十六八重表菊紋
内裏 常寧殿
「上杉謙信か〜あ奴は、頑固でごじゃるからな。。。あいわかった朕から今一度だけ遣いの者を、やるでごじゃる 火竜を、その目で見ておれば あ奴も人間同士で争っている場合でないと気づくでごじゃるのにのう〜」
「誠にその通りに御座います お手を煩わせ申し訳ございません」
「それと、二条城の再建を毎日見ているでごじゃるが 凄いものでごじゃるな あの鍋をひっくり返したような建物を、ここにも作るでごじゃるな?」
「さように御座います 火竜の攻撃にも耐え地震でも倒壊する事はない最強の要塞に御座います 今日から取り掛かるそうです」
「それは、楽しみでごじゃる さて朕は天女殿と少し話しがあるでごじゃる その方は、下がってよいぞ」
「はっ では上杉の事よろしくお願い致します」
「天女殿、例の話じゃが。。。草薙剣があれば、火竜を討てるというのは真か?」
「この国で最も強い力を込めることの出来る神器ですので、討てると信じています」
「今から話すことは、何があっても他言無用じゃぞ!?
三種の神器というのは、我ら天皇家の象徴なのじゃが、八尺瓊勾玉は、ある場所に保管されておる 八咫鏡は、伊勢神宮の御神体として祀られており、ここにあるのは形代じゃな そして草薙剣こと天叢雲剣じゃがな。。。」
言いにくそうに渋い面持ちの 正親町天皇
「どうされました?」
「絶対に他言無用だからな!! 実は、無いのじゃよ」ぶっきらぼうに言い放つ
「はっ? 無いとおっしゃいました??」
「熱田神宮に祀られているのは、紛い物じゃ無論ここにある形代もな 天女殿は、源平の戦いを知っておるか?」
「はい 勉強しました」
「ふむ 時の天皇である安徳天皇は、平家に擁立されていたのじゃが 壇ノ浦で源氏に破れた安徳天皇の母、二位尼は幼い安徳天皇を胸に抱き、草薙の剣を伴って壇ノ浦に入水、平家滅亡と共に海の底に沈んだというわけじゃ 無事引き揚げられて熱田神宮に祀られていると皆は信じておるがな。。。」
「つまり壇ノ浦という所の海の底に沈んでいるわけですね? 探しに行って来ます」
笑顔で軽く言い放つ エヴァ
「簡単に言うが 海の底じゃぞ!? 湖や池ではないのじゃぞ しかも長門国赤間関壇ノ浦といえば、ここより700kmもあるかのう〜」
昨夜、真田幸隆と見た地図と照会する
「確かに遠いようですね。。。毛利領を抜けた先ですか。。。では、ちょっと行って参りますね」
「えっ!? 見つかると思っておるのか!?」
「はい 見つけますよ」
「もしも 見つかったら返してくれるかのう??」
「はい 用事が済んだらお返ししますね」
「おお〜 天皇家の悲願が400年の時を経て叶うという事か!?」
「通行手形をお願いしますね 十六八重表菊紋の印籠の中に入れてください」
「はっ? 天皇家の家紋の入った印籠で!?」
「はい 今巷で流行っているのですよ 印籠が」
「いや 流石に天皇家の家紋は、不味いじゃろう?」
「400年の悲願が叶うと良いですね〜」にた〜っと意地の悪い笑みを浮かべる エヴァ
「うん。。。わかった用意するでごじゃるから頼むぞ」
「かしこまりましたでごじゃる」
陰陽門で待っていた、武田信玄と護衛の本多忠勝と落ち合う
「お待たせしました」
「天女殿、随分と話し込んだようじゃが、なんの話だったのじゃ?」
「お館様。。。本当に知りたいですか?」意味深に信玄の目を下から覗き込む
「いや。。。聞きたくないかも。。。」
「ちょっと長門国へ行って参ります」
「ちょっとで行ける距離では無いがのう」
「天女様!! お供は、どう致しましょう!!!」
「そうですね(忠)勝さん 貴方ともう一人誰かお供をお願いします」
「勝さん?? あの護衛でしたら拙者一人で十分ですが」
「いえ どうしても2人は必要なのです。。。なんとなくですが。。。」
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