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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
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10体のエフリート

ドームの東側の壁が、円状に真っ赤に染まり、黒い竜の覇気を浴びて爆散する

ゆっくりとドーム内に脚を踏み入れる 2匹のバハムート、フォゴとナーダ


「みんなの避難が間に合って良かった 天女様が戻られるまで、絶対に奴等を階下には行かせないぞ!!」

階下への重く厚い扉に手を掛けた信勝が、階下から飛び出してきたエフリートの化身と化した伊達政宗の放つ熱量におもわず仰け反る

シュッボ!シュッボ!シュッボ!シュッボ!。。。。その数10体

「エフリートだ!政宗君が10人!? あっ!千代ちゃん!!」

「茶々ちゃん!よかったみんな無事で、私のサンドマンの“陽炎の夢”を政宗君に掛けたの 天女様ももう少しで戻られると思うから、それまでみんなで頑張りましょう!!

それと満腹丸君の意識が戻ったよ」

「お兄ちゃんの!?よかった〜早くここを終わらせて、お兄ちゃんに会いに行かないと! みんな頑張ろうね!!」


ドーム内に脚を踏み入れた2匹のバハムートが周囲を見渡し ネボアの気配を探る

気配が探知できない事に、怪訝そうに顔を見合わせあう フォゴとナーダ

そして、西側の壁面に集まっている 天武の面々を見ると、甲高い咆哮を上げる

「「“ギャアアアアアアァァァァァァァァッ!!!!!!”」」

まるで質量をともなうかのような咆哮 残ったドームの壁に反響し、崩れかけた壁面から

パラパラッと瓦礫が崩れ落ちる

普通の生物であれば、圧倒的な生命力の差に萎縮され、腰が砕けるであろう 威圧に

臆することなく、冷静に立ち向かう 天武の子供達

「政宗君、君のエフリートは、赤いバハムートと相性が悪そうだ 僕が赤で、政宗君が

黒いバハムートでいいかい?」

「はい それでお願いします まずは2体を引き離しますね!では、行きます!!」

「みんなは、防御に徹してくれ!!」


全身から炎を立ち昇らせ 10体のエフリートが、四方に散る

『千代ちゃんは、こんなのを制御出来ていたのか!? 視界が10個に10人の位置情報が一気に頭に流れ込んでくる!? 筋肉の動きから。。。魔力の流れまで。。。

情報量が多すぎて頭が割れそうだ!! でも。。。やらなければ!!』

2匹の竜に向かい最短距離を走る エフリート 

高く跳躍をしながら上空から迫る エフリート

その場で豪炎球を練る エフリート

挟み込むように左右に膨れながら、2匹の竜に迫る エフリート

南北の壁を走り登り 頭上から機を窺う エフリート

それぞれのエフリートが、走りながら、飛びながら左手を突き出し 豪炎球を放つ!!

“シュバッ!シュバッ!ヒュンッ!シュバッ!ビュバッ!!ギュンッ!!シュバッ!!”

正面から左右から頭上から2匹のバハムートに豪炎球が襲い掛かる

それを、その場を動く事なく尾や両腕で受け切る 赤いバハムート フォゴ

直撃を嫌ったのか、一瞬で右へと移動し 頭上から襲い掛かるエフリートに尾の一撃を放ち霧散させる 黒いバハムート ナーダ

ドーム西側の2匹のバハムートが居た一面が砂埃と噴煙に包まれる

「引き離す事には成功しました!」

「よし!政宗君、危ないと思ったら引くんだぞ!!」

 

機動力の上昇したエント·キングの姿勢を低くし、フォゴに向かい滑るように地を駆ける

左腕にアラン特注の西洋盾を装備し、右手に持ったランス《騎槍》を正面に構え

砂煙の中に見える フォゴまであと一歩! 右足が着地すると同時に爪先にすべての力を

集約させ、地を蹴る!! 膝から腰、腰から肩 力を無駄にする事なく腕まで伝え

捻りを加えながら、一気に突き切る!! 

“ガッ!ガッ!ガッ!ガガガッ!!”

フォゴの首の皮を削りながら 突き抜けるランス

目の前のフォゴの口が大きく開かれ渦巻く豪炎に目を見開く 氏直

素早く盾に身を隠し、後ろへと飛ぶ 正面に赤い息吹を受けながら 爆炎に押し戻され

踵で床を削りながら 着地するエント·キング  身体の損傷を確認し、盾を見る

「大丈夫だ!まだ戦える!! アラン先生から頂いた この盾は、竜の息吹にも十分耐えられる!!」



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