ」 「我が殿の仇を必ずや」

「この場に戦わぬ臆病者など居りませぬ!」

あちらこちらから声が上がる

それを見た信玄は、満足そうに立ち上がり 一同を見渡す

一つ頷くと 広間を後にする 頭を下げ見送る一同


残された者たちは、思い思い輪になり会談が始まる

「さすが信玄公 挙兵の許しを頂くまでもありませんでした」

榊原康政が安堵の溜息を吐く

「徳川、武田と過去にいろいろ有りましたが すべて水に流し

 日の本平定に手を取り合いましょうぞ」山県昌景が徳川家老衆

の輪の中に入っていく

「それが我が殿の最後の意志でもありました 宜しくお願いいたしまする」酒井忠次が山県昌景に頭を下げる

「山県様 我等もお館様と呼ばせていただいてもよろしいのでしょうか? お気を悪くされなければ。。。」

服部正成が恐る恐るといった様子で聞いてくる

「おぉっ そなたは服部正成殿いやお家を継がれて 今は

服部半蔵殿ですな 三方ヶ原では、随分手を焼いたと

馬場から聞いております 無論構いませんが 家康公の弔いが済んでからですな」

「あぁ 申し訳ございません 先走りまして 信玄公の先程の

 お話に感動してしまいまして お恥ずかしい」

肩をすぼめ 小さくなる服部半蔵

『馬場信春から、猛将だと聞いたが。。。これが?』

「それでは、あちらで各領主と面談をしますので 山県様

 失礼します 後ほど報告しますが 一人も欠けることは無いでしょう」酒井忠次がそう言い 部屋を移す

「そのようですな 期待しております」


「天女殿 どうじゃろ? そなたに言われたようにやってみたが皆の反応は、どうじゃった? 朝服は大袈裟だと思ったが」

「お館様 上出来でした 皆の心が打倒信長で1つになりましたでしょう 特に最後の皆を見渡して頷くところですが 威厳に満ちて最高でした かっこよかったです」無邪気に笑うエヴァ

「そのようなものかの? 今までのわしでは敵を作るばかりでの。。。 天女殿に相談して正解でしたの」機嫌よく笑う信玄

「ところで、なぜ徳本先生がここに?」

「もう その質問はあきたわい!!」


いつの間にか、武田家の参謀となるエヴァ




 



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