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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
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魔法の種

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鳴海城 大食堂

「天女様、今日は息子の天武の修練を見学しても宜しいのですね」

「はい お二人の意見をお聞きしたく、勝頼殿と真田殿に見て頂きます」

「それは、楽しみですな!同じ城内に居るというのに忙しいと言って、なかなか会いに来てくれないのです 6歳の息子にそのように言われるとは。。。」少し涙目の、武田勝頼

「では、ご案内します ブルート参りましょう」


練兵場の扉を開くと、子供達の熱気が一気に伝わってくる

アランを正面にして向き合う子供達の背中が見えるのだが、その背中だけでも真剣さが十分に伝わり ある種の感動を覚える 勝頼と昌幸であった

子供達の背中を見ながら、側面へと移動していく4人 そこで度肝を抜かれる

ほとんどの子供達が、両手を前に突き出し、その手の平から色とりどりの光る球体を放出させ胸の前で浮遊させているのだ

ちなみに、ブルートの隠密魔法の効果で子供達から4人の姿は見えていない

真田昌幸の嫡男 幸村は、他の子供よりも大きな青い球体を浮かべ よく見ると高速で内部が渦を巻いているのが見える

武田勝頼の嫡男 信勝は、ただ一人だけ球体でなく、円錐状に変化させたり、棒状に変化させたりと異彩を放っている

「天女様。。。これは、いったい??」

「しっ! では、食堂に戻りましょうか」口の前に人差し指を立てる エヴァ


食堂へと戻り、それぞれの前にお茶が運ばれてくる

「我々が今見たものは、一体何なのでしょうか?」昌幸がお茶を一口含んでから口を開く

「あれは、誰しもが持っている気を可視化したものですね」

「私の流派でも気を練るという修練をしていましたが。。。可視化など、人の身で出来るものなのでしょうか?」

「それについては、検証が必要ですが、おそらくですが天女の魔力を感知するという修練で体内に天女の魔力が少しずつ蓄積され、自分の気に何らかの変化が生じたのでは?

と考えているのですが。。。」ブルートが珍しく、自信なさげに言葉を濁す

「思えば、剣の師匠にも気合いを入れろ! 丹田で気を練ろ! としつこく言われましたが あのように可視化できれば修練も捗りますな もっと真剣に取り組んでいればと今になって後悔しています」

「勝頼殿、それがしも同意見です 気という物の存在自体を眉唾だと思っていたような」

「ただあの気というものに質量はありません、あの気に法力や妖力、魔力を練り合わせることにより、何らかの現象を顕在化させる事ができる訳ですが。。。」

ブルートが次の言葉を躊躇う

「なるほど、陰陽師の術は、己の気に修行によって法力を練り合わせるわけか。。。」

「しかし子供達にこれから法力を修行させると言っても、教えられる陰陽師は絶えていますな。。。妖力や魔力を人間が持っているはずもないですし」

真田昌幸が的確な所見を述べる

「魔力を植え付ける方法があるのです 前に居た世界で魔力を持たない亜人や従属化した魔物に魔力を与えるための魔法で【魔法の種】というものが有ります」

「つまり、その種を植え付ければ我々の子供達も魔法を行使できるということですか?」

鼻息を荒くして武田勝頼が聞く

「そう予想しているのですが、人間に試したことが無いのです。。。我々の居た世界に魔力を持たない人間が居なかったものですから。。。」

「そうなると、我等の子供達が、この世界での先駆けとなるわけですな!」

「実験体とも言えるのですが。。。」

「我等は、天女様やブルート殿を信じております

この国の民を救う役に立てるのでしたら その種を私の子供でお試しください」

武田勝頼が身を乗り出し 訴える

「いえ まずは、我が息子幸村で試していただき 問題が無ければ 信勝様で!」



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