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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
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エヴァ対兄弟竜

「天女様、新岐阜城に逃げませんか?」

「そうですね直政君は、4人と合流したら新岐阜城へと向かって下さい おりんちゃんが居ますので、みんなの治療をしてくれるでしょう」

「天女様も一緒に!」

「ネボア達を、みんなの所に連れて行くわけにはいきません 直政君は南へ迂回して4人の所へ 私は、北の方へ行きます ブルートとルイが心配です急いで下さい」

「わかりました 天女様!絶対に死なないで下さい!!」

「大丈夫です 死にませんよ 直政君にだけ教えてあげますが 実は、私が最強ですから 心配いりません 直政君は、ここから時間停止を使いながら離脱して下さい」

子供のように無邪気な笑みを浮かべる エヴァ

「はい 天女様が最強なのは、みんなが知っています ご武運を!」


御嶽山から離れるために、結界を足場に羽衣に風魔法を纏わせ、北へと飛ぶ エヴァ

その後を、夜叉を閉じ込めた球状結界が、付いて来る

飛行速度でエヴァを上回るフォゴとナーダであるが、直政が使う時間停止中に、わずかに

動くことの出来るエヴァが、2頭の兄弟竜を引き離す

『まぁ どこに逃げても、この夜叉ネボアを連れている限り、追ってくるんでしょうけど』

飛騨·高山の高い山々が連なる、連峰で深い原生林に飛び込む エヴァ



新岐阜城 最下層·練兵場

「ルイ先生とブルート先生の意識が無いみたい アラン先生も怪我をしているみたい。。。」

「アラン先生が!? 茶々ちゃん、どんな怪我なの!?」

千代が、顔を青くして茶々に詰め寄る

「そこまでは、わからないけど。。。命に関わるような怪我ではないと思う」

茶々が精霊フロウ、ベラと融和することにより手に入れたスキルで、気配探知ではなく

親交のある者のみの生命活動、おおよその位置等を把握できるようになっていた

「茶々ちゃん、みんなはどこに居るのかしら?」

「雪ちゃん先生。。。みんな一緒に居るんだけど、天女様だけは、離れているの。。。

一人で戦っているみたい」

「天女様だけが、一人で戦っているの!? あの竜達と?そんな。。。」

「怪我はしていないけど、魔力がそんなに残っていないと思う」

「それって、みんなも心配だけど。。。天女様が。。。」



原生林に飛び込んだエヴァは、石化の魔法を込めた数百もの結界を周辺に配置し

木々と結界によって兄弟竜達の進路を妨害しながら、木々の影に身を隠しながら

玉龍で斬撃を与えていく

夜叉を捕らえた球状結界を盾にされ、息吹を放つ事の出来ない2頭の竜は

エヴァを捕らえようと、木々を避け、石化した結界に行く手を阻まれながらも

時には、上下から 時には左右から挟み込むように エヴァを追い詰めていく

業を煮やした フォゴが、赤き竜の覇気を原生林の上空で放つ

フォゴを中心に木々がなぎ倒され、結界までもが吹き飛び 身を守る為に障壁を張った

エヴァの姿が晒される

『なるほど。。。凄まじいですね ルイやブルートが苦労したのも頷けます』

左右からエヴァに襲いかかる 赤と黒の兄弟竜 球状結界を奪い取ろうと手を伸ばす

ナーダ エヴァを滅しようと火炎を吐くフォゴ

上空に結界を投げ放ち 次々に蹴り上がり 上空へと逃げる エヴァ

雷撃がエヴァの足を掠め 火炎球がエヴァの髪を焼く

駆け上がっていたエヴァが、反転をすると、頭上にある結界の裏面に両足を揃え

反動をつけると、ネボアを盾にして 火炎球を吐こうと口を開けているフォゴに急下降していく 火炎球を放つ事を一瞬ためらったフォゴが、球状結界に手を伸ばす

爪が触れようとした瞬間に、球状結界を軽く引き戻し 更に腕を伸ばし、態勢が崩れた

フォゴの頭部に玉龍を突き立てる エヴァ “ガッキイイイインンンンン!!”

弾き返される玉龍 わずかに体が浮いたエヴァにナーダの尾が真横から襲い掛かる

玉龍の柄で受けるが、地面へと叩き落される 

「硬すぎますね。。。」折れた右腕をぶらりと下げ おもわず独り言ちる エヴァ




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