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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
288/515

最大火力

上空のエヴァとブルートが対峙する黒いバハムート·ナーダとの戦いも

一進一退、互いに攻めきれずに、徐々にではあるが、魔力だけが確実に消費する

という攻防が続いていた

「エヴァ、このバハムートの魔力だが、減っているように見えるか?」

「朝からの戦いで、1割も減っていないと、さっき言っていました 嘘であってほしいのですが。。。もしも事実なら。。。」

「ちょっと待てエヴァ、さっき話した?このバハムートは、話すことが出来るのか!?」

「向こうからは念話ですが、こっちの話していることは、理解しています

考えたらネボアの兄弟竜なのですから当然かもしれないですね」

「いったい何の話をしたんだ?」

「ネボアを返せば、私達には手を出さないと 自分達も、この地で生まれた生物として人間と同じように他の生物を糧にして生きていく権利があると、そのような内容でした」

「それほどの知能があるというのか? では、このバハムートが、本気で戦っていないという違和感は、俺達の魔力が無くなるのを待っているという奴の戦略なのか?」

「それもあるかもしれませんが、ネボアを救い出す機を見ているのかもしれません」

「兄弟に対する、愛情があると言うのか? 魔獣と同じように考えていたが、改めなければならないな。。。人間とバハムート、存亡を賭けた戦いということか。。。?」


“ギャアアアアアァァァァァァァォォォォォォ〜〜〜ッ!!!!!”

地上から聞こえてくる、耳を劈く咆哮

その瞬間、ナーダの体が左右にブレると残像だけを残してその場から消える

虚をつかれたエヴァとブルートが地上へと振り返った時には、フォゴを背に立ち

鬼神化したルイに対峙しているナーダ そして覇気を纏いフォゴの回復に当たっていた

「早すぎるだろう!?俺には見えなかったぞ。。。」

「あれが、本気を出した時の速度のようですね とにかく急ぎましょう」


「させぬっ!!」 

鬼神化したルイが、槍を大盾に変化させると全面に押し出し、鋭い踏み込みから、渾身の体当たりをナーダに浴びせる

それを左手一本を差し出し、表情一つ変えずに受け止め フォゴに右手を向けると

ルイに受けた傷が徐々にに回復していく

ナーダとフォゴを囲むように着地する エヴァとブルート

「こいつ等、出鱈目すぎるだろう!? 削っても削ってもすぐに回復されて、倒せるイメージがまったく出来ないぞ!?」

「回復している間に、それぞれの最大火力を浴びせ続けましょう!!」

「「わかった!!」」


“気象支配·竜巻!!”妖狐の力を借り竜巻を発生させると、次々と風刃を投げ込んでいく

エヴァ

“鬼蜘蛛·影縛!!”巨大な蜘蛛の巣が2匹の竜に覆い被さり、そのすべての糸に凍結の魔法

を掛け縛り上げていく ブルート

“幻影散棘·鬼舞”数百本の童子切安綱が上下左右、あらゆる方向から竜巻の中を飛び回り

2匹の竜を削っていく ルイ


「頼む!!これで倒れてくれ!!」

必死の形相で鬼蜘蛛の糸を持ち、凍結の魔法を流し続ける

「酒樽を用意するのを忘れるなよ!!ガッハッハッハッハ!!」

鬼神の覇気を纏わせ、さらに数百本もの童子切安綱を走らせる

「これで決着をつけます!!」

竜巻を両手の平で制御しながら、次々と風刃を投げ込み続ける

新岐阜城の西側 自然界では起こり得ない竜巻が、その場に留まり天まで伸び猛威を振るう 風の刃が、黒い太刀が、その中に囚われた2匹の竜を切り刻んでいく

どのような生物であろうが、例え神であろうが耐えられるとは思えない環境に縛り付けられる フォゴとナーダ



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