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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
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エヴァと忠勝

誤字報告ありがとうございます

修正しましたm(_ _)m

木に結びつけた縄を解き、ようやく解放される2人

「これがバナナです 2人も頂いてご覧なさい」猿の懐からバナナを取り上げ2人に渡す

「これは、美味しい物ですな 食べたことの無い食感です」

「これを毎日食べていると、弥助のように大きくなるのか? 自分より大きい男は、久しぶりに見るが。。。」弥助に並び背を比べる 本多忠勝


『以前、天女様は強い殿方が好きだと仰った まさかこの男が俺より強いなどということは。。。!?』


「弥助!! 相撲を取るぞ!!!」 

「「「「はぁ??なぜ!!??」」」」忠勝の思考に着いていけない 一同

「拙者は、天女様の為にも、最強でなければならんのだ」そう言いながら地面に土俵を描く

「長崎で相撲一度見ました レスリングに似ています 私は、国ではレスリングのチャンピオンでした 大丈夫ですか? 私は、強いですよ」

「望むところだ!! もし拙者が負ければ弥助の子分になろう 拙者が勝てば弥助は俺の子分だ!! よいな!?」


2人が土俵に入り、仕切り線で睨み合う 山本管助を行司役に作法を説明する

「では、両者見合って。。。はっきょーい残った!!!」

ばっちんんんんんん!!!!!!両者の胸が当たり合い、凄まじい音が響き渡る

右4つで組み合う両者 お互いの踵が土にめり込む 本多忠勝が下手を切り、弥助の体を起こそうと、左手を顎に当て頭を弥助の胸につける、させまいと全体重を忠勝の肩に預け押し潰そうと上手を切る

この機を逃すまいと、両手で弥助のへその両側を押し込む

ずるずると土俵際まで押し込まれる 弥助 両足のすべての指に力を込め抗うが。。。

下手投げ!! 山本管助の軍配が上がる

腹を向けてひっくり返った弥助に手を差し伸べる 本多忠勝

「今日からお前は、俺の子分だ この国で何があろうと俺が守ってやるから 安心しろ」

一瞬唖然として、忠勝の目を見つめる弥助 その目に何かを感じたのだろうか?

「ありがとうございます国を出てから、これほど人に優しくしてもらったのは、初めてです 力比べで、私より強い人も初めてです」

「まさしく、井の中の蛙大海を知らずだな!! はっはっはっ」

「では、船まで戻りますよ 各自バナナを持てるだけ運び出しましょう 弥助さんは、バナナの苗と私物を持ってきて下さいね」


「皆さんは、ここで待っていて下さい 忠勝殿、あそこまで船を出して下さい」

島から沖に500mほどの、潮流がぶつかり合い渦を巻く箇所を指差す エヴァ

「いつでも準備は出来ております 参りましょう」

「では、皆さん行ってきますね」静かに漕ぎ出す



「忠勝殿 貴方に謝らねば、ならない事があります」

「天女様が、拙者に謝られることなど未来永劫にございません」

「浜松城で私に初めて会ったのを覚えていますか?」

「この忠勝、生涯忘れる事はありませぬ ルイに破れ瀕死の拙者を治療して下さり 看病までして下さいました」

「あの時。。。この世界に来て、初めて自然のことわりを犯してしまいました 私は主である徳川家康殿を亡くし、心身ともに弱りきった貴方の心の隙間に【従属の契約】を施し力を与え、私の意に背く事の出来ないちぎりをなかば一方的に結んだのです 正常な判断力を失っていた貴方は、同意し受け入れてしまいました」

「。。。。。」黙って聞き入る 本多忠勝

「火竜との戦いで、私は命を失うことになるでしょう この契は、私が死ねば貴方も死ぬことになるのです ですから、この契を破棄しようと思います それには、貴方の同意が必要です」

いきなり滂沱の涙を流しだす 本多忠勝

「どうしたのですか? 私を軽蔑しましたか??」

「違います 嬉しいのです 天女様とそのような契を交わせていたことが!! 天女様とルイ達との絆に拙者は、入れないと勝手に思っておりましたが 生死を共にできる契を結べていた事がこの本多忠勝、これほど嬉しい事はありませぬ」

「よく聞きなさい忠勝殿 私は、火竜との戦いで勝っても負けても命を失うことになるのですよ 契を破棄して自由に生きて欲しいと思っています」

「お断りします!! 。。。どうです? 天女様の意に背くことが出来ました」

手の平に爪が食い込み、噛み締めた唇から血が滴り落ちる 本多忠勝

静かに立ち上がり、激しく揺れる船上を本多忠勝の元へと歩み寄る エヴァ

本多忠勝の頭に優しく手を回し、自分の胸へと引き寄せる

「わかりました もう言いません。。。」

「そのような契など無くとも 命を掛けて天女様を守りますし、天女様が死ねば拙者も生きてはいません」

忠勝の頭を軽く持ち上げ、唇から滲む血に唇を近づけなめとる エヴァ



続きが気になる〜という方

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私が張り切ります m(_ _)m

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