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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
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婚前旅行

史実では、本多忠勝は、この話の4年前に結婚しています

この話の中では、独身だという体でお読み下さい


「では お館様、私は鳴海城に伝書鳩を飛ばし天武全員が、こちらへ向かうように伝えますので 上杉謙信殿宛に書状を急ぎ用意してください」

「すぐに向かわれるのじゃな!? わかったすぐに用意しよう」

「天女様 恐れ入りますが、拙者も文を用意しますゆえ届けて頂いても宜しいでしょうか? 内容は、天女様が義父上様を助ける為、将軍·武田信玄公を説き伏せ、急ぎ向かってくださった事を伝えたいと思います」そっとエヴァに耳打ちする 上杉景勝

「もちろん構いませんよ ただ一つ言っておきますが、憑依されていなかった場合は、全力で憑依されぬように尽くしますが、もしも間に合わずに憑依されてしまっていた場合ですが私の力でネボアを追い出すことが出来ないと判断した時には、周囲の人間を洗脳する前に、上杉謙信殿もろとも滅する可能性もあると覚悟をしておいてください」

「はい 義父上からも、もしも自分が取り憑かれた場合は、その身もろとも滅するように言われております 天女様!義父上の事、何卒よろしくお願い致します」

畳に額が付くほど、深く頭を下げる 上杉景勝と直江兼続

「わかりました。。。1時間後に出立いたしますので、用意の方をお願いします

では、お雪ちゃんと忠勝殿に伝えてまいりますので いったん失礼いたします」


中庭に待機していた 本多忠勝とお雪ちゃんと共に鳩小屋へと向かい、鳴海城へと鳩を飛ばす

「お雪ちゃん 私は、忠勝殿と越後へと向かいます その間のお館様の警護をお願いしますね 2,3日中には、鳴海城からアランにブルート、天武の皆も、ここへ来ますので 

この手紙をアランとブルートに渡して下さい」

「はい 天女様、お任せ下さい! 忠勝殿、天女様と2人旅ですね〜羨ましいです」

ワナワナと喜びに打ち震える 本多忠勝

「ま、まことに2人なのでしょうか!? また助さんを探せとか。。。?」

「いえ 正真正銘の2人旅ですが。。。なにか不満でも。。。?」

喜びのあまり、砕けそうになる腰を必死に支える 本多忠勝

「とんでもありません! 1ヶ月あまり、天女様にお会いできなかったのに、会えた途端にこのような幸運が舞い込んでくるとは 生きていて良かったです」

「道中お話しますが、非常に面倒な事になるかもしれません 頼りにしていますよ」

「はっ!この命に変えましても、天女様はお守りいたしますので、お任せください」

「では、旅の支度をお願いします 春日山城まで2日で行きたいと思います 用意が出来たら葵生殿まで来て下さいね」


わずか5分ほどで用意を済ませ 葵生殿の縁側に腰掛けエヴァを待つ 


『このように人を待つ時間が、楽しいと思うような事があるなど。。。以前の自分には、考えられん事だな。。。』


などと物思いに耽っていると、背後より近づいてくる気配に首を巡らす

「これは真田殿、お務めですか? ご苦労さまに御座います」

「本多殿、天女様と越後に向かわれるそうですな 難しい任務になるやもしれませんぬ

くれぐれもお気をつけ下さい」

「はい 気を引き締め臨みたいと思っております」

「話は、変わりますが本多殿 実は、お館様とも話していたのですが 本多殿にどこかの城をお任せしたいと思っております 考えておいて頂けますか?」

辺りを見渡し、誰も居ない事を確かめ 小声で告げる

「それは、身に余るお話ですが 拙者は、お館様の護衛や天女様のお供など 領地に留まる事が困難でしょうから辞退させて頂きたく思います」

「本多殿 老婆心から言わせて頂きますが もしも。。。もしもの話ですが

この先、身を固めるとなった時には、それなりの地位と言う物は必要では?

例えば、天女様を娶るとなった場合 将軍の護衛で世間は納得しますかな??」

ギョロリッと忠勝の目を覗き込む 真田幸隆

「なっ! なっ! なっ!? なにを言われるのですか!?真田殿!!??」

顔を真っ赤にしてうろたえる 本多忠勝

「最近の天女様を見ていると、無くも無いと思っておったのですが。。。本多殿にその気が無いのであれば、いらぬお節介でしたな」

「ああぁぁ。。。うううぅぅ。。。おおぉぉ。。。?」

言葉にならず、口だけをぱくぱくと動かす

「それにしましても、天女様と2人旅とは羨ましい 婚前旅行と言うのでしょうか?」

あまりの爆弾発言にバタンッと意識を手放し縁側に卒倒する 本多忠勝


『あっ! あまりにも面白くて、からかい過ぎたか!?』

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嬉しいです m(_ _)m

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