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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
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エヴァと忠勝と上杉謙信2

「この国で、最も兵を動かせるのは。。。ですか?

それは、やはり武田家ではないでしょうか? 信玄公の一声で徳川も動きましょう」

本多忠勝が少し考えて答える

「当主のみという問いだが、まぁ良かろう 武田·徳川で10万といったところか?

毛利にしても北条にしても、わしでも5万から10万が精一杯だろう

しかしな、本願寺·顕如なら一声で20万は動かせるぞ しかも絶対に裏切らない死をも

恐れぬ兵をな」

「あっ!? もしもネボアに私達が思っている以上の知能があったとしたら 今回の上杉殿を狙ったように各大名、顕如殿をも標的にする可能性があるという事になりますね

将軍·武田信玄公には、対策をして来ましたが」

顎に手をやり、なにやら思案する エヴァ

「先ほどの話では、未だ成長途上と言う事であれば、そこまで考えて対策を立てたほうが良いかもしれぬな」

「そうですね、対策を考えてみたいと思います それと、ここ御館城には、結界を掛けてあります それと外出をする際には、これを身に着けて下さい」

殺生石に結界魔法を込めた首飾りを上杉謙信に手渡す

「これは?」 

首飾りを受け取り、不思議そうに眺める 上杉謙信

「この首飾りを中心に2m程ですが、精神や状態異常などの攻撃を通さない結界を張ってあります 過信は禁物ですが 気休め程度にはなるかと」

「そのような事も出来るのか、この部屋に結界を張られたときに、わしにもなにやら施してくれたようじゃな とても暖かく身体の芯にあったしこりの様な物が消え去った心持ちじゃが、そこまでわしの体は、蝕まれていたのか?」

「気が付かれていたのですか? 治癒魔法を施しました 血管が随分と劣化していましたので。。。今のままでは、3年と保たなかったかと思います 勝手な事をしました」

軽く頭を下げる エヴァ

「それほどにか。。。いや、感謝するぞ 天女殿、武田信玄の作る この国の行く末を

もう少し見てみたいからな ハッハッハ」心の底から可笑しそうに笑う 上杉謙信

「御館様は、常々100歳まで生きると仰っています まだまだ長生きをせねばなりませぬな」

「それならば、わしも100まで生きよう 若いわしのほうが信玄の死に目を見れるな」

愉快そうに杯を重ねる 忠勝と上杉謙信

「さて 色々と聞かせてもらい 自分なりに整理せねばならんな、休ませてもらおうと思うが そなたらは、同じ部屋で良いのだな?」

「「えっと。。。」」 顔を赤らめ、うつむく2人に意地悪そうな笑みを浮かべる 謙信

「ふむ 若いというのは、良いものだな 部屋まで案内させよう」

「「恐れ入ります」」


燭台の明かりが灯った部屋で、枕を並べる

「お館様の話を聞いていただけで、上杉謙信という御仁は、もっとこう気難しい方を想像していましたが、話のわかる気持ちの良い人物ですな」

ほろ酔いの忠勝が、上杉謙信を気に入ったようで褒め始める

「そうですね、どこかお館様に似ていますね、地位に溺れず若い人の話も真摯に聞いてくれる良い領主ですね 戦好きな所も似ているようですし」

「なるほど。。。それは見習わねばなりませんな 実は、真田幸隆殿に城を任せたいと

言われたのですが。。。拙者には、家臣も居りませんし、どうすればよいのでしょう?」

天井を見つめながら、ぼそりっと呟く

「役が人を育てるとも言います それに貴方が、領土を持つとなれば助けてくれる人は

沢山おられると思いますよ。。。お受けになったらいかがですか? 旦那様」

「て。。。てんにょほらにゃら ごほんっ! 本当にそう思われますか?」

「まだ 呼び方を決めていないのですか!?」

「はい。。。。検討中です」

「もういいです! 明日の早くにここを出ますよ おやすみなさい」

尻に敷かれることは、確定している 本多忠勝であった。。。



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