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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
132/489

成長2

ブックマークありがとうございます 

m(_ _)m

下鴨神社 

「ブルート エヴァから明日にも帰ってくると連絡があったぞ」

「目的の物は、手に入ったのかな? ベヒーモスを倒す切り札になりうると言っていたが気になるな」

「俺と、この“童子切安綱“で今度こそ奴の息の根を止めてやるけどな!!

この太刀に宿っている“酒呑童子“の事がわかってきたんだよ わかってきたというのと違うな。。。感じられるようになってきたんだ」

「“酒呑童子”か、この国でも最強の鬼だと聞いているが、鬼というのは、前の世界で言うとワイトのような実体のある死霊系のような者なのか?」

「死霊系とは違うと思うな、気を抜くと憑依しようとしてくるのは似ているが、前の世界には居なかった種族だな お玉様が言うには、邪神といって罪を犯し地上に堕ちた神だそうだぞ」ルイの足元で寝ている妖狐がぴくりっと片眼を開け ふんっと鼻を鳴らす

「憑依って。。。制御出来ているんだろうな? 取り憑かれるとか辞めてくれよ」

《この鬼はね、いやこの世界のあやかしすべてが、あたしと同じように本能で、あの火竜を嫌っているんだよ 憎悪していると言ってもいいね だから火竜を倒せるかも知れないルイを気に入ってるよ ルイ、あんたも出来る事が増えているだろう?》

「お玉様〜皆を驚かそうと思っていたのに〜 まずはアランだけに見せてやるよ」

「“部分融合”」

両手で太刀を持つルイの腕が瞬時に倍ほどの太さとなり鋭い爪が伸び、肘からも短刀のような刃が突き出す、手先から肩までが赤黒く変色し太くなった動脈が浮き上がり脈打つ

「ほぅ 憑依されるのではなく、鬼の力を取り込んでいるのか。。。」

「まだ長時間は制御出来ないが、筋力だけでも数倍の出力になってるな 何より凄いのは硬度だけど金剛石に匹敵すると思うぞ これならベヒーモスの鱗も貫ける!!」

「金剛石の硬度で、その爪に肘の刃か 凶悪だな」

「そしてこれが、飛行する敵を討つための術だが 名付けるなら“幻影散棘”(げんえいさんきょく)ってところだな」

そう言うと“童子切安綱”を胸の前に掲げ、土魔法で次々に“童子切安綱”の複製を自分の体を中心にして創り出していく、数十本もの太刀がルイを中心に右回りに回転し 上段に構えた太刀を振り下ろすと同時に風魔法に乗った無数の太刀が、強烈な加速と共に上空へと撃ち出され、尾を引きながら一瞬のうちに大空に吸い込まれていく

「これは、凄いな。。。これほどの魔力の制御が出来るようになっていたとは、正直に言って驚いたよ」ブルートが太刀が消えていった大空を見上げながら 感嘆する

「魔力の上限が上がった事で、繊細な制御が出来るようになった気がする」

「それは、言えるな 俺もこんな事が出来る様になったしな」

両手の平を突き出し、すべての指からスルスルと黒い糸が伸びていき その一本一本の糸が意思を持っているかのように絡み合い、太い綱になったかと思うと横に広がり巨大な蜘蛛の巣を上空に浮かべる ブルートの十指から伸びた黒い糸が、わずかな指の動きに合わせて波打ち、伸縮しあらゆる敵を絡め取ろうとする様を容易に想像できる

「この糸に雷を流したり、凍らせる事も出来るな」

「さすがブルート!器用なものだな、これならベヒーモスを捕獲するのも可能だな」

《あんた等の方が、化け物に思えてきたよ》口角を上げて 妖狐が笑う


御嶽山 火口

ルイやブルート、天武の子供達が成長するように 

ベヒーモスの子供達も順調に成長していた 人間ほどだった体躯も倍ほどに大きくなり

後ろ足で直立出来るようになり、時折だが体躯に比べると頼りないほどに小さな翼を羽ばたかせるようにもなった 母親譲りの赤黒い体表にも赤い筋が浮き上がっている

しかし母親と異なるのは、前足が小さく長いカギ爪が4本伸びており尻尾も太く長い

おそらくこれが、ベヒーモスからバハムートへの正常な進化なのだろうと母親は理解していた そして最後に孵化した見えない我が子も母親の魔力を喰らい 順調に成長していることも。。。感じる事ができる



ジャンル別週間ランキング 70位ありがとうございます

ブックマーク&星で評価などして頂けると 作者が調子に乗ってクォリティーが上がるかも!?

よろしくお願いします m(_ _)m

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