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命より重い契約を今ここに1


「謹慎処分!?そんなの納得できません。元はと言えば、私が悪いのに!?それなら、私が受けるべき、処罰です!!」

平等院は怒りながら、竹内生徒会長に抗議をしていた。


「だからね、平等院君が決闘申し出書を出したこと自体は別段問題ないんだ。ただ、乱入するという行為はやってはいけない行為だから、その処罰を七海君が受けるわけだ。まあ平等院君が、そう七海君に仕向けていたら別だけど。」


「なら、私は仕向けてました!!七海には私がヤバくなったタイミングで出るように言ってましたけど??」


「お前、七海が来た時泣いてじゃねーか!」

平等院の小学生みたいな開き直りに対し、冴島先輩が笑いながらツッコミを入れる。


「泣いてなんかいません!!てきとうなこと言わないで下さい!!キキさんこそ、七海の異術見せられて、ビビりすぎて、腰とか引けてましたよ!?」


「引けてる訳ねーだろうが!!あん時、センコーが止めなかったら、今頃七海なんてぺちゃんこよ!!」



ぺちゃんこは嫌だな。


それにしても生徒会と平等院って⋯⋯⋯⋯


仲いいんかいっ!?

お前ら、なんで決闘してたの!?

って疑いたくなるほど、会話が盛り上がっている。



今俺と平等院、あと竹内生徒会長、三谷副会長、冴島先輩は、センター街のファミレスにいる。

てきとうに談笑しながら、晩飯を食べていた。

今日も平等院はめっちゃ食べていて、元気そうで何よりだが、あまりの食いっぷりに正直少し笑える。



さて本日のあと語りをしよう。


あのあと冴島先輩と俺が対峙する直前に、

『今回の決闘は、中止とします。各自今すぐ戦いを止め職員室に来なさい!!』

と学校側から止められたのだ。


俺たちは職員室に呼び出され、かなりキツくしごきを受けた。

1.俺が乱入したこと。

2.俺が防護シールドを破壊したこと。

3.生徒会側と平等院は本当に決闘するしか余地がなかったのか。

大まかにいうと、以上3点について、説教を受けた。


そして、最大の主犯格である俺は1週間の謹慎処分を受けることで落ち着いた。

まあ1週間で済んだことは、せめてものの救いだ。


コッピリ怒られた後、竹内生徒会長から夕食に誘われ、今に至るのだ。


「これでも、頑張って抗議したんだ。だけど、もうこれ以上は、学校側としても減刑出来だろうし、退き際だと思う」

「僕も、今回の処罰は至極当然だと思いますし、受け入れますよ」


竹内生徒会長は残念そうに話すが、俺は納得していた。竹内生徒会長は、学校側に頑張って抗議してくれ、平等院や俺を庇ってくれていた。

もし竹内生徒会長がいなければ、これだけの処罰では済まされなかったのは、明白だった。

竹内生徒会長が学校中の生徒から慕われている理由が今日一日で、十分わかった。



「でも実際1週間の休みって少し楽しみですよ。」

反省しなければならない身だが、実際ワクワクするのを抑えられない自分がいた。

台風やインフルエンザで学校が休みになる。

その時に似た感情がある。




「まあ、朝はしっかり起こし行ってあげるわ。それから、昼のお弁当とか夜の夕食とか出来ることはしてあげるわ」

平等院が嬉しそうに話す。


「それは流石に悪いだろ」

「そんな事はないわ。私のせいであなたが犠牲になったようなもんだし、私はあなたに尽くす必要があるのよ!!わかった!?」

「おう、じゃあ頼むわ」

よろしいっと言うと、平等院は満足そうにし、テーブルのお茶を飲む。


平等院に色々してもらえると思うと、よりテンションが上がるな。

一応言っておくが、この『色々』には、特に深い意味はないぞ。

すぐエロにはしるのはよくない。

だけどエロも悪くない。


裸エプロンとかないかなぁ。

ないよなぁ。



そんなことを考えていると、隣に座っている冴島先輩が話し出す。


「あと、七海よぉ、お前との決着まだついてねーからな。再戦だ。再戦。今日のじゃ納得がいかねー!」

冴島先輩はオラつきながら、俺に話しかける。


冴島先輩はそこまで背が高くないのだが、おっぱいは大きく、さらにやはり元ヤン上がりなのか、校則違反ギリギリの服装をしており、目のやり場に困る。

俺は少し目線を外しながら、「いやー、もう別にいいんじゃないですか?」と言ったが、


「ダメだ。納得いかねー」

そう言うと、冴島先輩は俺に顔を近づけてきた。

少し目を下にやると谷間が見える。

黒ブラだ!!


「⋯⋯⋯⋯はい⋯⋯」

俺はおっぱいに押し負け、再戦を約束した。



それから、少し談笑していると、分かってくる。

本当に生徒会は良い人ばかりだ。

竹内生徒会長を始め、みんな暖かく優しい人達ばかりだ。

きっとこの人達となら、平等院もやっていけると、そんな風に思えた。


「それじゃあ、今日はこれくらいでお開きにしようと思うのだが、最後に平等院君と七海君、2人に考えておいて欲しいことがある」

竹内生徒会長が話を切り出した。


時計の針はもう9時を回っていた。

お開きするにはいい時間だ。

しかし、話とはなんだろう。

俺と平等院は顔を見合わせながら、竹内生徒会の話を待つ。


「2人とも、生徒会に入らないか?」



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