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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三
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勝さん助さん

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ありがとうございます m(_ _)m


「忠勝殿改め、勝さん とても重要なお話があります ここ下鴨神社に武田家家臣で長介さんとか、康介さんとか、幹助さんとか、とにかく助(介でも可)さんはいらっしゃいませんか?」いつになく必死の形相のエヴァ

「はっ? はい。。。えっと。。。あ〜 確か川中島で亡くなった軍師·山本勘助殿の嫡男が、管助殿だったような。。。今は、真田幸隆殿の元で勉強されているはずですが」

「勝さん! お手柄ですね!!」忠勝の手を取り、子供のようにはしゃぐ エヴァ

不意に訪れた幸せに 放心する 本多忠勝


「幸隆殿!! お願いがございます」

「はい なんでしょう天女様?」

「実は、私 名軍師と謳われた山本勘助殿に興味がありまして 嫡男が幸隆殿の元で修行されているとお聞きしたのですが それは真でしょうか?」

嘘をつくと早口になるという事を エヴァだけが知らない

「はい 確かに この者が、山本勘助殿の長男で山本管助ですが」

「貴方が管助殿ですか!! 何度かお見かけしていますね。。。」

「はい天女様がこちらにいらっしゃる時には、天女様の配膳係をさせて頂いております」

「はい お世話になっております」頭を下げる エヴァ

「私になにか御用でしょうか? なんなりとおっしゃって下さい」

「はい 明日から長門の国へ旅に出るのですが、供をお願い出来ないかと。。。」

「それは、随分と長旅になりますね 私などで役に立つのでしょうか?」

「管助 天女様の事だから、なにか深いお考えがあるに違いない 色々と勉強にもなろうお供をさせて頂きなさい」


『深い考えなどありません 助さんと呼んでみたかっただけです 語呂が良いので。。。勝さん助さんって』


「はい 幸隆様、私も見聞を広げてみたいと思っておりました 天女様どうかよろしくお願いします」

「あの幸隆殿、上杉謙信からの返事は、最短でも10日は掛かりますよね? それまでには、戻りますので」

「天女様 私は、それほどの健脚ではありません 長門国の往復に10日は、厳しいかと。。。」

「それは、心配いりませんので安心して下さい では、明朝出立します あっ今日の配膳は、自分でやりますので 旅の準備をなさって下さい」

そそくさと、食堂へと向かう エヴァ


翌朝 内裏で印籠を受け取り

「では、勝さん助さん 世直しの旅に出ますよ!! 助さん、これ失くさないで下さいね」

そう言うとポイッと印籠を管助に渡す

「助さんって!? ええええええぇぇぇぇ!!!!!!!! これ菊花紋章じゃないですか!!!!!!!!」

「中に通行手形が入っていますので、失くさないで下さい」

「この印籠があれば、手形など必要ないと思うのですが。。。」

「では、一度練習を、しておきましょう」

「あの。。。なんの練習でしょう?」

「静まれ、静まれ、この印籠が目に入らぬか。ここにおわすお方をどなたと心得る。恐れ多くも正親町天皇の友人にあらせられるぞ! これで行きましょう!

続いて、勝さんが」

「いよいよ拙者の出番ですな!!」

「一同!! 天女様の御前である、頭が高い!!控え居ろうっ!!!! こんな感じでしょうか??」

「おぉぉ!! 流石は、天女様 見事なまでの啖呵にございます!! 悪者が現れるのが楽しみですな」

ノリノリの天女と、忠勝の横で開いた口がふさがらない 菅助

「では、張り切って参りましょう」


天女に身体強化の加護を授かり、軽快に旅路を進んでいく3人

摂津に入り、古びた寺の山門を通り過ぎようとした時に 強化された聴覚に不穏な台詞が飛び込む

「待ちやがれ!!」 「拙者の刀の錆としてくれる!!」

「あれ〜〜お助けを〜」 「ギャ~やられた〜」

山門をくぐり石段を駆け上がる3人

「いきなりの見せ場ですね!!」

最後の石段を登りきった3人の目の前には、棒切れを振り回し、侍ごっこに興じる4人の子供達

「なんだよおじさん達」

「うん。。。弱い者いじめは、駄目だぞ。。。」

「してないぞ」

「折角ですから、この子供達で練習をしておきましょう! 助さんお願いします」

「え〜〜 天女様、本当にやるんですか!?」

うんうんと頷く 天女と、忠勝を見て 諦めたように懐より印籠を取り出す 山本菅助

「静まれ静まれ この印籠が目に入らぬか!! おそれ。。。痛っ 痛っ やめろ!! 尻を棒切れで突くな!!!」




ちょっと面白いな〜と思ってくれた貴方!

ブックマークや星で評価などして下さると 嬉しいです お願いしますでおじゃる

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