魔性の幼女
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「正親町天皇も、鍋をひっくり返した様とは、よく例えたものだな ふっはっはっ」
浅井長政が愉快そうに笑う
「火竜の火炎を受けても、熱が分散され耐える事が出来るとの事です 天女様は、この形を«童夢»(どーむ)と呼ばれておりました」羽柴秀吉が童夢を誇らしげに見上げる
「童の夢か、それは絶対に守らねばならぬ物だな」
「次の羽柴組の仕事が、本能寺跡に子供達のための学舎を作る事になっております」
「天女様が、この国の未来を一番考えて下さっているのかもしれんな。。。」
「学舎と言えば、茶々は元気にやっているのでしょうか? ご迷惑をお掛けしていなければ良いのですが」
「茶々は聡い子じゃ、何も心配いらぬ 今は、お腹の子の心配をせねばな 男でも女でもどちらでも良い、元気に生まれて来てくれよ」お市の方のお腹を愛おしそうに撫でる
「お雪ちゃん 天女様は、どうして茶々に会いに来てくださらないのですか?」
胸の前で白く光る玉を浮遊させながら、お雪に話しかける
「茶々ちゃん 天女様は忙しいのです でも、もうすぐ帰って来られると思いますよ」
「茶々の白い玉をお見せしたいのに。。。お雪ちゃん。。。胸が邪魔なんじゃない??」
胸の前の白い玉を2つに分離させ、上に向けた両手の平の上で縦横無尽に踊らせる
「茶々ちゃん ちょっと話しかけないで! なんか出来そうなの!!」
お雪の両手を伝う橙色の光が拳から二の腕を包み込むように輝きを増す そのまま胸の前で手の平を合わせ 浮遊させようと両手の平をゆっくりと。。。慎重に。。。離す。。。
胸の前で霧散する橙色の光
「茶々ちゃん。。。どうやってるの!? 教えて〜」
茶々ちゃんを始め、真田幸村、武田信勝、伊達政宗、千代ちゃんといった年少組は、光の玉を浮遊させることに成功している
「えっとね、す~って息を吸いながら、お腹の下でぐるぐるって温かくなったら、ふ〜って息を吐きながら 手に行きなさいってお願いするの 手が温かくなったら そこに居てねってお願いすると ふわふわ浮かんでるし、こっちに来てって手を出すと来てくれる」
「何度聞いても、出来る気がしないんだけど。。。」涙目のお雪
「でもね お千代ちゃんは、もっと凄いよ! ぴゅーって飛ばしてる 愛の力ね」
「えっ!? 愛なの?? 愛があれば出来るの!?」
2mほど離れたアランが持つ団扇ほどの大きさの的に向けて、手の平を押し出すように
桃色の光の玉を飛ばす お千代 額に大粒の汗を浮かべ、懸命に気を練り続ける
「千代。。。今日は。。。ここまで。。。」
「アラン先生、ありがとうございました」アランに近づいていき、脱力したふりでアランにもたれ掛かる お千代 額の汗を拭ってやるアラン
『触れ合う頻度が少しづつですが増してきました アラン様も千代の魅力に触れずにはいられないという事ですね!』
「アラン先生、今日も送ってくださいますか? 最近、城下で可愛らしい女の子ばかりを狙った人攫いが出るという噂です」
「あ。。。ああ。。。」元々 子供好きなアランに断る理由がないし、通いなのは千代だけなので心配しているのも事実だった
180cmを超えるアランが、8歳の千代の手を握り 鳴海城下を歩く
最近では、通りを歩く者たちも見慣れたが 初めの数日は、奇異な目で立ち止まり見る者も少なくなかった
「アラン先生、千代は来月に9歳になります」
『アラン先生との年の差が1つ縮まります うふっ』
「あ。。。ああ。。。」
「父母がアラン先生を、誕生日の夕食に招待したいと言うのですが来てくれますよね!?」
「誕生日か。。。わかった。。。」
「ありがとうございます!!」 嬉しさのあまり、アランの腕に飛び付く千代
「父上、母上!アラン様が送ってくださいました」
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