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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
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ドーム崩壊

「あああっ!!政宗君が死んじゃった〜!!」

「茶々ちゃん落ち着くんだ! 回復魔法を!!」

伊達政宗を抱き上げ、茶々の顔を覗き込む 武田信勝

「政宗君ごめんなさい 私が“陽炎の夢”なんかを掛けるから。。。ごめんなさい!」

政宗に、抱きつき泣きじゃくる 千代

「ベラとフローが言っているの、政宗君は死んじゃったけど、即死回避の効果でもうすぐ蘇るって。。。でも即死回避は一度だけだから、避難しなさいって」

「茶々ちゃんと千代ちゃんは、政宗君を連れて避難してくれ」

そう言うと、階下への扉を開ける 信勝

「えっ!? みんなは?」

「僕達は、まだ戦える 2人は、もう魔力が無いだろう 天女様が来るまで、逃げ回ってやるさ」

開けた扉に無理矢理3人を押し込み 固く扉を閉ざす 信勝


「天女様〜 うぇ〜ん みんなが〜 ひっくっ 死んじゃうよ〜」

「茶々ちゃん 落ち着いて 千代ちゃん!それは、政宗君!?」

遅れて入ってきた 千代の背中から、お雪がそっと床へと下ろす

「天女様、政宗君。。。私が“陽炎の夢”を政宗君に掛けたから。。。死んじゃってるけど、大丈夫です。。。茶々ちゃんの即死回避でもうすぐ蘇ります。。。」

寝かされている、政宗の隻眼が、見開かれる

「ぶっふぁーーーーっ ひぃっ!ひぃっ!息が!?」

政宗の背中をさすり、手拭いで血だらけの顔を拭ってやる お雪

「みんな、わかるように話してちょうだい 上は、どうなっているの?」

「はい 天女様、政宗君が黒いバハムートにやられて死んだんですけど 茶々ちゃんの

即死回避で、今見たように蘇りました でも即死回避の効果は1度だけなので避難しに来ました 信勝君も幸村君も氏直君もまだ戦っています」

「そうか。。。僕は死んでしまったのか、千代ちゃん“陽炎の夢”を使い切れなくってごめんよ」

「私が悪かったの!練習もしないで政宗君だけ戦わせてごめんなさい」


「即死回避って!茶々ちゃん、そんな術を覚えたの!?」

「ベラとフローが、みんなに掛けなさいって。。。1度だけ死んでも蘇るって。。。」

「そんな魔法は聞いたことがありませんが。。。おりんちゃん知っていましたか?」

「はい 私などでは、行使出来ませんが 私の母でしたら、あらかじめ加護を与える事により、即死を含むすべての状態異常に対して、それを受ける数分前の状態に戻してくれる奇跡が有ります」

「そんな凄い術を茶々ちゃんが。。。本当に精霊に愛されているのですね」

「おりんちゃん もう行かなければなりません」

「天女様 肺に開いた穴が、もうすぐ塞がります そうすれば完全ではありませんが、戦えます」



すでにドームと呼ぶには、天蓋のほとんどが崩れ落ち 無事に残った南側の壁に複雑に入り組んだ茨の砦を、信勝の精霊エントが組み上げ、幸村の氷の精霊フラウが絶対零度の氷壁でそれを覆い 信勝と幸村の2人がそこに籠もる

「信勝君、もう魔力がありません 気を抜いたら倒れてしまいそうです」

「僕もだよ 戦いというものは、ここまで厳しいものなのだな。。。もうすぐ天女様が

戻られる それまで耐え抜くぞ!」

そんな2人を守るように氷の砦を背にして2匹のバハムートの攻撃を防ぎ続ける 

エント·キングであるが 再三の腐食の瘴気に晒され、腐食攻撃にも耐性を持つ

“生命の象徴も”次第に効果が失われていき 光り輝いていたフルアーマープレートも

黒いシミを広げつつあった

フォゴの極炎の竜の息吹を盾で受ける エント·キングの後ろへと回り込んだ ナーダが

黒く変色した左肩の可動部に尾を突き立て、力任せに氷の砦へと叩きつける

「氏直君! 息吹が来る!!盾を前に!!」

ナーダの雷撃の息吹が、エント·キングを襲い フォゴがナーダの後ろで極大の息吹を放つ為に口を大きく開き、巨大な炎球が渦を巻きながら形成されていく

「信勝君 エント·キングを絶対零度の氷壁で取り込みます 信勝君は、氏直君をこの中に引っ張り出してくれますか!?」

「もう魔力が無いだろう!?」

「大丈夫です やってみます!」



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