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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
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大垣城の修練

大垣城 

天武の子供達も入城し、随分と賑やかになった大垣城内

エヴァに身体強化の加護を授かり

天武の子供達に稽古をつけている 前田慶次郎

「よ〜し お前ら、今日の稽古は、ここまで昼飯にするぞ 手と顔を洗って来い!」

手拭いで、汗を拭きながら 見学していたエヴァと本多忠勝の元へと歩み寄る 慶次郎

「お疲れ様です 慶次郎殿、お茶でもいかがですか?」

「これは、ありがとうございます 天女様、いただきます」

「子供達の稽古を見て頂いて、3日程だと言うのに、子供達もすっかり慶次郎殿に懐いて剣技の腕前も上達したようで、感謝しています」

「天女様の加護を頂いていなければ あの子供達の相手など出来ませんでしょう。。。

加護というのは、凄まじいものですな〜 

本多忠勝殿が俺と引き分けられたのも、納得しました!」

驚いたように、目を見開き 前田慶次郎を見る 忠勝

「お前は、何を言っている!?あの時、尻尾を巻いて逃げたのは、おぬしではないか!」

「加護を授かっていたおぬしと、生身で、しかも傷を負った叔父上を、庇いながら戦った

俺とでは、引き分けどころか、7対3で俺の勝ちでは?」

2人は立ち上がり、鼻と鼻が付きそうなほどに顔を近づけ、火花を散らす

「では、鳴海城の決着を、ここで着けるとするか? 拙者は、素手で構わんぞ

おぬしは、好きな得物を使うがいい ああ!!おぬしの得意な得物は、目つぶしだの煙玉だったな!! はっはっは」

「良いだろう!天女様の前で、どちらが本当に強いのか死合おうではないか!

お前など、天女様に三行半を突きつけられれば良いわ!!」

熱くなる2人を残し、さっさと昼食へと立ち上がる エヴァ

「今日の献立は、なんでしょうね〜♬」


お昼の休憩を終え 練兵場へと集まる天武の面々

“ドカッ!” “バキッ!!” 「やるな!とどめだ!!」「なんの!まだまだ!!」

隣の中庭から聞こえてくる 激しく争う怒声や破壊音

「天女様の旦那様と慶次郎先生。。。またやっていますね。。。」

冷めた目で2人に目をやる 伊達政宗

「男って、何歳になっても、お子ちゃまですね!」

1番お子ちゃまの茶々に呆れられる。。。

「その点 アラン様は、大人の紳士です 包容力があって、物静かで、思慮深い

非の打ち所のない大人の男性ですわ」

さらに拗らせている お千代


「放っておいて、午後の修練を始めますよ」

「「「「「「「「「はい!天女様!!」」」」」」」」」

久しぶりのエヴァの指導に張り切る 子供達

「みんなの修練の成果を見るのも久しぶりですね 一番の課題だった魔法と精霊を使った自分や仲間の身を守る術を見せてほしいと思います まずは、茶々ちゃんから」


「はい 天女様 花の精霊フロー私を守って下さい!!」

アランより与えられた 杖を掲げると、茶々を中心に疾風が巻き起こり渦を巻く

茶々の足元から、赤い花びらが現れると、風に乗って巻き上がっていく花びら

茶々の姿が見えなくなるほど舞い散る花びらに向けて

エヴァが、茶々自身に強化魔法を掛けたうえで、風刃を飛ばす

風に吹き上げられ、花びらに巻き取られると瞬時に消滅する 風刃

「風の壁に、魔力を吸収する花びらですか。。。見た目以上に防御力が高そうですね」

「はい!ベラもフローも私を守ってくれるんです」

「精霊に愛されているのですね。。。では、次は幸村君ですね」


「はい 天女様 」

幸村がアランより与えられたのは、この国では、馴染みの無い細身の刺突武器フルーレ

「氷の神衣!」

フルーレを天に向け、突き出すと剣先から冷気が舞い降り幸村の全身を包み込む

“パキッ!パキッ!!”と氷が軋む音の後に現れたのが、黒鉄くろがねを思わせる

鈍い輝きを放つ 全身甲冑だ

「幸村君 それは、重たくは無いのですか? 機動力はどうなのでしょう?」

「それが、まったく重量を感じないのです 氷を圧縮して圧縮して、身に纏うという

心象を形にしたのですが 機動を損なうことは、ありません」

「攻撃するのが、少し怖いのですが。。。」

もしも鎧を貫くと生身なだけに戸惑う エヴァ

「まったく心配は要りません 自分で色々と試してみましたので」

茶々と同じように、幸村に強化を掛け 風刃を飛ばす “カンッ!”と甲高い音を立て

弾かれる 風刃

「「ほ〜っ!」」いつの間にか、仲良く肩を並べ見学している 本多忠勝と前田慶次郎が

感嘆の声を上げる



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