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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
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岐阜城 再建2

「では、今夜は、城下の空き家をお借りして、休ませて頂きましょう」

子供達に囲まれたエヴァが、茶々を抱き上げながら、頭を撫でる

「天女様。。。天女様は、どうしておりん様とお雪先生の匂いがするのですか?

天女様の匂いを楽しみにしていたのに。。。」

「それはね、あの2人に吸いつくされてしまったようです」

半泣きで、おりんとお雪を睨む 茶々

「そういえば、忠勝殿の姿が見当たりませんが?」

話題を変えようと、おりんが聞いてくる

「忠勝殿は、おりんちゃんに頂いた毘沙門天と千手観音に、さらに護法魔王尊の加護を授かって、三位一体·尊天の加護を頂くのだと、鞍馬寺の奥の院·魔王殿に行かれました」

「えっ!?魔王殿に行かれたのですか。。。天女様、私は魔王殿の事を忠勝殿に教えてはいませんよ せめて天女様をお守りできるようにと、毘沙門天と千手観音の加護は分け与えましたが。。。」

ひどく慌てた様子のおりん

「ええ わかっています 私と忠勝殿でお玉様から無理を言って聞き出したのです」

「魔王殿で尊天の加護を授かった者は、未だに居りません 尊天の加護を必要とするような、厄災に見舞われなかったと言う事もありますが。。。あそこの試練は、いくつかあり控えめに言っても、地獄か。。。あるいは地獄。。。もう地獄しかありません」

「わ。。。私は、そんな所に旦那様を行かせてしまったのですか!?」

「普通の人間に、あの試練を乗り越えられるとは思いませんが、忠勝殿なら、もう一度

天女様の顔を見たさに無事に戻ってくるかもしれません 信じて待つよりありません」

「それは、もちろん信じていますが。。。今頃、地獄のような試練に挑んでいるのですね。。。」

「天女様! 忠勝殿は、天女様と結ばれたのですから、地獄の責め苦くらい 物の数ではありません!! 天女様の側にいる為に、明日にも、のこのこと戻ってきますよ」


稲葉山の麓にほど近い宿屋を今夜の宿とし ブルート等と囲炉裏を囲む

「そして、下鴨神社に着いた時に、お玉様の意識が戻って“この呪いは、誰にも解けないと、忠勝殿を手伝ってから逝く”と言って、光の粒となって天に帰られてしまいました

その時に、この殺生石に光の粒が吸い込まれるのを確かに見たのです」

そう言い、ブルートの手の平に殺生石を載せる エヴァ

「なるほど、鑑定するまでも無く これには、凄まじい妖力が込められているな」

「この独鈷杵とその殺生石を、アランに錬成して貰いたいのです」

「ふむ。。。青龍と。。。妖狐か。。。この独鈷杵の中に。。。収まりきれないかも」

「形状は、お任せします 杖や錫杖がしっくりきますが お玉様と青龍のなりたい形にしてあげて下さい」



翌朝、稲葉山の山頂にて、新岐阜城の図面を広げる ブルート

「まずは、この図面の様に、直径200mの円形に深さ50mでこの山をくり抜く事からだ

まずは、お雪ちゃんに全員に鼓舞を掛けてもらい 土魔法を使える者で掘削してくれ

その土砂を風魔法を使える者が、外周に積み上げ、火魔法を使える者が、掘削した内部を焼き固めていく その基礎が出来るまでの間、羽柴組と弓兵の皆さんには、調度用の材木の調達を頼みたい」

「「「「「「「「「「わかりました!!!!!」」」」」」」」」」

「それと正宗君と幸村君、火の精霊エフリートと鉄の精霊フェローは、明日以降上面の

仕上げに活躍して貰うことになる 魔力の残量に気をつけながら作業してくれ」

「「はいっ!!ブルート先生!!」」

ルイ、アラン、信勝、満腹丸、正宗が、直径200mの円の外周部に間隔を開けて立ち

土魔法で、一気に掘削していく ごっごっごっごっごっごっごっっごっごっごっ!!!!

耳をつんざくような爆音をあげ、山全体が縦に横にと地震のような揺れに襲われる

盛り上がってきた土砂を、ブルート、茶々、千代、信忠が風魔法に乗せどっさどっさと

外周部に積み上げていく

「しかし兄上、いつ見ても凄まじいですな!」

「こりゃ、本当に今日1日で基礎まで終わるかもしれん!急いで材木の調達に行くぞ!」



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