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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
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瞬間移動対策

夜叉による麻痺の右手を受け、体の自由を失っていた2匹の河童の治療を終える

「もう大丈夫ですよ 満腹丸君を守ってくれたそうですね ありがとうございました」

「「キーッキキューキッキーキ!!」」(もうちょっとで、倒せたんだがな!!)


「エヴァ!満腹丸は大丈夫なんだな!?」

ルイを先頭に駆けつける3人

「まだ意識は戻りませんが、特に異常は見当たりません ネボアは、どうなりました?」

「ああ。。。逃げたよ 瞬間移動でな」

「エヴァ!その5人を紹介してくれないか?」なぜか目を輝かせる ブルート

「満腹丸君を守ってくれた 河童の皆さんです」

「そうか、やはり彼らが河童か?幸隆殿の文献で読んだことがあるが、本当に存在していたんだな。。。水掻きがあって、甲羅はゼラチン質なのだな!?頭の皿を触っても?」

河童の周囲をぐるりと周り、隅々まで観察する ブルート

「キーッキキューキッキーキッキキーー!!」

「ブルート失礼ですよ 頭の皿は、大事な粘膜で覆われているので触るな!だそうです」

「そうか、それは残念だ お城に遊びに来ないかい?胡瓜ならいくらでもご馳走するよ」

「「「「「キーッキキューキッキーキ!!」」」」」(こいつ怖い!!)


「そう言えば、ブルートは昔から、初めて見る魔獣や亜人を連れて帰って、あちこち弄りまくっていたな。。。」

「目の色が。。。変わって。。。いるな。。。」


「天女様。。。ごめんなさい、負けちゃいました」

エヴァの膝の上に頭を乗せていた満腹丸が目を覚ます

「気が付きましたか!? 大丈夫ですか? どこか痛むところは、ありませんか?」

「はい 痛いところはありません」

「ごめんなさいね 私達が、もっと気をつけていなければいけませんでした

ネボアが現れた時の事を、教えてくれますか?」

ネボアに襲われた経緯を、満腹丸から細かく聞き出す


「やはり瞬間移動は、厄介ですね そう言えば、ブルートも空間と空間を繋ぐ魔法を使っていましたね」

殺界の試合で、得点を決められた 苦い過去を思い出す エヴァ

「ああ 時空魔法の一種だな 人が通れるほどの大きな出入り口は作れないが

話を聞く限り、同じ原理のものだと思う」

「なにか攻略方法は、無いのでしょうか?」

「そうだな 制限が掛かるのが、距離と時間と質量だな 距離は、最長でも目に見えている範囲にしか出口を作ることは出来ない 時間は、唱えてから発動するまでに最短でも1秒は掛かるはずだ そして質量だが、出口の大きさに比例するのだが、術者の通れる以上の出口を作ることは出来ないと、カスカーベル大魔術書によるとこの様に予想されている つまり術者よりも大きな物や、生物は、持っては通れないということだな」

「そうなると、ネボアの見えている範囲では、気を抜けないと言うことと、その1秒の間に出口を見つける事が出来れば、対処方法があるということね あのバハムート達を連れて瞬間移動が出来ないだけでも、まだ救いね」

「入口、出口と思い込んでいるけどさ もしかしたら一方通行じゃないかもしれないよな? その1秒の間に出口を見つける事が出来たなら、出口から攻撃が通るとか?」

「ルイ!いい所に気が付きましたね ブルート早速試してみましょう!」

「なるほど、じゃあ物理と魔法の両方で試す必要があるな ルイの足許に出口を作るから その辺の小石を投げ込んでみてくれ」

「ああ わかった」足元の小石を拾い上げる ルイ

ブルートが、時空魔法を唱えて、およそ3秒後にルイの足元の空間が歪み

周囲の空間とは、異質な仄暗い円状の50cmほどの穴が現れる

その穴に向かい小石を投げ入れると、ブルートの胸の前に開いた穴から小石が飛び出し

ブルートが展開している障壁に当たり“ぽとりっ”と落ちる

「次は、火球だな」

ルイが指先に火球を作り出し、穴に向けて弾く

小石と同じように、ブルートの障壁に弾かれ消滅する

「こうなると、生き物を通してみたくなるな。。。」

全員の視線が、もっとも小柄な河童に注がれる



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