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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
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エント·キング改

刃の精霊フーカーのフルアーマーを装備した 北条氏直が最下層に続く階段を背にして

立つ、耐久性を重視したために、階段の幅は狭く 全員が避難するまでには、まだしばらくの時を要し 地下1階で治療中のエヴァや満腹丸が避難する時間も稼がねばならない


「じゃあみんな始めよう 防御力と機動力に特化したエント·キングを誕生させるぞ!」

ドーム外で、ナーダの腐食攻撃により装備の大部分を失ったエント·キングが霧散する

そして、残り少なくなった魔力を絞り出し、新たなエント·キング作成に注力する子供達


「まずは、僕からだな精霊エントよ、どんな攻撃にも折れない、どんな炎にも燃えない

そんな木人を僕達に与えてくれ!!」

武田信勝が精霊エントに語り掛ける

氏直の足元が盛り上がり、青々とした無数のつたが、スルスルと伸び

氏直のフルアーマーの身体に絡まり付いていく 木人の体とは大きく異なり

氏直の身体を覆い尽くした蔦は瑞々しく、氏直の動きを身体の隅々までストレスなく伝え

重量も木人の半分にも満たず 機動力を重視しているだけでなく耐久性まで向上させて

バハムートとの戦いから学んだ、正当な進化を見せている


「次は、僕の番だ! 鉄の精霊フェローよ 刃の精霊フーカーの装備に触れ模倣してくれ より薄く強靭に、鉄の精霊である貴方になら出来るはずだ!!」

身長が5mほどと小ぶりになったエント·キングにフーカーのフルアーマープレートが装備されていく、身体の至る所から刃が飛び出し 凶暴に光り輝く勇姿が聳え立つ


「茶々が、春の精霊ベラと花の精霊フローの加護をエント·キングに授けるよ

“生命の象徴”なんだって、腐食攻撃にも耐えられる筈だって」

「それは、凄いな! 頼むよ茶々!!」

一瞬にして全身が赤く染まる エント·キング

「なるほど。。。武田の赤備えみたいだ。。。」


「えっと。。。千代のサンドマンの出番は無さそうね 視覚の共有は必要なさそうだから、下に行って天女様の避難の手伝いをしてきます」

「ありがとう千代ちゃん! 天女様とお兄ちゃんの事をお願いします!!」


「政宗君も天女様の元へ行って欲しい、バハムート達は、ネボアを取り返しに来ているのだろうから 出来るだけ安全な場所で、抑えつけておいてくれ」

エント·キングの中の氏直が、少しくぐもった声で政宗に声を掛ける

「わかったよ みんな絶対に死なないでくれ!危ないと思ったら逃げると約束してくれ」



地下1階 天女御殿

「おりんちゃん あの。。。もう動けると思うんですけど。。。」

「駄目です!! 天女様、まだ半分も魔力が回復していませんよ 腕の骨折は治しましたが、肋骨はこれからです もう少し我慢して下さい」

エヴァの胸元を開き、乳房に手を当てる おりん


その時、天女御殿の襖が勢いよく開けられる

「「天女様!おりん様!! 最下層まで避難しましょう!!!」」

「あっ!?」 

慌てて政宗の隻眼を右手で覆う 千代

「政宗君。。。見ましたね?」

「いえっ!!伊達家の名に掛けて、すべては見ておりません!!」

「少しは見たという事ですね!?サンドマンにお願いして、記憶を削除して貰いましょう いいですね?」

「千代ちゃん、減るものでもありませんし いいんですよ それよりも上は、どうなっていますか?」

「はい 射手のみなさんは、練兵場へ避難を始めています ドームも、もうそれほどは、もたないかと。。。みんなは、2体目のエント·キングで、みなさんが避難するまで、なんとかバハムートを抑えると言っています」

「苦戦しているようですね。。。みんなの魔力も残り少ないのが、わかります」

「天女様が、戻られるまでは、なんとかみんなが、頑張ってくれると思います!天女様もおりん様も練兵場まで避難しましょう!手伝います」

エヴァの横に寝かされていた 満腹丸が目を覚まし、むくりと起き上がる



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