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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
181/486

惨劇

残酷描写が多めです

苦手な方は、飛ばして下さい

ブックマークしてくださった方 m(_ _)m

焼けるような痛みの残滓が思考の邪魔をする

それを緩和させる為なのか、憎悪と明確な殺意が、思考を司る部分を支配する

自分は逃げているのだ! 餌であるはずの人間に攻撃され! 許して良いのか!?

否! 断じて否だ!! 許して良いはずがない、あの男の居た要塞を火の海に沈め

あの赤い波動の男を八つ裂きにせねば、この自分の中の痛みが消えない。。。


今から最初に目に入った人間に憑依し、兄弟達への餌にする事で、僅かながらではあるが

気晴らしとしよう そう考えながら地表に目を凝らす

いつものネボアであれば、集団の中で失踪しても騒がれにくい人間

浮浪者のように、昼間から職もなくふらふらしている人間などに憑依し、似たような境遇の人間を洗脳し御嶽山に向かうという慎重さを持っていた

しかしこの日のネボアは、小さな集落に居た人間すべて80人をたちまちのうちに洗脳し御嶽山へ向けて歩きだすという、これまでの慎重さからは、考えられない暴挙を犯す 

ルイへの怒りと、己の能力の進化に半ば我を失っていたのだろう

容易く洗脳に成功し同時に強化を掛けることで、足腰の弱った老人達までもが、御嶽山までの60Km近い道程を半日で歩き通してしまったのだから

しかし数時間後、集落を留守にしており帰宅した男が赤子以外の集落の人間が消え去ったと届けでた事により、それまでも近隣の集落で老人達が集団で失踪するという事案と合わせて、武田家の領内ということもあり、将軍·武田信玄の耳に入る事となる


御嶽山 火口付近

ここでネボアは、この80人の人間を使い自分の能力の実験を試みる

半数の40人の洗脳を解き、残りの40人に混乱している洗脳を解いた40名を逃げられぬように殺さぬように羽交い締めにさせる 

洗脳と身体強化の掛かった彼らは、子供でも容易く大人の男を身動きの取れぬように抑え込んだ その中から、少年を抑え込んでいる老婆に少年を殺し火口に投げ込むように

命令すると、喜々とよだれを巻き散らかしながら、少年の首を捻り絶命させ

火口へと投げ入れる 洗脳を解かれた人間から悲鳴が上がる、少年の親だろうか?

老婆に口汚く罵る

「うめ婆さん! 俺の息子になんて事をするんだ!!殺してやる!!!」

泣き叫ぶ男の拘束を解かせ、ネボアは憑依した男を操り、自由となった男に歩み寄る

「その老婆を殺せば、お前の家族は逃してやろう」

言葉を話せるのか疑問だったが、実に流暢に話す事が出来た 驚くべき進化である

「茂吉さん あんた何を言っているんだ!?」

ネボアが憑依した茂吉と呼ばれた男の胸元に手を伸ばす そこに

老婆が髪を振り乱し、男の背中に飛びかかり首筋に噛みつくと、鮮血が噴き出す

必死に体を捻り老婆を振り払う 男

老人とは思えぬ身のこなしで、男と距離を取ると“ぺっ”と自分の残り少ない折れた歯と

男の首筋から抉りとった肉片を地面に吐き出す

男は左手で血が吹き出す首筋を抑え、右手で地面に転がっている大き目の石を拾い上げる

なんの躊躇もなく、涎を撒き散らしながら男へと突進して行く老婆

その老婆の頭に右手に持った石を思いっきり叩きつける “グッシャッ!!”

老婆の頭部が陥没し、石には髪の毛の付いた頭皮が付着している それを見た男は

「ひっ!?」とその石を投げ捨て、後方に尻餅をつく

頭と口から大量に血を流しながら、男へと飛びかかる老婆

左手で男の髪の毛を掴み、右手の指を首筋の傷口にぐりぐりと突き立てる

「うめ婆さん。。。」という言葉を最後に動かなくなる男の体を、髪の毛を掴んでずるずると火口まで引きずり軽々と投げ捨てる

ようやく状況を理解してきた人々から悲鳴が上がる

「きゃっーーーー」「やめてくれ〜 帰らせてくれ〜」「南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏」

「お前ら!何をしているかわかっているのか!!??」

その後も5人を火口に突き落とした うめと呼ばれる老婆は、両腕のすべての指があらぬ方向に折れ曲がり、肘からは骨が飛び出しながらも命令を解くまでは、闘争心を欠く事も洗脳が解ける様子も無く、狂ったように殺戮を繰り返した



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