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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
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真田幸隆の恋愛相談

旅の用意を終えたのか、葵生殿に向け歩いてくる天女を見つけ バツが悪そうに頭を抱える 真田幸隆

「あらっ 忠勝殿は、最近どこでも寝られるのですね。。。先日も玉砂利の上で寝ていましたし風邪を引いてしまいますよ」

「いや 天女様、それがそれがしが、少々からかい過ぎまして 卒倒されてしまいました」

「ほ〜忠勝殿ほどの武士もののふを、言葉だけで卒倒させるとは、さすが幸隆殿

後学のために教えて下さい どのような話題で卒倒させたのでしょう?」

「やはり気になられますか。。。実は、越後には2人で行くとお聞きしたものですから

冷やかしたと言いますか、婚前旅行ですか?と。。。」

面目ないと、頭を掻く 幸隆

「幸隆殿も大人気のない事を、忠勝殿は純真すぎますから。。。」

もじもじと赤くなるエヴァ

「今どき、珍しいほどに一途な男ですな。。。天女様は、この男の気持ちに応えるつもりは、御座いませんか?」

「幸隆殿。。。忠勝殿の気持ちと言いますと、どのような? 浜松城で命を救った恩義とか? 同じ軍の仲間としての友愛とか? 何れにしましても、まもなく訪れる火竜との戦いで、この身もどうなるのか解りません 先の事を考えるなど、とても。。。」

「天女様! 本気で仰れているのですか!? 忠勝殿の天女様への思いは、男女の情愛以外の何があるというのですか!?」

「幸隆殿。。。ここだけの話なのですが 実は、私と忠勝殿は、従属の契約と言う特別なちぎりを結んでおりまして その影響で私に対して特別な感情を持っているように見えるのではないでしょうか?」

「天女様。。。もしかして男女の機微に疎いのですか? 忠勝殿の思いは、そのような

契などに関係なく ただ一途に天女様の事を思っておりますでしょうに」

やれやれと呆れたように首を振る 真田幸隆

「あの。。。これもここだけの話なのですが、私は殿方と特別な関係になった事がないと言いますか。。。ほらっ孤児院で育ちまして、その後は、ルイ達と冒険者として旅に出まして毎日が戦いの日々だったものですから。。。ですから殿方に、思いを寄せられた経験も無いのですが」

しどろもどろに良くわからない言い訳をする エヴァ 実際には、数多のアプローチがあったが、本人が気づかないうえにブルートやルイ達に阻まれていたのである

「それはまた、呆れた話ですな! この私が太鼓判を押します! この男は、天女様の為なら、いくらでも命を投げ出せるほどに慕っております」

やれやれと呆れを通り越し 言い放つ

「あの。。。そのような事を、忠勝殿の口から言われた事など無いような。。。あるような。。。?」

「この国の男は、そのような事を、口にするように育っておりませぬからな、武家の男児なら尚更ですな わかりました!この真田幸隆にお任せください!!」

「いえ あの任せるとか。。。そう言う事では。。。お館様に挨拶をして参ります!」


本多忠勝のおでこをぱちぱちと叩く

「忠勝殿!起きられよ!!天女様が来られたぞ!!」

「うん?真田殿!天女様は!?」きょろきょろと辺りを見渡しエヴァを探す 本多忠勝

「まったく寝ても覚めても天女様だな。。。忠勝殿よく聞け」

「なんでしょうか?」

「天女様は、お主から思いを打ち明けられるのを待っておられるぞ」

「な!なにを!なにを言われるのですか!? そのような事を拙者の口から言えるはずもありません!!」

「じゃあ お主らは、死ぬまでそのままじゃな!」突き放したように言い放つ

「うっ!? な、なにをどう言えば宜しいのでしょう!?」

「そりゃ〜思いの丈を吐き出してじゃな 夫婦になってくれと。。。」

「ほ〜 幸隆殿は、今の奥方様にそう言われたのですな?」

腕を組み感心したように頷く 忠勝

「いや、あれとは、生まれる前からの許嫁というか。。。」

「ふっ 他人事だと。。。」ふいに2人の前に現れる エヴァ

「なんの話を、されているのですか?」

「いえっ 何をと言いますか。。。」忠勝の腕を肘で突く 真田幸隆

「そうですか。。。? 準備は宜しいですね? では参りましょうか?」

「はい 準備万端です!」

「「では、真田殿 行ってまいります」」

「道中お気をつけください」


『あの2人は、本当に死ぬまで、あのままかもしれん。。。忠勝殿、右手と右足が一緒に出てるぞ』

ギクシャクとしたまま、2人の旅が始まる

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