ネボア一人旅
ブラジルに来て20年 初めて気温40度を経験しました
湿度30%なので、日陰に入れば耐えられますが、エアコンの普及率がおそらく30%ほどなので
危険な暑さですね
日中はプールに浮いております。。。
もう一つの並列した思考を、それぞれが、どれほどの距離が離れても共有する事が
可能なのかを検証しようと思う
脳内地図を広げ、母竜ベヒーモスの記憶を追体験した経験から、母が辿った道程を踏襲し
この国の都を観察し、権力者達の情報を集める事が、並列思考の距離を確かめる事と
同様に大事な事であると判断した
西へと向かい、御嶽山を後にする ネボア
生物探査、気配察知を最大限に拡げながら飛ぶ
御嶽山から50kmほど離れるが、人間を含む大型の生物の気配を察知することはなく
しばらくすると、母竜ベヒーモスが焼き払った岐阜城の跡地が眼下に見え
ここにも生物の気配が無く、焼け跡から母竜の魔力の残滓をわずかに感じる
御嶽山から100km、赤と黒のバハムートとの意識の共有を確認する
問題無く彼等の意識がネボアの脳内に流れ込み、暗い火口内の視覚も共有できている
3つの並列した思考が常時、脳内に流れ込んでくるのでは無く
意識を切り替える事により 主と副といったように割合を変えれるようだ
3つの視覚を同時に展開したり、他の2つを遮断したりと自分の出来る事を、試行錯誤を
繰り返し、自分の能力に急速に慣れていくネボア
そして御嶽山から、およそ200km。。。沢山の人間の気配を察知する
人間が城と呼ぶ、一際大きな建築物を中心に、城下町と呼ぶ集落が広がる
岩村城や春日山城など、いくつかの城下や集落を観察し、数人の人間に憑依した事により
この世界の社会の仕組みを理解しつつあるネボア
あの城と城下町、そして周辺に散らばる集落を、管理している人間が、あの城内に居り
その領地の大小等で、その権力者の権威を測かる指標となる
城下町に入る前に、近くの集落で作業をしている男の頭に一瞬だけ憑依してみる
男の名は、吾作43歳、妻は3年前に病で他界、子供が3人 生まれてから、この村で育つ
遠くに見える城の名前は、大垣城 現在の城主は前田利家 概ね好印象を持つ
一瞬の憑依で情報を引き出し 脳内地図に城名を書き込む
そのまま低空を飛び、大垣城下町に入り 商店の軒先で話し込む男女にすれ違いざまに
憑依する 男は、この商店·桔梗屋の主人で女は、その妻
これから大垣城内に納める、食材の話をしていた 数日前より、500人以上の人間が増え
噂の天女様が来られており、特に味噌や米などにうるさいらしく 桔梗屋の主人である
この男は、天女様の為にと、高品質の食材を揃えるべく奔走しているようだ
数日前に、天女様自らが、桔梗屋を訪れるという幸運に恵まれ
柔らかい物腰に、目の覚めるほどの美しさを誇り、城下町の様子など世間話の後に
長年の悩みであった腰痛を治療してくれ、その後に蔵の1つの内部を氷張りにし食材の
長期保存を可能にして下さった
天女が大垣城内に居る!? ネボアは一瞬、射るような視線を感じ 大垣城から離れるように高空へと飛ぶ 気配探知を、大垣城に絞り目を凝らす
城内の一角に覚えのある魔力を、感知する 同時に向こうからも感知されている事を認め
逃げるように、さらに高空へと上昇する
天女と似た魔力が。。。1つ。。。2つ。。。準じる魔力が、1つ。。2つ。。全部で9つ
背筋に冷たい物を感じ、大きく迂回して都を目指す事にする ネボア
気取られたことは誤算だが、これだけの戦力を揃えていた事を知れたのは、収穫だった
ルイという男の魔力が無かった事に気づく、もっとも我らを手こずらせた狐の物の怪も
死んだのか?致命傷に近かったが。。。他にも、これ程の魔力を持つものが存在するのか?
様々な疑問を胸に、京へと飛ぶ ネボア
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