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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
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酒呑童子、覚醒する

昨日は、久し振りに休ませていただきました

楽しみにしてくれていた方、申し訳ありません


時は少し戻り

黒き竜ナーダ対アランとルイの戦い

酒呑童子の妖力を譲り受け、童子切安綱の複製を100本以上も空中で滞空させ

その一本一本を意のままに操る事が可能となった ルイ

その童子切安綱の複製に乗り、宙を縦横無尽に駆け回り 殺生石を指弾で飛ばし

至近距離からナーダに向け“幻影散棘”を飛ばす


一方のアランは、ベヒーモスの尾を錬成した防具に身を包み、鬼切りを錬成した伸縮自在の蛇腹の鎖の付いた鉄槌で高空に居るナーダに打撃を与え続ける

この世界に来て、魔力量も魔力操作も格段に上昇した2人は、歴代のS級冒険者をも

はるかに凌駕した、戦闘力を有していた


しかし、2人が相手にしている“黒き竜ナーダ”は、地上最強と言われたベヒーモスの上位種であり、更にそこから亜種へと変化し魔獣という括りからも完全に逸脱した存在と化し

どれだけ斬撃を与えても、どれほどの打撃を与えようが“黒き竜の覇気”で完治してしまう

じわじわと魔力を削られていく ルイとアラン

突然、ここまでは、お前らと遊んでやっていたのだと言わんばかりに、ナーダが牙を剥く

胸の前で腕を組み 無造作に垂れ流していた魔力を、凝縮させ 自分の表皮に纏わせると

ナーダの身体を包み込むように黒い魔力が、ゆっくりと渦を巻く

「アラン。。。とてつもなく嫌な予感がするぞ」

ナーダから距離を取り、地上のアランの近くに着地する ルイ

「ああ。。。俺もだよ、ルイ」


その時、エヴァが念話で呼び掛けてくる

「ルイ!アラン!聞こえますか?」

「ああ。。。エヴァ聞こえるぞ。。。」

「黒い竜は、闇属性の腐食魔法を使う可能性が有ります 注意して下さい」

「それは、厄介だな!今のところ、雷魔法しか使っては来ないけどな 気をつけるよ」

「そちらの状況は、どうでしょう?」

「エヴァがネボアを倒すまでの時間稼ぎだ 楽勝だよ こっちの事は心配するな」

「ルイ。。。本当に無理はしていませんね!?」

「ああ 忙しいから、後でな」


「アラン聞いたか? 腐食魔法だってさ、悪い冗談だよな?」

「ああ。。。エヴァの回復魔法でも、治癒できないからな、本当なら絶対に避けねば」

「アラン!!来るぞ!!」

上空で、腕を組み2人を見下ろしていたナーダの身体が、左右にブレると、その場に残像だけを残し、肉眼で捉えるのが困難な速度で2人に迫る

「アラン!!後ろだ!!」

ルイを守ろうと、左手のタワーシールドを突き出していたアランの右手首を掴む ナーダ

鉄槌を手放し、力任せにナーダを振り払った瞬間 ルイが縮地術でアランを肩で抱え

ナーダの前から、離脱する

「ルイ。。。奴の動きが見えていたのか?俺には見えていなかった。。。」

「そんな事より、腐食魔法は本当だったようだ」

アランの掴まれた手首から、肘へと向かいジワジワと黒いシミが侵食していく

「ルイ。。。やってくれ」 苦痛に顔を歪める アラン

「アラン!ごめん!!」 童子切安綱を振り下ろし、アランの肘から先を切断する ルイ

地面に落ちた アランの腕が、見る間に黒く染まり肉が腐り落ちる

「アラン、全力で逃げてくれ 奴はなんとか食い止める」

「ルイ。。。すまん 足手まといになってしまったようだが、俺の事は気にするな」

傷口を火魔法で焼き、止血をすると アランの肩に手を置く ルイ

「アラン 俺がもう少し時間を稼いで見せる 頼むから身を隠して居てくれ」

そう言うと、アランに背を向け ナーダに向かい歩み出す ルイ


「酒呑童子よ 聞こえているんだろう? 俺に力を貸してくれ!!」

「よかろう 今夜から酒樽を倍で頼むぞ!」

“ギシッ!ギシッ!”と音を立てて ルイの背中が肩が、すべての筋肉が盛り上がっていく

蒸気を上げながら、身体全体が朱色に染まっていき ルイの足元から竜巻が巻き起こる

「ああ 約束するよ」



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