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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
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久々の風魔小太郎

子供達に修練を行っていたアラン、ブルートを呼び 地図と文を見せる

「どう思われますか?」真田幸隆が2人に問いかける

「この地図に記されている日付が、届け出のあった日で失踪した人数、4,5日間隔ですね

つまり定期的に10人から20人の老人が居なくなっているということですね?

そして最後の小川村の80人だけが、集落ほぼ全ての人間で他の村と比べて、御嶽山までの距離も遠いいと。。。」

武田信玄、真田幸隆、アランの3人は、黙ってブルートの次の言葉を待つ

「もちろん推測ですが、御嶽山に籠もるベヒーモスやその子供の食料にする為に定期的に付近の集落から老人だけを攫っていた 老人であれば、それほど騒ぎ立てる者も少ないと考えていたのか? おそらくですが、調べればもっと沢山の不明者が出ているでしょう

そして最後の小川村は、もう隠す必要が無くなったのか? あるいは、集落すべてを攫えば届け出る者が居ないと考えたのか? いずれにしても高い知能を有し、隠す必要が無いと考えたのならば、巣立ちが近いということでしょう」

「やはり、そういう事でしょうか 至急、御嶽山周辺の村落から民を避難させる必要がありますな! 80人が攫われたのが3日前 次に村落を襲うまでにどれほどの猶予があるか解りませんが 急ぎ手分けをして避難させます」

目で武田信玄に承諾を求める 真田幸隆

「ふむ そうしてくれ、ここに居る全ての人間を使っても構わぬ」

「一緒に。。。行く。。。」

怒りに手を震わせながら アランが真田幸隆を見る

「お二人は、ここでお館様をお守り下さい お願いします」

アランとブルートに深く頭を下げる 真田幸隆


足早に出て行く真田幸隆の背を見送り

「火竜共が巣立つとなると、バラバラに動かれては、対応が後手後手になるのう

巣立つ時を狙って一網打尽に出来ないものだろうか?」

自身の領土の民が、餌にされた怒りか、顔を怒気で赤らめた信玄が問う

「戦う準備は、整っています エヴァの帰りを待って具体的な段取りを決めましょう」


草津温泉を出て、小田原城を目指し、ひたすらに歩き続けるエヴァと本多忠勝

「忠勝殿 おそらくですが、見知った顔にまもなく出会いますよ」

「見知った顔ですか? ここは、武蔵国ですが。。。 見知った者など。。。?」

そう言う 本多忠勝の足元の地面にトスッ!トスッ!と2本のクナイが突き立つ

エヴァの盾となるように、咄嗟に後ろへと飛ぶ

「本多忠勝〜 なぜお主が天女様とこんな所を歩いておるのじゃ〜!」

「あっ!思い出しました。。。武蔵国には面倒な男が1人いる事を」

背中のエヴァに向けて、小声で囁く

「本多忠勝〜 天女様に近づき過ぎだ〜 離れろ〜!」

正面の樹上から、ひらりと降りてくる大男 風魔小太郎

「久しいな小太郎 これから天女様と小田原城の北条氏政殿にお会いしに行くところだ

お前の方こそ、こんな所で何をしておるのだ?」

「この一帯は、氏政様より俺が統治を任されているんだ 部下が天女様を見たというので慌てて駆けつけてみれば、まさかお主が一緒だとは では、天女様この先は、この俺が案内致します お主は、もう帰って良いぞ」

前に立つ、本多忠勝の袖をキュッと掴むエヴァ

「しかし小太郎、お主らどう見ても山賊にしか見えんぞ。。。その様な者に、我が妻を任せる訳にはいかぬな」

面白くなってきたと、ワクワクしながら見守る エヴァ 満面の笑みである

「馬鹿を申すな これは地元での装束だ!! えっ!? 我が妻!!??」

「そう言ったぞ 昨夜も草津温泉で2人で仲良く ムフフフフッ」

「天女様!!この男に何か弱みを握られておるのですか!!?? それとも大事な誰かを人質に取られているとか??わかったぞ!!何か怪しげな術で操られているのですな!!今、この風魔小太郎が、この男の魔の手から救って差し上げますぞ!!」

見ているものが信じられぬと、早口にまくし立てる 小太郎

「草津の湯は、とても肌に合ったようです また連れて行ってくださいな 旦那様」

忠勝の腕を掴み、その腕に体を預ける エヴァ

「なっ!!??」その場で固まる小太郎といつの間にか現れた 風魔党の面々

一緒になって、少し固まっている 本多忠勝

固まっている、風魔党員の間を縫い 小田原城へと向かう エヴァと本多忠勝


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